CD-R 輸入盤

交響曲第9番(第4楽章補筆完成版) ヴィルトナー&ノイエ・フィルハーモニー・ヴェストファーレン(2CDR)

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
8555933
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
International
フォーマット
:
CD-R

商品説明

ブルックナー交響曲第9番 補筆完成版
ヨハネス・ヴィルトナー指揮ノイエ・フィルハーモニー・ヴェストファーレン

アントン・ブルックナーが死の直前まで勤しみながら遂に未完に終わった交響曲第9番ニ短調の終楽章は、かなりの量のスケッチが遺され、一部オーケストレーションも完了していたため、ブルックナーの没後、様々な音楽家、音楽学者が補筆完成版の作成に取り組みました。キャラガン(新旧二種)、サマーレ、マッツーカ両名による版、サマーレ、マッツーカ、フィリップス、コールスの4人による版といったものが代表的なものです。
 このCDでは、最後の4人による版が最初に発表されてから(1992)、さらに推敲を重ねて1996年に改訂された楽譜を使用しており、この未完の傑作の決定版ともいえる完成度を示しています。ブルックナー自身の手によっていれば、さらに超越的な神々しさを賦与できたであろうことには疑問の余地はありませんが、4名の優秀な音楽学者による客観的、科学的な検討、考察を経て世に問われたこのヴァージョンからは、現在望みうる最上の状態でブルックナーの遺作が聴こえてくるといえるでしょう。
 このCDで指揮をしているヨハネス・ヴィルトナーは、マルコポーロのシュトラウス一家作品集でお馴染みの指揮者です。ウィーン・フィルにヴァイオリン奏者として在籍し、数々の名指揮者によるブルックナー演奏を経験してきたヴィルトナーだけに、要所を押えた的確な音楽作りはさすがです。
 演奏しているのはノイエ・フィルハーモニー・ヴェストファーレンで、ドイツ中西部、ドルトムント近郊の都市ゲルゼンキルヒェンにある中堅オーケストラです。重心の低い金管群を朗々と鳴らし、木管は質朴かつ清楚に響くというブルックナーに相応しい安定した音響が構築されています。特筆すべきは温かくて厚みのある充実した弦楽器群で、ヴァイオリンを両翼配置としているために広々とした雄大なスケール感はなかなかのもの。ブルックナーの響きに包まれる醍醐味を堪能できます。
 補筆完成版終楽章は、やや速めのテンポを取った演奏で、一気呵成に畳み込む進行が小気味よく、ブルックナーの未来志向を改めて気付かせてくれる斬新な感覚に溢れた音楽に満ちています。
■ブルックナー交響曲第9番 WAB109 補筆完成版
 ヨハネス・ヴィルトナー指揮ノイエ・フィルハーモニー・ヴェストファーレン

1998年4&5月、ゲルゼンキルヒェン、シラー劇場でのデジタル録音

独SonArteレーベルのライセンス発売


■ブルックナー交響曲第9番第4楽章について
未完に終わった第4楽章にはスケッチしか残されていないため、演奏にあたっては
1.フラグメントとして演奏
2.補筆完成して演奏
というふたつの選択肢があり、改訂も含めるとこれまでに録音の存在するものは、フラグメントが2ヴァージョンに、補筆完成版が5ヴァージョン。以下はその代表的な録音です。

■フラグメント
  タルミ指揮オスロ・フィル(1985年録音)

■キャラガン版[1981-83]
  タルミ指揮オスロ・フィル(1985年録音)

■サマーレ/マッツーカ版[1987]
  インバル指揮フランクフルト放送交響楽団(1986年録音)
 ロジェストヴェンスキー指揮ソ連文化省交響楽団(1988年録音)

■サマーレ/マッツーカ/フィリップス/コールス版[1992]
  アイヒホルン指揮リンツ・ブルックナー管弦楽団(1993年録音)

■サマーレ/マッツーカ/フィリップス/コールス改訂版[1996]
  ヴィルトナー指揮ノイエ・フィルハーモニー・ヴェストファーレン(1998年録音)

■フラグメント(フィリップス版)[1999]
 アーノンクール指揮ウィーン・フィル(2002年録音)

■キャラガン改訂版[2002-03]
 クライン指揮サラトガ交響楽団(2003年録音)

■【校訂スタッフ】
ウィリアム・キャラガン(William Carragan)
S:ニコラ・サマーレ(Nicola Samale)
M:ジュゼッペ・マッツーカ(Giuseppe Mazzuca)
P:ジョン・A・フィリップス(John A. Philips)
C:ベンヤミン=グンナー・コールス(Benjamin-Gunnar Cohrs)

総合評価

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あらためて求め聴いた 1985年以来できる限...

投稿日:2017/10/29 (日)

あらためて求め聴いた 1985年以来できる限りCD化されたフラグメントや補筆完成版を聴いてきた としちゃんさんが予言されたようにラトル&BPOも四楽章版を録音発売した この四者による1996年版をさらに校訂したサマーレ=コールス2007年版によるものだった これで1985年キャラガン版から始まった第四楽章復元作業も一応の決着を見たように思えた だが先の四者版がスタートした1992年にはヨセフソン版が出ていたことを知った さらに2016年にはシャラー版が出た 世情が落ち着いたとは言えなくなったその時 昔聴いたこのヴィルトナー&NPWの演奏が思い出された もう一度ここに戻ってブルックナーが希求し完成し得なかった”第9交響曲”を見つめ直したいと思った 聴き直してみるとその自然な流れと巧まざる献身的演奏に心打たれた そして楽曲の魅力を再認識したのだった この美しい音楽を聴かれては如何  

風信子 さん | 茨城県 | 不明

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ボッシュ盤と並ぶ、同曲の四楽章版の個人的...

投稿日:2011/09/13 (火)

ボッシュ盤と並ぶ、同曲の四楽章版の個人的愛聴盤。全体を貫く気合いと緊張感が素晴らしい。それは第四楽章でも同様で、これが全体の統一感に大きな力を与えている。第三楽章だけでやめても、全四楽章を続けて聴いても、その充実感がほとんど変わらないところがまた見事。実演で聴くとどのように聴こえるのかとても興味がある演奏。このヴィルトナー盤とボッシュ盤がこれからの同曲四楽章版の出発点となるであろうことを確信させる、かなり聴き応えのある演奏です。第四楽章のみ二枚目に収録。

ぼん さん | 神奈川県 | 不明

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未完の第四楽章に興味があって買ったCD。...

投稿日:2011/01/05 (水)

未完の第四楽章に興味があって買ったCD。これだけの年月と人数をかけて推敲した補筆完成版だけあって、ブルックナーを超えているかもしれません。違和感なく聴けましたし、演奏も優れていると思います。

テリーヌ さん | 兵庫県 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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