CAとお呼びっ! 1

　ＡＮＬ〈=エアロニッポンライン〉国内線のＣＡ・山田紗依は、沖縄で休暇中、緊急フライトで呼び出され、忙しさとストレスからついお客の前でタンカを切ってしまった。今年に入って１６枚目にもなる始末書に、客室部課長の南田俊彦（沢村一樹）は、見てみぬふりを決め込んだが、伝説のスチュワーデスといわれた上司のチーフパーサー・市原美里（川原亜矢子）は、しつこく紗依に注意した。入社して３年目の紗依にとって、今年は正社員になれるかどうかの大切な節目の年だったからだ。
　緊急フライトで呼び出されたのは、一緒に休暇を満喫するはずだった、同僚の田中恵（西田尚美）や菊池優花（香里奈）。しかし、恵は紗依より２歳年上の正社員で、優雅なマンション暮らし。これに対し、時給制の契約社員という身分の２８歳の紗依は、会社の独身寮で暮らしている。優花も契約社員ではあったが、親からの仕送りもあり、ご馳走してくれる男性が後を絶たないモテモテの２３歳で、紗依とはかなり条件が違っていた。
　みんなからは遅れてＣＡになった紗依は、モテまくった末にイイ男を見つけて寿退社、という人生設計を考えていた。しかし、キレイでカッコよく、リッチという一般的なイメージとは違って、ＣＡの生活はかなりハード。彼氏いない歴３年の紗依は、居酒屋でいつも「あたし、ＣＡやめる！」と口走っている。紗枝の唯一の趣味は、高級下着集め。しかしその日も、出番がやって来ない下着たちをうっとり眺めるだけだった。
　そんなある日、国際線の副機長から昇格した新しい機長が、紗依らの国内線に着任してきた。３４歳、独身の新機長・高岡真（谷原章介）のカッコイイ姿を目の当たりにした紗依は、ついに運命の寿退社の相手に巡り会ったと、急にヤル気満々！ところが、まもなくエリート商社マンとの合コンに参加した紗依は同じ場所で行われている別の合コンに、高岡がパイロットの制服姿で現れ、キャーキャー言われている姿を見つけて大ショック。
　翌日、紗依の搭乗便に、紗依がＣＡになるきっかけを作った元カレ・高橋マサル（賀集利樹）が客として乗り込んできた。実は、マサルは５年前、それまで付き合っていた紗依を捨てて、ＣＡの女に走った男。紗依は、イイ女になってこのマサルを見返してやろうと、一大決心をしてＣＡになっていたのだ。
　だが、このマサルに声を掛けられて動揺した紗依は、機内で大ミスをしでかしてしまい――。

入社して3年目、正社員になれるかどうかの節目の時を迎えている国内線キャビンアテンダントの紗依。そんな彼女が“女の幸せ”を目指し、トラブルにもめげず突き進む。花津ハナヨ原作によるコミックを、観月ありさ主演で映像化した痛快ドラマ。(CDジャーナル　データベースより)