CD 輸入盤

交響曲第1番『巨人』(1893年版 花の章付き) フランソワ=グザヴィエ・ロト&レ・シエクル

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
HMM905299
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


今年上半期最大のリリース! あの『春の祭典』を凌ぐ衝撃!
ロトとレ・シエクルがマーラーの『巨人』をついにピリオド楽器で再現!
それも『花の章』付き!


ついにマーラーの『巨人』のピリオド楽器による演奏が登場しました! それもあのロトが、手兵レ・シエクルを率いての挑戦。マーラーの交響曲第5番と第3番を、初演オーケストラであるケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団と録音して絶賛を受けているだけに、無視していられるクラシック・ファンはいないはず。
 マーラーは1889年11月20日に初のオーケストラ作品である交響詩をブダペストで初演しました。その後1893年にハンブルグの宮廷指揮者に任命された際、その作品を改訂し、交響曲形式による音詩『巨人』と名付けました。徹底的にオーケストレーションを直し、あまりにベートーヴェン的だった序奏部を独創的な高周波のような弦のトレモロにし、木管を倍増、コールアングレやバス・クラリネットなども加え、可能な限り自然の音をイメージさせるスコアにしました。第2楽章に『花の章』を含むこの第2版は、同年10月27日にハンブルクで初演されました。今回のロトとレ・シエクルの演奏はこの第2版によります。
 ロトのコンセプトは『春の祭典』と同様にオリジナルの形へ戻すことで、削除された『花の章』の意義と重要性に着目し、この甘美な音楽が、続く荒廃の世界を強調する働きを持つことを強調しています。また、1894年最終稿でより合理的なオーケストレーションに改善される前の響きに若きマーラーの思いが現れているとし、実際感動的です。
 レ・シエクルはもちろん作品が作られた時代のピリオド楽器を用いています。マーラーの頭にはドイツのオーケストラとウィーンでの勉強によって養われた音の理想があり、彼がその後ウィーン宮廷歌劇場とムジークフェラインのピットで慣れ親しんだ楽器を使うことに決まりました。オーボエはウィーン、フルート、クラリネット、ファゴット、トロンボーン、チューバはドイツ、ホルンとトランペットはドイツとウィーン製が選ばれました。これらは指遣い、穴、クラリネットのマウスピースさえも同時代のフランス製と全く違い、団員にとって全く新しい体験だったそうです。
 管楽器は当時の独墺音楽独特のもので、フランスの楽器よりも音色は暗く、より力強いのが特徴。弦楽器は高弦はまさにガット、低弦はよったガットを用いています。
 ロトはやや速めのテンポながら造型も大きく、ヴィブラート控え目、マーラーの『巨人』観が完全に覆される衝撃的な演奏です。2018年の録音で、強奏部でも豊かに響く録音も極上。超注目盤の登場です!(輸入元情報)


【収録情報】
● マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』(1893年版 花の章付き)


 レ・シエクル
 フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮)

 録音時期:2018年2月、3月、10月
 録音場所:フィルハーモニー・ド・パリ(3月、10月)、ニーム劇場(2月)、シテ・ド・ラ・ミュジーク(10月)
 録音方式:ステレオ(デジタル)

収録曲   

  • 01. Mahler: Symphony No. 1 in D major 'Titan'
  • 02. Les Sicles Franois-Xavier Roth
  • 03. I. Frhling und kein Ende. Einleitung und Allegro comodo (Hamburg-Weimar 1893-94 Version) 14:38
  • 04. II. Blumine. Andante (Hamburg-Weimar 1893-94 Version) 5:41
  • 05. III. Mit vollen Segeln. Scherzo (Hamburg-Weimar 1893-94 Version) 6:41
  • 06. IV. Gestrandet! (Hamburg-Weimar 1893-94 Version) 10:40
  • 07. V. Dall'Inferno. Allegro furioso. (Hamburg-Weimar 1893-94 Version) 19:22

総合評価

★
★
★
★
★

4.5

★
★
★
★
★
 
4
★
★
★
★
☆
 
2
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
花の章が付いた1893年版は初めて聴いた。マ...

投稿日:2022/01/12 (水)

花の章が付いた1893年版は初めて聴いた。マーラーのオーケストレーションは、今まで聴いてきたバージョンとはずいぶんと異なり、様々な聴いたことがない音形やパーセージがあり驚きの連続である。なにより、後のバージョンで纏った暑苦しいコートを脱ぎ捨て身軽になったことで、作品の本質が露わになっていると感じる。それにしても、ロト指揮するレ・シエクルのなんと瑞々しい響き! 爽やかな印象の一枚である。

Ichirokagawa さん | 香川県 | 不明

0
★
★
★
★
★
 ロト指揮のレ・シクエルによる時代楽器と...

投稿日:2021/07/16 (金)

 ロト指揮のレ・シクエルによる時代楽器と当時の演奏法によるマーラー、交響曲第1番『巨人』花の楽章付きである。第2稿を用いているというが、厳密に第2稿に従っているのかな?と感じるが……それはともかく、金管、木管、打楽器、ガット弦の弦楽器は現代楽器よりも柔らかい音がし、ビブラートを抑えたいわゆる「ピュアトーン」奏法は楽器ソロでも合奏でも美しい響きがする。しかし現代オーケストラの力強い迫力ある響きには及ばないところがあり、第5楽章の冒頭の感情の爆発的音響がやや物足りなく感じられるのが典型例であるが、それはロトの知的コントロールのせいもあるだろう。というのは、最後のコーダの推進力と迫力は現代オーケストラの演奏に負けていないからである。個人的には、交響曲第1番の本来の姿に近い演奏を聴けて良かったと思っている。古楽器や時代楽器 による演奏が好きな私としては、ロマン派の音楽がもっと時代楽器で演奏され、録音もされないかなと願っている。

まさやん さん | 新潟県 | 不明

1
★
★
★
★
☆
南西ドイツ放響とは通常の4楽章版で録音し...

投稿日:2019/07/05 (金)

南西ドイツ放響とは通常の4楽章版で録音していたロトだが、5楽章版の録音にはレ・シエクルを起用。相変わらず楽器の選び方に対するこだわりは半端ない。世紀転換期頃のドイツ系楽器が集められていて、普段フランス式のバソンを吹いているファゴット奏者など、ドイツ式ファゴットに適応するのは容易ではないと思われるが、大したものだ。ただし、楽器へのこだわりに反して、楽譜の選択が何とも安易なのは残念。すでに通常版で録音しているのに、何で二度目の録音にこのマーラー協会版を選ぶかな。確かに第1楽章最初のファンファーレはクラリネットではなくホルンだし(ヘンゲルブロックと同じく舞台裏ではなく普通にオケの中で吹いているようだ)、終楽章になってもダブル・ティンパニにはならないが、それ以外では通常版との違いはほとんどない。ちゃんと校訂されている楽譜だから、以前のハンブルク稿に比べれば信頼性は高いだろうけど、オケの編成も普通の四管だし、ホルンも(メンバー表が正しければ)8人いる。演奏自体も叙情的な部分の歌い方など、ノン・ヴィブラートに固執して、ちょっとぎこちない所が面白かった前回録音に比べると、ずっと普通のスタイルに近づいている。確かに普通はマスクされがちな中低音域の動きが良く聴こえるあたりは、さすがロトと思うけど、もともと極度にポリフォニックな5番と違って、1番でこれをやられても、あまり有難みがない(その点ではギュルツェニヒ管との3番も不発だったと思う)。行くところ可ならざるはなしという感があったロトも、ドイツ系レパートリーに関しては無敵とは言えないな。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

5

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

プロフィール詳細へ

マーラー(1860-1911)に関連するトピックス

交響曲 に関連する商品情報

おすすめの商品