シューベルト(1797-1828)

人物・団体ページへ

CD

ピアノ・ソナタ第21番、第17番、第6番、舞曲集 メジューエワ(2CD)

シューベルト(1797-1828)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
WAKA4171
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD

商品説明

シューベルト:ピアノ作品集−4
ピアノ・ソナタ第21番、第17番、第6番、舞曲集
イリーナ・メジューエワ


生の深淵を覗きこむかのごとく〜夢とうつつを彷徨う魂のゆくえ
メジューエワによる好評のシューベルト・シリーズ第四弾。今回は三つのソナタと舞曲を組み合わせた魅力的なプログラムをお楽しみいただきます。
 かの村上春樹氏もお気に入りというニ短調ソナタ(第17番)D850は、とりとめがなく長大で、まとめ上げるのに多くのピアニストが苦労する曲として知られていますが、メジューエワの解釈はシンプルかつ重層的。作品全体の構造を明確に打ち出しながら、各楽章の性格を丹念に描き分け、40分以上の音楽を一気に聴かせます。
 ホ短調ソナタ(第6番)D566も若きシューベルトに相応しい瑞々しい解釈が素敵ですが、アルバムの白眉ともいうべきは、やはり変ロ長調ソナタ(第21番)D960でしょう。シンフォニックなスケール感、深い精神性、作曲家の心に寄り添うような細やかさをもってひとつひとつのフレーズが彫琢されていくさまは、見事な職人技を見る思いがします。そして時おり現れる、生の深淵を覗きこむかのような、底知れぬ深み。シューベルトのピアノ・ソナタの最高傑作として名高いこの作品に、またひとつ名演が加わりました。併録された舞曲集もチャーミングでありながら、ふと人生の儚さを感じさせるような諦観が魅力を放っています。(若林工房)

【収録情報】
Disc1
シューベルト:
・ピアノ・ソナタ(第17番)ニ長調 D.850
・2つのドイツ舞曲 D.841
・ワルツ(『アルバムの綴り』) D.844
・ピアノ・ソナタ(第6番)ホ短調 D.566

Disc2
・12のドイツ舞曲(レントラー) D.790
・20のワルツ(『最後のワルツ集』) D.146より(5曲抜粋)
・ピアノ・ソナタ(第21番)変ロ長調 D.960

 イリーナ・メジューエワ(ピアノ)

 録音時期:2012年12月、2013年4月
 録音場所:富山県魚津市、新川文化ホール
 録音方式:ステレオ(24-Bit Digital/セッション)

内容詳細

主観的な解釈を加えず楽譜をそのまま鍵盤の上に紡ぎ出すメジューエワの演奏からは、シューベルトの思いがひしひしと伝わる。21番のソナタなどその潔さがあってこそ、曲の崇高な佇まいが立ち現れるのだろう。揺るぎない構成を示す17番も聴き応え十分である。(彦)(CDジャーナル データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
3
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
 目玉は何と言ってもソナタD960。他のレビ...

投稿日:2013/10/21 (月)

 目玉は何と言ってもソナタD960。他のレビューにもあるように休止による沈黙の長さが際立つ。休止で音を出さない、というより次の音楽が湧き上がるのを待っているように思った。この休止の前の強奏も雄弁、これだけメリハリが効いていて、しかも深い感動を得られる演奏に出会えたことに感謝したい。   他の曲も演奏者の心技体の充実を証明するような出来栄えで安心して聴ける。ソナタD850ではリズムが際立ち、若きシューベルトの歌心あふれる元気な歩みを連想させる。   ところでこのCDの曲目に「?」と感じてしまった。買った当初は舞曲やワルツの小品集よりソナタD840”レリーク”があったら嬉しいな、と思ってしまったのだ。  おそらく演奏者にも何か考えがあってこの曲目にしたのだろう。それを考えていた。私個人としてはシューベルトの「歌」を表現したかったのかな?と思っている。ワルツや舞曲は友人たちと楽しむための、街中でつい口ずさんでしまうような「みんなの歌」。ソナタD850や566はシューベルトの内的な思いのたけを吹き込んだ「個人的な歌」。そしてソナタD960はそれらすべてを含みつつ、この世すらも超越していった「白鳥の歌」・・・。もちろんこれらは私の勝手な思い込みだ。  しかしながらそういった思いや考えを寄せたくなるような、詩的(私的?)な素晴しいCDだと思う。

うーつん さん | 東京都 | 不明

3
★
★
★
★
★
待望のシューベルト・シリーズ(おそらく)最...

投稿日:2013/08/18 (日)

待望のシューベルト・シリーズ(おそらく)最終巻。8CDのこのシリーズ開始前に録音されていたイ短調 D.845を加えれば、シューベルトの主要ピアノ作品がこれで網羅されたことになる。最終巻ではニ長調 D.850の堂々たる演奏(しかし終楽章はまことに繊細可憐)もさることながら、焦点はやはり最後に置かれた変ロ長調 D.960のソナタだろう。この第1楽章はト長調 D.894と並んで、ソナタ・アレグロと歌謡楽章を融合させた画期的な傑作だが、メジューエワは予想通り、主旋律に偏った甘口の歌には陥らない。絶妙な転調による音色の変化には細かいペダリングで対応し、左手のトリルも実に強靱だ。さらに彼女のここでの大きな武器は、休符の積極的な活用。思い切ってパウゼを長く取ることによって、深淵を覗き見るような不気味な世界を現出させる。すでに数多くの名盤があるこの曲のディスクの中でも、十分に独自性を主張できる素晴らしい出来ばえだ。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

2
★
★
★
★
★
メジューエワのシューベルトは久しぶりの第...

投稿日:2013/07/23 (火)

メジューエワのシューベルトは久しぶりの第4弾。前作までのペースに比べて、だいぶ間があきましたが予想通りD960の登場です。これまでも、変わったことをするわけではなく、しっかりととしためりはりのある打鍵と、優雅で繊細な表現というメジューエワの語り口は、今回も素晴らしい。まず最初に聴くシューベルトとして、強く推薦したくなります。メジューエワは基本的には完成したソナタのみをここまで収録していましたが、今回2楽章のみの第6番が含まれていることも興味深いところです。未完成でも、シューベルトらしさが出ている作品ばかりなので、できればそれらも網羅してもらいたいものです。

横濱の風 さん | 神奈川県 | 不明

1

シューベルト(1797-1828)に関連するトピックス

器楽曲 に関連する商品情報

おすすめの商品