CD 輸入盤

Partitas, Inventions: Feltsman

バッハ(1685-1750)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
JBCC054
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
South America
フォーマット
:
CD

商品説明

グールドも真っ青!?
フェルツマンのバッハ:パルティータ(2CD)

フェルツマンによるバッハの「パルティータ集」は、あのグールド盤の存在すら色褪せてしまうのではないか、と言いたくなるほどの破格の魅力に満ちています。
 とにかく、エッジのきいたピアノの調律に、控えめながら深みのあるノン・レガート奏法と、各声部の歌い分けにセンス抜群の節回し。そして音色パレットの豊富な装飾音の数々! 加えて、第2番、第3番の序奏での、のけぞってしまうほどに破天荒な分散和音の響かせ方! これは、それぞれの曲の終わらせ方、音の減衰のさせ方に聴かれるデリカシーとともに、絶対真似ができない芸といえるのではないでしょうか。

 併録の「2声のインヴェンション」は、よく子供の学習教材として、多くのピアニストが録音していますが、フェルツマンより芸術的な香りのするものは見当たらないと言いたくなるほど、格調高い演奏に仕上がっています。
 部分部分は結構やりたい放題に聞こえるのですが、表現としてこなれているので、全体としてはとても品よくまとまっているのです。

 『パルティータ』『インヴェンション』とも、一度聴いたら、もう一度CDプレーヤーのスタートボタンを押さずにはいられない、そんな媚薬的な魅力を持った素晴らしい演奏です。


ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1753):
〔CD-1〕
■パルティータ第1番 変ロ長調
■パルティータ第2番 ハ短調
■パルティータ第3番 イ短調
■パルティータ第4番 ニ長調


〔CD-2〕
■パルティータ第5番 ト長調
■パルティータ第6番 ホ短調
■2声のインヴェンション

ヴラディミール・フェルツマン(ピアノ)

1952年、モスクワ生まれ。1971年に19歳でロン=ティボー・コンクール優勝、ソ連からの亡命を希望したために演奏会活動を禁じられた日々、そして米レーガン大統領(当時)の肝いりで1987年、アメリカに亡命……と数々の逸話を持ち、その後Sony Classicalから数々の名盤を連発、「ソ連最後のヴィルトゥオーゾ」の名をほしいままにした男、ヴラディーミル・フェルツマン。
 亡命後はSONYからラフマニノフやプロコフィエフ、チャイコフスキーの協奏曲をリリースし、ソロではリストのロ短調ソナタも録音。続いて、MUSIC MASTERSレーベルに移り、バッハの《フーガの技法》、《平均律クラヴィア曲集》《フーガの技法》《ゴルトベルク変奏曲》《クラヴィア協奏曲集》、ベートーヴェン:後期ソナタ集などを制作しますが、同レーベルのクラシックからの撤退によりすべて廃盤となってしまいます。
 その後は、国際ピアノ・コンクールの審査員として時おり名前を見つける程度で、彼が演奏会活動をおこなっているのか否かすら、情報が入ってこないまま21世紀に突入してしまったのです。
 しかし、2001年末、メキシコのUrtextレーベルからショパン《夜想曲》で復活。その後も当レーベルとは良好な関係のようで、今回のリリースにこぎ着けました。

収録曲   

クラシック曲目

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  • Johann Sebastian Bach (1685 - 1750)
    Partita for Keyboard no 1 in B flat major, BWV 825
    演奏者 :
    Feltsman, Vladimir (Piano)
    指揮者 :

    楽団  :

    • 時代 : Baroque
    • 形式 : Partita
    • 作曲/編集場所 : 1726-1731, Leipzig, Germany
    • 言語 :
    • 時間 : 13:47
    • 録音場所 : 09/1999, Great Hall, Moscow Conservatory, Russia [Studio]
  • Johann Sebastian Bach (1685 - 1750)
    Partita for Keyboard no 2 in C minor, BWV 826
    演奏者 :

    指揮者 :

    楽団  :

    • 時代 : Baroque
    • 形式 : Partita
    • 作曲/編集場所 : 1726-1731, Leipzig, Germany
    • 言語 :
    • 時間 : 18:51
    • 録音場所 : 09/1999, Great Hall, Moscow Conservatory, Russia [Studio]

総合評価

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バッハ作品の中でも装飾美の極北がパルティ...

投稿日:2011/12/21 (水)

バッハ作品の中でも装飾美の極北がパルティータ6番のサラバンドだろう。この難曲に迫った、往年のリヒターのバロック的ヒロイズム、レオンハルトのゴシック建築的様式美、これらに比肩する程の、ロマン派的耽美を極めたピアニズム。この一曲だけだと五つ星に値するだろう。しかし、曲集トータルには、この曲集の在りようと何か噛み合っていないとしか言いようがない。恣意的な装飾や過剰な演出はあまり効果を挙げているとは言えず、どこか流麗さに欠ける。一方、インベンションは埋め草にするにはもったいない情緒あふれるアンソロジー。ここでは、バッハ作品でも特に小品ほど深い情感が込められているという法則が実証されているようだ。

六里庵 さん | 岡山県 | 不明

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パルティータとは、当時のハープシコード(...

投稿日:2010/05/16 (日)

パルティータとは、当時のハープシコード(チェンバロ)の性能を限界まで引き出すことを目的として作曲されている。楽器の選択も重要で、パープシコードの録音ならミヒャエル・ミートケの楽器を使用したレオンハルトの2回目の録音(実際に1719年にバッハが注文したモデルのレプリカ(笑)オタクだねえ)か、平均律に調律していない(そのため発売当時叩かれたけど)スコット・ロスが面白い。レオンハルトは、例えば組曲では常識的にクーラントからサラバントに続く慣習に合わせ、第4番のアリアとサラバントの順番を逆にしたり、舞曲の反復を省略し(その事実を知った学者は一斉に反発した)たが、それは簡潔で深いバッハの世界を表出した現代バッハ解釈の最高峰ともいうべき驚異的な完成度を持つ演奏だった(発売後、音源聴いた学者が一斉に沈黙したのは面白かった。:権威主義に弱い一部日本の評論家だけが発売後も批判していたけど)。ロスはその独特なリズム感と、平均律では得られない和音の見事な陰影。古風なバッハの拍子記号をどう解釈するかという問題は残ったが、舞曲のリズムが明確に聴き取れる解釈は面白かった。ジーグを高速で飛ばしまくるが(1番)、「和声進行が意識されて弾きわけられているので、音楽が不安定に揺れ動くことがない」。パルティータの最大の特徴が「和声進行」だ(できてない演奏は、音楽が不安定に揺らぐため、一聴でわかる。プロならばその程度の技量の無い奏者は弾くべきではない。それは音楽を貶める行為であり、論外だ)。この意識の高い演奏を前にして、方向性で唯一ピアノで比肩できるのがフェルツマン。バッハの音楽をピアノで弾く場合、運指とフレーズがシンクロすることの重要性を知る人達から圧倒的な支持を集める彼。現代ピアノの構造と性質を熟知し、楽器と楽曲の最良の接点を求めるために楽譜を改編するその実験的精神。それが未聴の音世界につながる凄さ(ただし方向性で語れても、楽器自体が異なるためレオンハルトと同列には語れないと思う)。それまでの演奏も十分に凄かったのだが、カメラータで発売されるようになり、その完成度が過去の演奏を明らかに凌駕していることに、全く驚きを禁じえない。

ひのき饅頭 さん | 愛媛県 | 不明

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これはピッチが高いのではありません。楽器...

投稿日:2007/02/23 (金)

これはピッチが高いのではありません。楽器のコンディションとホールが良いのでしょう。倍音がよく録れており、現実に打鍵している音より数オクターブ高い音が重なるだけです。倍音と実音が区別できなければ、高く聴こえるのは当然です。プロでもこの技術を使える人はほとんどいません。ほぼ全滅です。しかし、世の中恐ろしいもので、日本人で、サロンでしか弾かないそうなのですが、モーツァルトでこの芸当ができる人がいます。世の中どんな怪物が野に潜んでいるかわからない。現実で聴けば圧巻です。

firefox さん | 雷鳥 | 不明

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人物・団体紹介

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バッハ(1685-1750)

1685年:アイゼナハで誕生。 1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。 1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。 1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。 1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。 1714年:楽師長

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