CD 輸入盤

ミサ曲ロ短調 ウィリアム・クリスティ&レザール・フロリサン(2CD)

バッハ(1685-1750)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
HAF8905293
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

やわらかで軽やか
溢れでる音楽への悦び
クリスティによる絶美のロ短調!


クリスティが遂に、バッハの最後の完成作であるロ短調ミサ曲を録音しました! 2016/17シーズンにヨーロッパで行われた「ロ短調ミサ」のツアーは大成功を収めましたが、この演奏は2016年9月にパリのフィルハーモニーで行われた演奏会のライヴです。
 クリスティの母はニューヨークの教会の聖歌隊指揮者だったそうで、1950年代の終わりに、彼女が聖歌隊を指揮してロ短調ミサ曲の2曲を演奏していたのを聴いて以来、ロ短調ミサはクリスティの中で特別な存在であったといいます(クリスティは1944年生まれ)。冒頭の「キリエ」から、なめらかに丸みを帯びた合唱で、クリスティの真骨頂が発揮された絶美の演奏で引き込まれます。また、自身鍵盤楽器の名手でもあるクリスティは、第2曲の「キリストよ、憐れみたまえ」のソプラノとアルトの二重唱をはじめ9つの楽曲ではチェンバロ(通奏低音)に専念し、事実上指揮者不在となっています。これにより、クリスティが配した適切な人数の合唱とオーケストラのメンバー、そして独唱者たちによって、より親密なアンサンブルが醸成されています。
 また、自身ライナーノートでも書いていますが(日本語訳なし)、全体として軽やかな速めのテンポで演奏されています。「Cum Sancto Spiritu」などの超絶技巧の楽曲でも、合唱もオーケストラも実に軽やかに輝かしく演奏しており、クリスティ率いる音楽家たちのきわめて高い完成度に圧倒されます。独唱者たちののびやかな歌唱も印象的。バスの独唱(「Quoniam」)でのホルンとファゴットの名人芸も注目ですし、ソプラノ・アリア(Laudamus te)ではヒロ・クロサキのヴァイオリン・ソロが聴けるのもまた嬉しいところです。
 「カトリック、プロテスタントという宗派を超えて、自らのキリスト教信仰の普遍形としてこのミサを書きあげた」バッハ(クリストフ・ヴォルフ/ライナーノートより 日本語訳なし)。厳格なミサ、というよりも、このミサ曲にバッハが込めた、人間というものへの肯定が前面に打ち出された、音楽の悦びに満ちたたぐいまれなる名演となっています。
 ライヴ録音ですが、拍手は収録されていません。(輸入元情報)

【収録情報】
● J.S.バッハ:ミサ曲ロ短調 BWV.232


 キャスリーン・ワトソン(ソプラノ)
 ティム・ミード(カウンターテナー)
 レイノー・ファン・メヘレン(テノール)
 アンドレ・モルシュ(バス)
 レザール・フロリサン(合唱、管弦楽)
 ウィリアム・クリスティ(指揮、チェンバロ)

 録音時期:2016年9月
 録音場所:パリ、フィルハーモニー
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

ユーザーレビュー

総合評価

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何とも愉悦的で軽やかな響き。クリスティと...

投稿日:2018/05/08 (火)

何とも愉悦的で軽やかな響き。クリスティとレザール・フロリサンによるバッハのロ短調ミサを聴いた後の印象は、その様な響きで紡がれている故か非常に爽やかで心地良い。ロ短調ミサを歴史的な大作としてアプローチするのではなく、ただそこにある音楽として聴く事が出来る。ヘレヴェッヘやブリュッヘンの演奏に路線は近いが、クリスティの演奏は器楽やソリスト、コーラスのセクションの対話が軽やかで刺激的でより面白く聴ける(Christe eleisonやLaudamus te、厳しいCrucifixusなど特に)。更にはライブ録音であるが故の連綿と続く集中力も感じられる。ガーディナーの新盤は非常に構築力があるし、サヴァールの構築力と自然さが見事に同居した演奏や鈴木とBCJによる隙のない演奏、モルテンセンによるOVPPの極めて美しい演奏にもそれぞれ魅力があるが、クリスティの演奏にはそれらの演奏とはまた異なるインパクトを持った、改めてロ短調ミサの素晴らしさと奥深さを感じさせてくれる非常に魅力的な演奏である。一つ補足をするならば、この演奏は決して大編成の合唱とオケの演奏ではない。あくまでOVPPとの比較をすればの話であり、コーラスに関しては一般的には十分小編成である事も付記しておく。

singet225 さん | 岐阜県 | 不明

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普段自分は、古典派以降の音楽をほとんど聴...

投稿日:2018/05/04 (金)

普段自分は、古典派以降の音楽をほとんど聴かない人間なので、William Christie/Les Arts Florissantsの名は、当然の事ながら馴染み深いものでしたが、不勉強にして彼らのメインレパートリーである、フランスバロック・オペラ/オラトリオをほとんど聴く経験が無かったために、実際にこれまで彼らの演奏を聴いたのはたかだか1−2度でした。今回聴くに当たって少し勉強したところ、William Christie/Les Arts Florissantsは、あれだけの長い演奏経験・実績を誇るにもかかわらず、J.S.BachのCDはなんと初めて!、その初めてのBachに「ロ短調ミサ」を持ってくる事自体、Christieの今回のプロジェクトに寄せる想いが尋常なものでなかったのは、容易に想像されます。で、その演奏ですが、OVPPでない合唱・管弦楽団による演奏形態のロ短調ミサとして、こんなに素晴らしい演奏は、ちょっと無いのではないでしょうか。演奏の外形としては、上述したように何か目立って新しい事をやっているわけでないのですが、とにかくこんなにも自然でありながら力みの無い演奏は思い当たりません(しかもこれがLiveであるというのが、却って驚き!)。大編成の合唱・オケを使用していながら、この大曲の隅々まで、どこをとっても威圧的な表現がなく、KyrieやGloriaの冒頭、Cum Sancto Spirituから6声部のSanctusに至るまで、全体にむしろ静かとさえ言えるくらいの演奏ですが、その内実に込められた美しさと強い想いが計り知れず、それが聴くものをいつしか感動に導きます。演奏全体として、決して緻密な分析を全面に感じさせるわけではないのに、GloriaにしてもCredoにしても、全体を聞き通すのに何の抵抗も疲れも感じさせないのは(感じさせることの方が多い)、W.Christieがいかにこういった大曲の構造把握と実践を的確に行っているかの証明ですが、紛れもなくこの演奏者のバロック・オペラ/オラトリオにおける他に類をみない知識と経験のすべてがここに生かされているのでしょう。実際、特に変わった解釈を行っているわけでは無くとも、子細に聴くと、細部で決して他の多くの演奏者にはみないような演奏表現・解釈が、非常にさりげなくはりめぐらされており、それがちょっと聴いただけでも解るこの演奏の自然さの根底にあるようです。Christe eleisonのデュエットの伴奏や、Crucifixusの悲劇的なリズムはその顕著な例と思いますが、とにかく一見新鮮で無いようでいて、実はこれほどに同時代のあらゆる音楽の演奏実践の経験がすべて盛り込まれた「ロ短調ミサ」は、自分の知る限り決してあるものではありません。英文解説に寄せたW.Christieの文章には、Christieにとってロ短調ミサが決して敬遠していた対象でなく、実は遙かに幼少期から母を通じて経験してきた特別な音楽であったことが簡潔に綴られており、半世紀以上暖め、まさに満を持しての今回の演奏であったことが良く解ります。近年の数多ある新盤(OVPP以外)の中では、Gardinerの新盤はもちろんのこと、ある面ではSavall盤やBruggen晩年盤をも凌ぐかも知れません。美しく、静謐で、奥深い「ロ短調ミサ」として、全てのBachファンに一聴をお薦めしたい名盤の一つと思います。

mimi さん | 兵庫県 | 不明

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人物・団体紹介

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バッハ(1685-1750)

1685年:アイゼナハで誕生。 1700年:リューネブルクに移り、修道院付属学校の給費生として生活。 1703年:ヴァイマルの宮廷楽団に就職。 1707年:ミュールハウゼンの聖ブラジウス教会オルガニストに就任。同年、マリア・バルバラ・バッハと結婚。 1708年:ヴァイマルに移って宮廷オルガニストに就任。 1714年:楽師長

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