母の記憶に ケン・リュウ短篇傑作集 3 ハヤカワ文庫SF

ケン・リュウ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784150122317
ISBN 10 : 4150122318
フォーマット
出版社
発行年月
2019年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
334p;16

内容詳細

不治の病を宣告された母―母はわたしを見守り、残された時間をともに過ごすためにある選択をする。それはとてつもなく残酷で、愛に満ちた決断だった…。母と娘のかけがえのない絆を描いた美しくも切ない表題作、肉体を捨てて意識をアップロードした家族を見送った人々を描く「残されし者」など、『紙の動物園』で読書界の話題を集めた作家が贈る、第二短篇集である単行本版『母の記憶に』から9篇を収録した傑作集。

【著者紹介】
ケン・リュウ : 1976年、中華人民共和国甘粛省生まれ。弁護士、プログラマーとしての顔も持つ。2002年、短篇「カルタゴの薔薇」でデビュー。2011年に発表した短篇「紙の動物園」で、ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞という史上初の3冠に輝く。その後も精力的に短篇を発表するかたわら、中国SFの翻訳も積極的におこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ふう さん

    近いか遠いかはわからない未来の物語。AIが怖ろしいほどに進歩し、人の生命のあり方までも変えてしまう世界で、その世界に順応していく人々と、最期まで人の姿と心のままでいたいと考える人々の苦悩が描かれています。科学がたくさん登場しますが、情緒的でどこかノスタルジック。もの悲しさが心地よくさえありました。悲しみも後悔も人の心のありよう。老いも死も人の姿のありよう。そういったものを受け入れることが生きることではないでしょうか。どれもおもしろかったけど、とくに「カサンドラ」「レギュラー」がいい。強い女はすてきです。

  • ざるこ さん

    9篇。著者はA.Iの進化や荒廃した遠未来の硬質さと家族や恋人との絆など複雑な心理の柔軟さを融合させた物語を描くのが巧い印象。不治の病の母が子供を見守る「母の記憶に」たった7頁で母親の深い愛情が感じ取れる。戦争で殺人を犯した父親が気を病み、そんな苦しみが軽減され、巻き添えの被害者が出ないよう標的を機械が選別する「ループの中で」が深い。被害者を減らす努力だけど、そもそも戦争なんて…とまさしく思考が無限ループに陥る。「レギュラー」は結末がなんとも微妙やけど感情を調整するチップや眼球カメラのアイテムが魅力的で◎。

  • 『よ♪』 さん

    リアル感が見事なSF短編集。<母の記憶に>と<上流読者のための比較認知科学絵本>は共に"ウラシマ効果"話だが切り口が違って興味深い。<重荷は常に汝とともに>と<カサンドラ>は皮肉が効いててとってもスパイシー♪<ループのなかで>は"人の手を汚さなくてよい戦争"が題材。<状態変化>は不思議でアンニュイ。<パーフェクト・マッチ>は好み。スマホ・GAFA依存の行く末。<残されし者>は"シンギュラリティ"後の世界。<レギュラー>には驚いた。なんとサイコ・サスペンス!映画『羊たちの沈黙』『SE7EN』とか観てる感じ♪

  • hanchyan@連戦連勝の前には必ず負けがある さん

    ♪剣竜〜ツノ竜〜ヨロイ〜竜〜♪ というわけで。玉城ティナちゃんもオススメのケン・リュウの短編集。センスオブワンダーの使い方、物語の語り口、ともにバリエーション豊富で飽きさせず、9編9様の感慨に浸れて実にお得な感じ。「三体」が小松左京だとすると、こっちは筒井さんか。あるいは藤子・F先生の“少しフシギ”的な。とかなんとか。とてもとても面白かった。SFてよりかはもはやマジックリアリズムな「状態変化」の儚い情緒も素晴らしいが、ズバリ、ハードボイルド・ミーツ・SFの「レギュラー」がマイベスト。すっげえカッコいいぞ!

  • mm さん

    「重荷は常に汝とともに」「パーフェクトマッチ」はテイストがちょっと懐かしくて、後者に星新一とか思い出した。前者は小松左京風らしいんだけど、小松さん未読なので…「カサンドラ」にある通り、未来を完全に見通す事はできない。預言者カサンドラとスーパーマンの取り合わせがセンス有り。「残されさし者」シンギュラリティもので、残された世界にしがみつく人間には、誰もが一部は共感するんだと思う。「レギュラー」中編なんがけど、展開が巧みで、長さを全く感じないミステリー。「母の記憶に」翻訳で最後に、「に」を付けてるのがさすが。

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ケン・リュウ

1976年、中華人民共和国甘粛省生まれ。弁護士、プログラマーとしての顔も持つ。2002年、短篇「カルタゴの薔薇」でデビュー。2011年に発表した短篇「紙の動物園」で、ヒューゴー賞/ネビュラ賞/世界幻想文学大賞という史上初の3冠に輝く。その後も精力的に短篇を発表するかたわら、中国SFの翻訳も積極的にお

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