基本情報
内容詳細
Movilistという視点による旅、そして、ライフスタイルを提案する雑誌 それが『Movilist』です。A5サイズ/220ページ
特集 1984年と2014年。『VISITORS』から『MOVILIST』へ。佐野元春と往くニューヨーク
1983年、ブレイクを果たした佐野元春は活動を休止し、東京から誰も友達もいないニューヨークへ移動、生活を始めた。1からコミュニケーションを取った成果は、これまで誰も聴いたことがないサウンド、言葉に満ちたアルバム『VISITORS』に結実した。アルバムを携えて、再び、東京へ移動するのだが、実はそのままニューヨークに留まり、かの地で活動をおこないたいと考えていたのだという。
それから30年が経った2014年、夏。『フジロック』で『VISITORS』全曲再現ライヴをおこなった佐野は、再び、ニューヨークへ向かった。秋にリリースされる『VISITORS』30周年記念盤に収められる未発表曲のミックス・ダウンを、『VISITORS』の共同プロデューサーである、ジョン・ポトカーと30年ぶりの再会と共に、再び作業するために。
国境を越え、自由に移動し、住みたい街を訪問し、生活する。その発想に当時、18歳の自分は強く触発された。それから、30年。今、『VISITORS』というコンセプトは、『MOVILIST』に繋がった。今の時代に於いての移動とは? 放浪とは違う、常に端末を携えて誰かと繋がっているということが前提の上での移動とは? 僕はいてもたってもいられなくニューヨークへ向かった。全てのスタジオ作業に立ち会い、佐野とニューヨークの街を歩き、食べ、話した。「COME SHINING」が着想されたSOHOのサリヴァン・ストリートを歩きながら、自然とラップする佐野。次のリリックが思い出せない佐野に僕は、意を決してラップした。次の瞬間、声が重なる。その瞬間、30年の時間を一気に対プ・ワープした不思議な、そして光栄な瞬間だった。
最終日、『VISITORS』のジャケット写真が撮影され、来るべく時代の変化、新しい世代の台頭を予見したラスト・ナンバー「NEW AGE」のアイデアが着想されたコニー・アイランドへ……。この旅は、ノスタルジックでなく、今の時代をどうサヴァイヴしていくか?をあらためて、佐野元春から「知恵」を授かった旅となった。佐野は言った。「移動することが目的ではない。どこに移動しても、ブレない自分であることが肝要なのだ」と。『MOVILIST』初めての号は、此処から始まります。
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Jun Masuno さん
ponnnakano さん
読了日:2015/03/24
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