カンチェリ、ギア(1935-2019)

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CD 輸入盤

リトル・インバー、アマオ・オミ メマニシュヴィリ&ルスタヴィ合唱団、マトリクス・アンサンブル、他

カンチェリ、ギア(1935-2019)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
4766394
組み枚数
:
1
レーベル
:
Ecm
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

カンチェリ:リトル・インバー

かくも甘美なカンチェリがあったろうか・・・
甘美なメロディーが厳しく世界に現実を突きつける。世界を救う「美」を具現化したアルバム。

1935年にグルジアに生まれたギヤ・カンチェリは、アルヴォ・ペルトと共にECMの二枚看板といえる作曲家であり、ECMでの録音が広く国際的な認知を得るきっかけとなりました。二人とも静謐さを大事に(これはECMのレーベル・ポリシーとも言えます)、「聴きやすく」しかし非常に真摯なテーマに基づき作曲しています。
 このアルバムは、カンチェリのECM10作目にあたりますが、これまでのどの作品にもまして「聴きやすさ」「美しさ」が際立っています。深刻なテーマではありますが(それゆえに本当の)ニューエイジ・ミュージックとして受け入れられそうな予感がします。
 2003年に作曲された『リトル・インバー』は、イギリスの古都ソールズベリー郊外の小さな村の名前から採られています(特定の地域・地名にちなんだ作品をカンチェリが書くのは初めてのことです)。この地域は人影まばらな荒野であったことからイギリス政府は軍事演習場として利用してきました。第二次世界大戦中、1944年6月のノルマンディ上陸作戦に先立って、英政府と米軍は、上陸後の市街戦を想定した演習のため、160名の村人全員を退去させます。戦後、住民は帰還を望みましたが、冷戦や北アイルランド紛争の勃発によりインバー村は軍事拠点として使われ続け、今は年に一度だけ、14世紀に創られたセント・ジャイルズ教会の特別な典礼の日にのみ帰還が許されています。
 カンチェリはインバー村を2001年に訪れ、そこに現代における抗争や紛争の不条理が集約されていると感じます。アートエンジェル財団の委嘱で作曲された『リトル・インバー』は、インバー村で行われた「三日間の音楽祭」で初演され、ここに録音されました。日本語では「小さなインバーの村」とでも訳すのでしょうか。インバー村にまつわる作者不明の古詩をフォークともトラッドともつかぬ男性歌手が素朴で寂しげ、そして途切れがちに歌い、時折、極小編成の少年合唱が無邪気に、しかし未来の希望を予感させるように加わります。終始静謐で透明なサウンドと、感傷的でありながらも甘美でノスタルジックなメロディに満ちた35分余りの作品です。(ユニバーサルIMS)

カンチェリ:
・アマオ・オミ−無意味な戦争(混声合唱とサクソフォン四重奏のための。2005年作曲)
 ラシェル・サクソフォン四重奏団
 オランダ室内合唱団
 クラース・シュトク(指揮)
 録音:2006年5月(デジタル)

・リトル・インバー(小さなアンサンブル、歌手と児童&男声合唱のための。2003年作曲)
 マムカ・ガガニージェ(ヴォーカル)
 ザザ・ミミノシュヴィリ(ギター)
 マトリクス・アンサンブル
 ルスタヴィ合唱団、児童合唱団
 ニカ・メマニシュヴィリ(指揮、キーボード)
 録音:2003年8月(デジタル)

収録曲   

カンチェリ:

  • 01. アマオ・オミ−無意味な戦争(混声合唱とサクソフォン四重奏のための。2005年作曲)
  • 02. リトル・インバー(小さなアンサンブル、歌手と児童&男声合唱のための。2003年作曲)

ユーザーレビュー

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どちらもおしなべて静謐な展開の曲であって...

投稿日:2008/10/25 (土)

どちらもおしなべて静謐な展開の曲であってアルヴォ・ペルトと類似しているかの印象だが、カンチェリのこれらの作品はペルトの作風に比べて音粒の数は明らかに多く、旋律の起伏も比較的大きい作品だ。決して重苦しい曲ではないが聴いているとなにか胸に迫ってくるものを感じさせられ、心穏やかに何度も繰り返し聴いてみたくなる曲だ。 トラックは二つだけで、前者は割と暗めの音調、後者はニュートラルな音調である。どちらも傑出した残響と美しい歌唱が特徴で、とても純度が高く粗雑さが微塵もない透明度の高い素晴らしい録音だ。

MusicArena さん | 神奈川県横浜市 | 不明

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