ウティット・ヘーマムーン

人物・団体ページへ

プラータナー 憑依のポートレート

ウティット・ヘーマムーン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309207681
ISBN 10 : 4309207685
フォーマット
出版社
発行年月
2019年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
292p;20

内容詳細

絡み合う政、そして性。ある芸術家の性愛遍歴を通して語られる、人間と国家の「からだ」の欲望とは―生きることそのものの動乱と官能を描く、気鋭のタイ作家、長編初邦訳。

【著者紹介】
ウティット・ヘーマムーン : 1975年、タイ中央部サラブリー県ケンコーイ生まれ。バンコクのシラバコーン芸術大学絵画彫刻版画学部卒業。タイ現代文学の最前線を走る小説家として国際的に注目を集める。ビジュアル・アーティストとしても活動。『ラップレー、ケンコーイ』で東南アジア文学賞、セブン・ブック・アワード受賞。2018年に、三十〜五十代の優れた現代芸術家を表彰するシラパトーン賞の文芸部門を、タイ国文化省現代芸術文化局から受賞

福冨渉 : 1986年東京生まれ。タイ文学研究者、タイ語翻訳・通訳者。鹿児島大学グローバルセンター特任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • たまきら さん

    肉体描写(特に男性)に圧倒されました。私小説のような親密さの上に、わたしとほぼ同年代の著者の生きてきた世界が覆いかぶさり、「憑依」という感覚にゾッとし、単純ではなくなった芸術の世界に生きる迷子たちに共感しました。社会の裏返し。私たちのうつろな自己満足…。すごい言葉でした。

  • Porco さん

    タイの小説。性と現代美術と現代政治史が入り混じりながら進んで、とても純文っぽい。

  • Kazehikanai さん

    困惑するほどの性描写は、自慰や男同士であったりするが、描かれているのは現代のタイの青年芸術家の社会化プロセスというべきか。混沌と混乱の青春が、現代タイ政治社会史と並走して、さ迷い惑う若者の姿を生々しく描かれている。著者自身も投影された人物は、私自身と同時代人だが、日本と違う価値観が、日本や私と彼らやその政治との間に壁となって立ちはだかった。訳のせいもあってか、私自身が登場人物に憑依することはできなかったが、2014年のクーデターの夜、バンコクを歩いていた自分にとっては興味深いタイの諸相を垣間見た。

  • しゅん さん

    ある芸術家の性の肖像。タイの近現代史と肉欲の来歴を並走させることによって、求めることが傷つけることに直結する残酷さを表す。人は求めることなしに生きれるのだろうか?そんなことを読んだ後に考えてる。村上春樹の影響は絶大。ただ、形容詞や固有名詞の使い方が率直にすぎて、欲望の複雑さを表現するのにそぐわないのではないかと感じる。

  • パトラッシュ さん

    プラータナーとはタイ語で「欲望」の意味という。芸術家志望の若者のヰタ・セクスアリスと、政治家や軍人の権力欲がぶつかるタイ現代史を同時並行で描き、タイという国の様々な欲望のぶつかり合う有様を浮かび上がらせる。何より初期の大江健三郎を思わせる観念的な翻訳調の饒舌体といえる文体が、変調するフォントと相まって熱帯の暑さと強烈な湿気にうだるバンコクを描くのにぴったりだ。過剰な程の性描写は分断とクーデターが繰り返される混沌の政治状況と二重写しになる。ラストの少年の死は、その混沌からの残酷な解放を象徴するように思えた。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

人物・団体紹介

人物・団体ページへ

ウティット・ヘーマムーン

1975年、タイ中央部サラブリー県ケンコーイ生まれ。バンコクのシラバコーン芸術大学絵画彫刻版画学部卒業。タイ現代文学の最前線を走る小説家として国際的に注目を集める。ビジュアル・アーティストとしても活動。『ラップレー、ケンコーイ』で東南アジア文学賞、セブン・ブック・アワード受賞。2018年に、三十〜五

プロフィール詳細へ

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品