ドヴォルザーク(1841-1904)

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CD 輸入盤

「わが祖父の父の教えたまいし歌」〜ヴァイオリン、ヴィオラとピアノのための歌曲編曲集 スーク、アシュケナージ

ドヴォルザーク(1841-1904)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
TOCC0100
組み枚数
:
1
レーベル
:
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

ドヴォルザーク:ヴァイオリン、ヴィオラとピアノのための歌曲編曲集
ヨセフ・スーク&ヴラディーミル・アシュケナージ


作曲家ヨセフ・スーク[1874-1935]の孫でドヴォルザーク[1841-1904]の曾孫でもあるヨセフ・スーク[1929- ]。最近母国チェコのスプラフォン・レーベルからドヴォルザークとスークの作品集を出したばかりのヨセフ・スークが、今度はイギリスのトッカータ・レーベルからドヴォルザークの歌曲をヴァイオリンとピアノ(とヴィオラ)のために編曲したアルバムをリリース。
 際立った旋律創造の才に恵まれたドヴォルザークは、どの分野の作品にも美しく表情豊かな旋律を惜しみなく投入していますが、歌曲ジャンルも例外ではなく、有名な『わが母の教えたまいし歌』『モラヴィア二重唱』など、絶品と称えられる名曲を数多く生み出しています。
 しかしながらそれらの歌曲はチェコ語という言語の問題もあってか、リリースの数は内容に比して決して十分とは言えないものが多かったので、今回の編曲アルバムの登場は大いに歓迎されるところです。
 編曲は作品を知り尽くしたスーク自身がおこない、ドヴォルザークの歌曲に秘められたあたたかく親密な情感に満ちた旋律を、普遍的な器楽のスタイルで美しく表現することに成功。まるでドヴォルザーク版「無言歌」といった趣のこのアルバムは、ドヴォルザークの新たなヴァイオリン作品集と言いたくなるほどの魅力に満ちています。
 もちろん、名匠スークのことですから単に滑らかな旋律に置き換えるというような編曲ではなく、チェコ語特有の強いアクセントといったものも巧みにリズミカルに表現されていて、そのヴァイオリンの表現の多彩さには驚かされます。アシュケナージの伴奏も見事です。数多くのチェコでの経験を反映したかのような踏み込みの鋭い演奏は、ヴァイオリンの表情をいっそう豊かに輝かせます。
 なお、『聖書の歌』はヴィオラで演奏されており、低い音域により作品の敬虔な雰囲気がよく示されているのが印象的でした。また、最後の『モラヴィア二重唱曲集』からの『慰め』では、スークがヴァイオリンとヴィオラの多重録音で二重唱を再現しているのが聴きものです。

【収録情報】
ドヴォルザーク:
ジプシーの歌 Op.55
 私の鐘が鳴り響く、愛の讃歌
 ああ、聴けよ私のトライアングルを
 森はひっそりと静まりかえり
 わが母の教えたまいし歌
 弦の調子を合わせて
 大きくゆったりとした軽い亜麻の服を着て
 鷹の翼はタトラの峰高く
民謡風の歌曲 Op.73, B.146より
 おやすみ
 ああ、おまえはもういない
愛の歌 Op.83
 おお、私たちの愛は幸せではない
 死は多くの人の心をとらえる
 あの人の家のあたりをさまよい
 私は甘い憧れにひたることを知っている
 この地にさわやかな西風が吹き
 せせらぎに沿った森で
 おまえの優しいまなざしに魅せられて
 おお、ただ一人の愛しい人よ
4つの歌 Op.82より第1番『私にかまわないで』
・子守歌 B.194
聖書の歌 Op.99
 黒雲と闇とは王のまわりにあり
 主よ、御身はわが隠れ家にしてわが盾
 神よ、わが祈りをききたまえ
 主はわが羊飼い
 神よ、神よ、新しき歌を歌わん
 おお神よ、わが願いを
 バビロン川のほとりで
 主よ、われを顧みたまえ
 山に向かいてわれ眼を上げ
 主に向かって新しき歌を歌え
・モラヴィア二重唱曲集 Op.32, B.62より第11番『慰め』
 ヨセフ・スーク(ヴァイオリン、ヴィオラ)
 ヴラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)

 録音時期:2009年9月6-8日
 録音場所:プラハ、ボヘミア・ミュージック・スタジオ
 録音方式:デジタル(セッション)

収録曲   

  • 01. Dvorak, arr. Suk: Gypsy Songs, Op. 55: No. 1, 'My song of love rings through the dusk' [2:58]
  • 02. No. 2, 'Hey! Ring out my triangle' [0:55]
  • 03. No. 3, 'All around the woods are still' [2:23]
  • 04. No. 4, 'Songs my mother taught me' [2:09]
  • 05. No. 5, 'Come and join the dancing' [0:59]
  • 06. No. 6, 'Wide the sleeves and loose the trousers' [1:10]
  • 07. No. 7, 'Give a hawk a fine cage' [1:38]
  • 08. In Folk Tone, Op. 73: No. 1, 'Goodnight' [2:23]
  • 09. No. 3, 'Oh nothing, nothing can change for me' [2:38]
  • 10. Love Songs, Op. 83: No. 1, 'Never will love lead us to that glad goal' [1:49]
  • 11. No. 2, 'Death reigns in many a human heart' [1:55]
  • 12. No. 3, 'I often wander past that house' [1:04]
  • 13. No. 4, 'I know that on my love to you' [1:56]
  • 14. No. 5, 'Nature lies peaceful in sleep and dreaming' [1:24]
  • 15. No. 6, 'Lonely in the forest I stand' [1:47]
  • 16. No. 7, 'When your sweet glances fall on me' [1:37]
  • 17. No. 8, 'Oh, my only dear one, but for you' [1:23]
  • 18. Four Songs, Op. 82: No. 1, 'Leave Me Alone' [2:27]
  • 19. Lullaby, B194 [1:43]
  • 20. Biblical Songs, Op. 99: No. 1, 'Clouds and darkness are round about him' (Psalm 97) [1:57]
  • 21. No. 2, 'Thou art my hiding place and my shield' (Psalm 119) [1:43]
  • 22. No. 3, 'Give ear to my prayer, O God' (Psalm 55) [2:41]
  • 23. No. 4, 'The Lord is my shepherd' (Psalm 23) [2:26]
  • 24. No. 5, 'I will sing a new song unto thee, O God' (Psalm 144) [2:50]
  • 25. No. 6, 'Hear my cry, O God' (Psalm 61) [2:32]
  • 26. No. 7, 'By the waters of Babylon' (Psalm 137) [2:29]
  • 27. No. 8, 'Turn thee unto me, and have mercy upon me' (Psalm 25) [2:30]
  • 28. No. 9, 'I will lift up mine eyes unto the hills' (Psalm 121) [1:52]
  • 29. No. 10, 'O sing unto the Lord a new song' (Psalm 96) [1:50]
  • 30. Moravian Duets, Op. 32: No. 11, 'Captured' [2:54]

総合評価

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投稿日:2021/07/18 (日)

英国マイナーレーベルの雄トッカータにひっそりと咲いたひとつの大輪。何故このレーベルから?と疑問に思う気持ちは、聴いて直ぐに消え去りました。死の2年前、80にならんとする、血筋的にこの人しかいないと言えるスークの年齢からくる技巧的な衰えは、正直気になりませんでした。そもそも技巧という言葉が存在しないかのような印象さえ持ちました。活動の場を移して長い歳月が経つアシュケナージのピアノ伴奏も、まるで長年スークの伴奏者であったかのように寄り添って見事なものでした。こういうサプライズアルバムをこのレーベルには今後も期待したいと思います。

白文鳥 さん | 愛知県 | 不明

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投稿日:2011/10/05 (水)

チェコの国民的作曲家であるドヴォルザークの曾孫であるヨゼフ・スークが、人生最後に遺した録音は、なんと、スークの曽祖父であるドヴォルザークの歌曲をヴァイオリン(またはヴィオラ)に編曲したCDとなりました。迫り来る死期を予感して、今のうちに録音せねば、ということで録音したのではないかと思います。気合の入った演奏で、とても80歳のヴァイオリニストの演奏とは思えないほど力強くなめらかな演奏で、本当に感動的です。スークは、曽祖父の歌曲を「ヴァイオリンで」朗々と歌っています。アシュケナージのピアノ伴奏も秀逸で、素晴らしいCDだと思います。お勧めです!

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スークのヴァイオリン、ヴィオラの音がとて...

投稿日:2010/06/04 (金)

スークのヴァイオリン、ヴィオラの音がとても爽やかで、ドボルザークの音楽をゆったりと表現しています。心休まる音楽を聴く喜びです。

RN さん | 東京都 | 不明

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