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マーラー:交響曲第2番『復活』、モーツァルト:交響曲第29番 オットー・クレンペラー&フィルハーモニア管弦楽団(1963年ステレオ・ライヴ)(2CD)

マーラー(1860-1911)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
SBT21348
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
ライブ盤,輸入盤

商品説明

クレンペラーがこよなく愛した『復活』の未発表音源!
BBCアーカイヴから初登場!
良質なステレオ録音にして最高の名演!

クレンペラーがこだわり続けた2作品、『復活』とモーツァルトの第29番がひと晩のプログラムとして演奏されたコンサートのライヴ録音。伝説的なコンサートだったということもあってか、これまでBBCで放送された日付(1964年1月20日)がひとり歩きして資料として認識されてきましたが、実際の演奏は1963年12月19日のものです。
 クレンペラーはマーラー作品すべてを敬愛していたわけではありません。それは、演奏や録音の記録からも明らかです。たとえば第5番については第3楽章が長すぎるとか第4楽章がサロン・ミュージックだなどと述べており、第1番についても作風を批判、第6番と第8番も一度もとりあげておらず、好んで演奏したのは結局、第2番、第9番、第4番、大地の歌の4作品、それに10番アダージョのベルリン初演や、レコーディングで第7番があったくらいです。
 そんな中、様々なエピソードとともにすでに7種の録音が市販されている『復活』が、いかに作品として特別であったかがうかがえます。
 クレンペラーは回想録’Minor Recollections’でこんなエピソードに触れています。1905年、クレンペラーがまだかけだしだった頃、『復活』の初演指揮者でもあるオスカー・フリートの演奏会の際、バンダの指揮をまかされたことがあります。リハーサルに現われたマーラー本人に、クレンペラーはバンダ部分に満足しているか尋ねにいきました。ところが『まったく最低だ。あまりにうるさすぎる!』との答え。『しかしスコア上には”非常に高らかに(sehr schmetternd)”とある』とのクレンペラーの反論に、マーラーはこう答えました。『その通りだ。だけど、遠くかなたからだ。』クレンペラーはこの言葉を心に刻み、実際の演奏会では非常に柔らかく聴こえるよう砕身しました。演奏会後、楽屋にやってきたマーラーは、クレンペラーを見つけて手を握り『素晴らしかった』と褒め称えました。クレンペラーいわく『それがどんなに嬉しかったか!』。それを機にマーラーとの親交の始まったクレンペラーはほどなくマーラーの推薦状を得てプラハのドイツ歌劇場に赴くこととなるのです。
 こんなエピソードに始まり、1950年のシドニー響とのライヴ録音、1951年のコンセルトヘボウとのライヴ録音、1951年のウィーン響とのセッション録音、1961年のEMIのスタジオ録音、1963年のウィーン・フィルとのライヴ録音、1965年のバイエルン放送響とのライヴ録音、1971年のニュー・フィルハーモニアとのライヴ録音といった具合に『復活』演奏史が続くのですが、今回のこの録音が演奏内容、音質ともに最高のものであることはまず間違いありません。
 冒頭部を聴いただけで明らかな個性が感じられるといった演奏ではありませんが、5つの楽章すべてを隙なく統括し、管弦それぞれの細部からひとつの巨大な交響曲を構築してゆく手法はクレンペラー以外には成し得ないものです。
 モーツァルトの29番にも注目です。実に7つ目の録音(TESTAMENTだけですでに4つ)となるクレンペラー得意の作品ですが、ステレオ録音ということと、オケのコンディションの良さも重なって、決定盤としての地位はまず揺るぎのないところ。
 ここではゆったりと開始される冒頭部の美しさにまず驚かされますが、曲が進むに従い、徐々にそのテンポの必然性が明らかにされます。ひとつひとつが生命を持っているかのようなフレーズを明瞭かつ鮮やかに聴衆に届けるための絶妙なテンポ感。モーツァルト作品の持つ神々しさが気品高く表出された稀有の名演の登場です。

・マーラー:交響曲第2番ハ短調『復活』
・モーツァルト:交響曲第29番イ長調 K.201
 ヘザー・ハーパー(S)
 ジャネット・ベイカー(Ms)
 フィルハーモニア合唱団
 フィルハーモニア管弦楽団
 オットー・クレンペラー(指揮)

 1963年12月19日、ロイヤル・フェスティヴァルホール(ステレオ)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Symphony no 29 in A major, K 201 (186a)
  • 02. Symphony no 29 in A major, K 201 (186a)
  • 03. Symphony no 29 in A major, K 201 (186a)
  • 04. Symphony no 29 in A major, K 201 (186a)
  • 05. Symphony no 2 in C minor "Resurrection"

ディスク   2

  • 01. Symphony no 2 in C minor "Resurrection"
  • 02. Symphony no 2 in C minor "Resurrection"
  • 03. Symphony no 2 in C minor "Resurrection"
  • 04. Symphony no 2 in C minor "Resurrection"

総合評価

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7枚以上確認されている、クレンペラーのマ...

投稿日:2021/03/08 (月)

7枚以上確認されている、クレンペラーのマーラー復活の演奏の中で、録音状態を含め、本演奏が最高の演奏であると確信します。このコンサートはモーツアルトの交響曲第29番との演奏でした。クレンペラーが得意とした2曲を同時に鑑賞できた素晴らしいコンサートだったのでしょう。演奏会場がどんな雰囲気だったのか想像しながら聞いています。

LFA さん | 千葉県 | 不明

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クレンペラーの復活は、バイエルン>196...

投稿日:2009/12/25 (金)

クレンペラーの復活は、バイエルン>1963>コンセルトヘボウ>(デッカ)>ウイーンフィル。シドニー、ウイーン響、1971は聞いていません。発売中の演奏ではこの1963ステレオが最高でしょう。バイエルンとの共演のシリーズが再発されることを切に願います、特に、ベートーベン4、5、とマーラー2。

Licca さん | 千葉県 | 不明

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第一楽章はいいが、全体的にバランスが良く...

投稿日:2008/09/01 (月)

第一楽章はいいが、全体的にバランスが良くない。やはりクレンペラー最高にして最期の超名演は、71年のNPOとのライブである。テスタメントがステレオで再発売すればいいのに。

為朝 さん | 京都府 | 不明

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人物・団体紹介

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マーラー(1860-1911)

1860年:オーストリア領ボヘミア、イーグラウ近郊のカリシュト村で、グスタフ・マーラー誕生。 1875年:ウィーン楽友協会音楽院に入学。 1877年:ウィーン大学にてアントン・ブルックナーの対位法の講義を受講。 1883年:カッセル王立劇場の副指揮者に就任。 1885年:『さすらう若人の歌』を完成。プラハのドイツ劇場の

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