SACD 輸入盤

交響曲第8番 ブロムシュテット&ゲヴァントハウス管(2SACD)

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
VKJK0604
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
SACD
その他
:
ライブ盤, ハイブリッド,輸入盤

商品説明

ブロムシュテット&ゲヴァントハウス管の総決算!
ブルックナー:交響曲第8番ライヴ!

ファンの間ではすでに評判となり噂も広まっていたヘルベルト・ブロムシュテット[1927- ]のゲヴァントハウス管弦楽団カペルマイスター退任コンサートのライヴ録音がついに登場(現在は名誉指揮者)。
 クルト・マズアの後任として、その厳しいトレーニングで機能性と音色にさらに磨きをかけ、引き締まった力強いサウンドにゲヴァントハウス管を鍛えなおしたブロムシュテット。
 誠実で敬虔なマエストロがそのコンサートで選んだ曲目は、ブルックナー畢生の名作、交響曲第8番。ブロムシュテットはかつてシュターツカペレ・ドレスデンを指揮して第4番(1981/DENON)第7番(1980/DENON)をレコーディングしており、それらは現在にいたるまで息長い人気を保持しています。その後、サンフランシスコ響と録音した第6番(1990/DECCA)、第4番(1993/DECCA)、ゲヴァントハウス管と録音した第9番(1995/DECCA)、第3番(1998/QUERSTAND)では、よりパワフルで構築的な魅力が示されるようになり、ブロムシュテットのブルックナー観が色濃く投影された緻密な演奏に仕上がっていたことが思い出されますが、今度の第8番は、2005年の演奏ということで、さらに熟成されたブロムシュテットのブルックナー解釈と、進境著しいゲヴァントハウス管のポテンシャルの高さが相まって聴きごたえある仕上がりとなっています。
 全体に余裕のあるテンポ設定で、押し出し強く迫力満点でありながらも見通しの良いパート・バランスにより情報量は豊か。一方、第3楽章アダージョでは30分近く時間をかけて入念に仕上げ、神々しいまでに美しい音楽が鳴り響いていたのが印象的でした。ヴァイオリンを両翼に配した対向配置も効果的です。
 近年のこのコンビの実力の高さは、2005年の来日公演や、ゲヴァントハウス・ボックスに収められた数々の素晴らしい演奏でもすでに明らかですが、その年を追うごとに充実の度合いを深めていった演奏を聴くにつけ、ゲヴァントハウス管弦楽団に新たな黄金時代をもたらしたのが、このブロムシュテットにほかならないということを痛感させてくれます。なお、ゲヴァントハウス・ボックスの解説書によると、ブロムシュテットは同オケとブルックナーの交響曲第3番から第9番を比較的最近に演奏しているということなので、残りの作品についても、第3番と第8番同様、録音が残されていることを期待したいところです。
 このアルバムはハイブリッド・タイプのSACDなので、通常CDのステレオ音声のほか、SACDのステレオ音声、SACDのマルチチャンネル音声という3つの音声が収録されています。
 直接音の切れ味、楽器の音の細密な描写を味わうのであれば2チャンネル・ステレオが、ホールに響く全体の雰囲気を味わうにはマルチチャンネルが適しているとよくいわれますが、それらを聴き較べて楽しむのもハイブリッドSACDならではの楽しみと言えるでしょう。

【収録情報】
・ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 WAB.108(ハース版)[82:55]
 DISC-1
 第1楽章:Allegro moderato [15:54]
 第2楽章:Scherzo:Allegro moderato [14:50]
 DISC-2
 第3楽章:Adagio:Feierlich langsam [29:39]
 第4楽章:Finale:Feierlich, nicht schnell [22:32]

 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
 ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)

 録音時期:2005年7月1日(ライヴ)
 録音場所:ライプツィヒ、ゲヴァントハウス大ホール

 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

収録曲   

ディスク   1

  • 01. 第1楽章:Allegro moderato [16:03]
  • 02. 第2楽章:Scherzo:Allegro moderato [14:56]

ディスク   2

  • 01. 第3楽章:Adagio:Feierlich langsam [29:42]
  • 02. 第4楽章:Finale:Feierlich, nicht schnell [22:35]

総合評価

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本盤におさめられたブルックナーの交響曲第...

投稿日:2012/08/04 (土)

本盤におさめられたブルックナーの交響曲第8番は、85歳となった現代を代表する巨匠指揮者であるブロムシュテットが、長年にわたってつとめてきたライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のカペルマスターを退任するに当たって行われた記念碑的なコンサートのライヴ録音である。ブロムシュテット&ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団という稀代の名コンビは、様々な名演を成し遂げてきたが、何と言ってもそのレパートリーの中心にあったのは、ブロムシュテットが最も得意とする独墺系の音楽、中でもブルックナーの交響曲であったことは論を待たないところだ。既に、このコンビは、英デッカに第9番をスタジオ録音(1995年)しているし、1998年には第3番を録音している。そして、今般の2005年の第8番のライヴ録音であるが、本演奏があまりにも素晴らしいものであったせいか、その後、このコンビによるブルックナーの交響曲チクルスが開始され、2011年のライヴ録音である第1番の登場により、既に第7弾を数えているところだ。このように、本演奏は、退任コンサートにとどまらず、このコンビの新たな出発点にもなった演奏とも言えるが、それだけにその演奏の質の高さは尋常ならざるものがあると言える。このような名演奏を聴いていると、ヴァントや朝比奈なき現在においては、ブロムシュテットこそは、スクロヴァチェフスキと並んで、現代を代表するブルックナー指揮者と評しても過言ではあるまい。本演奏においても、基本的なアプローチは、楽想を精緻に、そして丁寧に描き出していくというものであり、これは近年のブルックナーの交響曲演奏の王道を行くものである。そして、かかるアプローチは、誠実とも言えるこの指揮者の美質そのものであると言えるが、例えば、楽曲自体は異なるが、かつてシュターツカペレ・ドレスデンとともにスタジオ録音を行った交響曲第4番や第7番の定評ある名演などと比較すると、彫の深さ、懐の深さにおいて、はるかに凌駕していると言える。ブラスセクションなどもかなり強靭に鳴らしていると言えるが、無機的な音は皆無であり、どこをとっても奥深い、それこそブルックナーらしさを失っていないのが素晴らしい。ライヴ録音ならではの熱気には事欠かないものの、かつてのブロムシュテットにあった唯一の欠点でもある、楽曲の頂点における力みが感じられないというのは見事であり、これは、ブロムシュテットの円熟の証左と言えるだろう。ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団も、かつてもシュターツカペレ・ドレスデンのような独特の魅力的な音色を湛えているとは言い難いが、それでも重心の低い音色は、さすがは伝統のあるドイツのオーケストラと言うべきであり、ブルックナーの交響曲の演奏としては、正に理想像の具現化と言っても過言ではあるまい。いずれにしても、本盤の演奏は、ブルックナーの交響曲の演奏を数多く手掛けてきたブロムシュテットの円熟を感じさせるとともに、ブロムシュテット&ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の相性の良さを感じさせる見事な名演と高く評価したい。そして、本盤で素晴らしいのは、最近では珍しくなったマルチチャンネル付きのSACDであるということである。臨場感溢れる超高音質のマルチチャンネル付きのSACDは、本盤の演奏をより魅力的なものとするのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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全体は大変な高水準で、ライヴですが実にし...

投稿日:2011/01/31 (月)

全体は大変な高水準で、ライヴですが実にしっかりとした演奏。ブロムシュテットさんももう高齢で、いまさらじたばたすることもなく、どっしり構えてブルックナーの世界を表現しております。テンポの揺らし、バランス効果など、「小細工」的なところは一切なく、じんわりと押してゆきます。この演奏が流れている最中は大いに堪能いたしました。但し、ではまたこの演奏に惹かれて聴きたくなるかと言われれば、それはちょっとどうかな、というところもあります。ムツカシイね。「〜だ」という形で表現できず、「〜ではない」「〜することはなく」といった表現で形容してしまうこの演奏。なかなかに、難物です。ま、またあらためて聴いてみましょうか(せっかく買ったんだしな)。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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ブロムシュテットのブルックナ−に総じて感...

投稿日:2010/11/19 (金)

ブロムシュテットのブルックナ−に総じて感じるのは人為性を感じさせない青透感のようなモノでしょうか、だから演奏があまりの自然体のためその演奏からインパクトを求めるもは少し方向がちがうような気がする。ユッタリトしたテンポ設定が醸し出す祈りの境地のようなモノからこの指揮者の作曲家えの愛情と敬虔さは時間軸を超えて宇宙の胎動のようなモノすら感じられる気がする普通ブルックナ−の八番は自分にとって一回聴くとしばらく聴く気にならないような感じの曲ですが、この演奏ではフィ−ナ−レを聴き終わったらまた最初から聴いてみたいような不思議な感じがする。「この人の演奏ははこれで良いのだ」と言う感じが個人的にする昨今「ブロムシュテットのブルックナ−はこれでイイ」と言える感じの演奏でしょうか。

tomato fripp さん | 富山県 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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