疾走する俳句 白泉句集を読む

中村裕

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784394902928
ISBN 10 : 4394902924
フォーマット
出版社
発行年月
2012年09月
日本
追加情報
:
155p 19cm(B6)

内容詳細

目次 : 白壁の穴より薔薇の國を覗く/ 熔岩は太古のごとく朝焼けぬ/ 街燈は夜霧にぬれるためにある/ ある徑の或る廢園のうまごやし/ あまりにも石白ければ石を切る/ 壁に沿ふ脱獄囚に似たるこころ/ 自動車に昼凄惨な寝顔を見き/ 向日葵と塀を真赤に感じてゐる/ 鶏たちにカンナは見えぬかもしれぬ/ 美容室さかなや弾み窓を過ぐ〔ほか〕

【著者紹介】
中村裕 : 1948年北海道美唄市生まれ。フリーランスの編集者、ライターとして平凡社、文藝春秋、小学館などの各種書籍、雑誌、国語辞典の企画制作に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • かふ さん

    最近俳句の歴史本を読むことが多く「新興俳句」の白泉は「戦争が廊下の奥に立つてゐた」の戦争俳句で知られるが作者はあまり知られていない。それは「新興俳句」が弾圧された経緯があり、その後の俳句界は虚子の天下となった(戦意高揚句など作り「日本文学報国会」の会長にもなった)。虚子はただ俳句を守りたかっただけかもしれないが、白泉らの「新興俳句」の浮かばれないのは何故だろう?白泉の「新興俳句」は文学的にも価値が高いと思う。忍び寄る戦争の足音に耳を傾けるには白泉を読むがいい。

  • 松本直哉 さん

    治安維持法による理由なき逮捕と釈放、その後の俳壇からの隔絶、発表するあてもなく書き継がれた俳句はかえって時代を超えて胸を打つ。忘れがたい代表作「戦争が廊下の奥に立ってゐた」は反戦の句というよりも、ぞわぞわと背筋を凍らせるような生理的な戦争の実在を感じさせる。「霧の夜の水葬禮や舷かしぐ」も従軍の体験に基づくが、舷のかしぐ足元の不安感がリア ル。「憲兵の前ですべつて転んぢやった」の諧謔も好き。緊張して、かえって失敗してしまうの、よくわかる。ストレートに反戦を訴えるよりも胸に落ちる。

  • マリーゴールド さん

    「戦争が廊下の奥に立ってゐた」「銃後といふ不思議な町を丘で見た」何年も前に、戦争を詠んだ印象的な二句を新聞の俳句欄で知って以来、渡辺白泉という名前は記憶から消えることはなかったが、長らくほったらかしにしていた。本書は白泉の全俳句作品から百句を選んでそれぞれの句に解説を付したもの。そのほか白泉小論も収録されている。白泉は戦前の新興俳句運動の旗手であったが、昭和15年に国家権力により運動そのものが弾圧された上に、戦後は自ら俳壇に距離を置いたため半ば忘れ去られた存在となってしまった。その弾圧事件や新興俳句時代に

  • zatugei さん

    ずっと前に「憲兵の前で…」の句を知って笑ったことを思いだした。振興俳句をやっている先輩がいて、いくつか句を見せてもらったこともあるが、その歴史を知らず、なにも言えなかったこともあった。いろいろ考えさせられた本です。

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人物・団体紹介

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中村裕

1940年東京都生まれ。63年、明治大学政経学部卒業後、東京ヒルトンホテル入社。グアムヒルトン営業支配人、東京ヒルトン・インターナショナル総支配人などを歴任。88年、三菱地所に入社、ロイヤルパークホテルに出向し、総支配人に就任。三菱地所常務取締役、ロイヤルパークホテル社長・会長、ロイヤルパークホテル

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