シェーンベルク(1874-1951)

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CD 輸入盤

『グレの歌』、『浄夜』 メータ&イスラエル・フィル、プラハ・フィルハーモニー合唱団、他(2CD)

シェーンベルク(1874-1951)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
HEL029658
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Israel
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

メータ&イスラエル・フィルによるシェーンベルク
巨匠の会心作、感動の公演! 『グレの歌』
看板の弦楽セクションの真骨頂! 『浄夜』


巨匠ズービン・メータが手兵イスラエル・フィルを指揮して、シェーンベルク初期のふたつの代表作、『グレの歌』と『浄夜』をライヴ録音した注目のアルバムが「Helicon Classics」から登場します。

【メータ20年ぶりの『グレの歌』ライヴ再録音】
『グレの歌】は、メータがイスラエル・フィル終身音楽監督に就任して30年目を迎えた2011年7月のライヴ録音。メータは1991年5月に、13年間に亘り音楽監督を務めたニューヨーク・フィルとの最終公演で同曲を取り上げた際の模様を収めたアルバムを発表していたので、20年ぶりの再録音ということになります。ちなみに、メータは、この翌年2012年6月にもウィーンのムジークフェラインでウィーン・フィルを指揮して『グレの歌』を演奏していますが、破格に巨大な編成を擁する作品の性格から実演での上演が稀である現実を踏まえると、むしろ近年のメータの本作への入れ込みぶりが窺い知れます。なお、この上演では、重要な役どころである山鳩のデンシュラグ、農夫役のツィンバリュクがこのアルバムと同一のキャスティングとなっていました。『グレの歌』は声楽陣だけでも、5人の独唱者、3群の男声四部合唱、混声八部合唱を加えた300人近い人員を要することから、ここでは地元の合唱団のほか、世界有数の実力派団体として知られるプラハ・フィルハーモニー合唱団をゲストに迎えていて、やはりメータの気合の入り具合が伝わってきます。

【イスラエル・フィル弦楽セクションの真価が発揮された『浄夜』】
メータの『浄夜』については、1967年にロサンジェルス・フィルを指揮したDECCAのセッション録音と、2003年にバイエルン国立歌劇場管弦楽団を指揮したFARAOのライヴ録音がリリース済みでしたので、イスラエル・フィルとのライヴ録音は、前作より3年ぶり、通算3種目の内容ということになります。ブラームスの第4交響曲(2006年)、マーラーの『夜の歌』(2007年)など、ここ最近のメータによる充実の指揮ぶりは「Helicon Classics」のリリースを通じて確かめられますが、ここではイスラエル・フィル看板の弦楽セクションが奏でる『浄夜』というポイントだけで、もはや説明不要でしょう。むせかえるような官能美を期待したいところです。(キングインターナショナル)

【収録情報】
CD1 [56:09]
・シェーンベルク:グレの歌〜第1部
CD2 [75:46]
・シェーンベルク:グレの歌〜第2部、第3部
 ダニエル・キルヒ(テノール:ヴァルデマール王)
 ジェニファー・ウィルソン(ソプラノ:トーヴェ)
 ダニエラ・デンシュラグ(アルト:山鳩)
 アレクサンドル・ツィンバリュク(バス:農夫)
 ニクラス・ビョルリンク・リーゲルト(テノール:クラウス)
 イタイ・ティラン(語り)
 プラハ・フィルハーモニー合唱団(合唱指揮:ルカーシュ・ ヴァシレク)
 ガリー・ベルティーニ・イスラエル合唱団(合唱指揮:ローネン・ボルシェフスキー)
 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
 ズービン・メータ(指揮)
 録音時期:2011年7月31日
 録音場所:テル・アヴィヴ、マン・オーディトリアム
 録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ)

・シェーンベルク:浄められた夜 Op.4(弦楽合奏版) [30:06]
 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
 ズービン・メータ(指揮)
 録音時期:2006年4月
 録音場所:テル・アヴィヴ、マン・オーディトリアム
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

【グレの歌について】
 『グレの歌』は、実在のデンマーク国王ヴァルデマール(在位1157-1182年)をめぐる伝説にもとづいています。国王とその愛人トーヴェとの悲しくもグロテスクな物語のあらましは以下の通りです。
 この手の寓話に良くあるパターンですが、国王ヴァルデマールには嫉妬深くわがままな妃がおりました。嫌気がさしたヴァルデマールは、トーヴェという美しく気立ての良い女性を愛人とし、グレの地にある狩猟用の城郭で逢瀬を重ねます。
 が、ほどなく不倫は妃にも知れるところとなり、やがてトーヴェは妃によって毒殺されてしまうのです。ヴァルデマール王は激昂して神を呪ってしまいそれが原因で天罰によって命を落とすこととなり、おまけにその魂は昇天することが許されず、大勢の兵士の幽霊を引き連れトーヴェの魂を求めて夜な夜なグレの地を徘徊することになってしまいます。
 時は流れ夏の嵐に替わって実りの秋が到来。収穫の季節にふさわしく農夫も登場し、やがて道化師と語り手も登場して、幽霊たちの壮絶な合唱を交えながらも、二人の魂の救済に向けて盛り上がりをみせます。最後は混成8部合唱による壮大な太陽の賛歌となっており、女声合唱の参加による色彩の変化が、魂の救済の可能性を暗示しているかのようです。

 この作品は最初、シェーンベルクがまだ若い頃に一編の歌曲として書き上げられ、その後巨大化の道を歩んだという後期ロマン派風の作品。ワグネリズムの影響、特に『神々のたそがれ』や『さまよえるオランダ人』を髣髴とさせる場面があるなど、シェーンベルクらしからぬ親しみやすさと、通常のレパートリーではおそらく最大音量と言われるその迫力ある音調、および変化に富む曲調から、これまでにも注目すべきレコーディングがいくつもおこなわれてきました。
 オーケストレーションするにあたり、シェーンベルクが48段の五線紙を特注したというエピソードはよく知られるところで、その編成は、ティンパニ6、バスドラム、スネアドラム、ガラガラ、タム・タム、それにハープ4ほかを含む150人近い巨大なオーケストラに、5人の独唱者、3群の男声四部合唱、混声八部合唱を加えた200人以上の声楽陣を要するという途方もなく大規模なものです
 その編成の巨大さゆえに実際の上演の数が非常に少ないことを考えれば、録音の数はむしろ多いとさえいえるほどで、以下のようにストコフスキーからサロネンにいたるまで、個性豊かな演奏が目白押しです。中でもライヴ盤が目立つのは、上演そのものが大きな話題を呼ぶということが要因になっていると思われます。(HMV)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Schoenberg: Gurrelieder - Part 1: Orchestervorspiel [7:12]
  • 02. Nun dampft die Damm'rung (Waldemar) [3:57]
  • 03. O, wenn des Mondes Strahlen (Tove) [3:03]
  • 04. Ros! Mein Ros! (Waldemar) [3:15]
  • 05. Sterne jublen (Tove) [2:17]
  • 06. So tanzen die Engel vor Gottes Thron nicht (Waldemar) [2:18]
  • 07. Nun sag ich dir zum ersten Mal (Tove) [3:22]
  • 08. Es ist Mitternachtszeit (Waldemar) [4:54]
  • 09. Du sendest mir einen Liebesblick (Tove) [4:44]
  • 10. Du wunderliche Tove! (Waldemar) [4:09]
  • 11. Orchesterzwischenspiel [4:33]
  • 12. Tauben von Gurre! (Voice of the Wood Dove)] [12:13]

ディスク   2

  • 01. Part 2: Herrgott, Weist du, was du tatest (Waldemar) [4:13]
  • 02. Part 3: Erwacht, Konig Waldemars Mannen wert! (Waldemar) [1:54]
  • 03. Deckel des Sarges klappert (Peasant)] [3:42]
  • 04. Gegrust, o Konig (Chorus: Waldermar's Men) [4:22]
  • 05. Mit Toves Stimme flustert der Wald (Waldemar) [4:25]
  • 06. 'Ein seltsamer Vogel ist so'n Aal...' (Klaus the jester) [7:19]
  • 07. Du strenger Richter droben (Waldemar) [2:07]
  • 08. Der Hahn erhebt den Kopf zur Kraht (Waldemar's Men) [5:00]
  • 09. Orchestervorspiel: The Summer Wind's Wild Hunt - Melodrama [1:57]
  • 10. Herr Gansefus, Frau Gansekraut (Speaker) [5:28]
  • 11. Seht die Sonne (Chorus) [4:52]
  • 12. Verkarte Nacht, op. 4 [30:06]

ユーザーレビュー

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超大作『グレの歌』と「浄夜」というロマン...

投稿日:2014/06/20 (金)

超大作『グレの歌』と「浄夜」というロマンティック・シェーンベルクを並べたアルバム。いずれもライブ。で、『グレの歌』はメータさんにとっては再録音であります。ライブということもあるのか、破綻なくきっちりまとめることを心掛けたのでしょうか、比較的落ち着いたアプローチです。抒情も劇性もほどほど。第一部でのヴァルデマールとトーヴェのやり取りは、愛に耽りながらも死の予感を深めてゆき、ロマンティックにうねりつつも陰鬱な雰囲気がつのり、最終的に恐ろしい悲劇へと到達しますが、その流れの高揚は今一つ。ま、もちろん、大変な難曲ですから、細部にこだわって執拗に再現すれば特に歌手への負担が過剰になって破綻が生じやすくなりますから、やや安全運転に傾いたのかもしれません。コーラスが現れてからはなかなかに盛り上がりますが、それでも総じていま一つの盛り上がりぢゃないかなあ。全曲聴き終えての感動もいささかもの足りませぬ。「浄夜」はそれなりに濃厚に歌いあげて、こちらは結構ですかな。いずれもライブ録音ですが、会場ノイズは入りつつも拍手はカットされております。良好というくらいのレベルでしょうか。新しいわりに特別良くはありません。なお、「浄夜」の収録レベルがやたらにでかくて、『グレの歌』のクライマックスと同じくらいの大音量で弦の強奏が鳴り渡るのはよろしくありません。製品の造り方としては、なんか無神経だよね。総じて平均より上の出来栄えではありますが、プラスαに欠ける、そんなところです。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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