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kuzu2001 さんのレビュー一覧 

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2022/05/13

    2018年9月29日、私はデ・ドゥーレンでこの若い指揮者の音楽監督就任記念コンサートを聞く幸運に恵まれました。ロビーにはシャンパングラスを並べたテーブルがしつらえられ、オーケストラの新時代に期待する聴衆で席はいっぱいでした。
    コンサートの前半にはダニエル・バレンボイムがベートーヴェンの協奏曲のソロを務める豪華なプログラムの後半で演奏されたのが、このアルバムに収められたショスタコーヴィチでした。
    初めてその指揮を目にし耳にするラハフ・シャニの印象は、丁寧な表情づけで緊張感を絶やさない流れの中に、ここぞという勢いと力のこもった瞬間が度々訪れる、メリハリの効いた音楽を作る人。熱気を孕みながら暑苦しくならないところに好感を持ったのを覚えています。こうして録音で聞き直しても印象は大きく変わりません。
    就任初年度のシーズンは、パンデミックの影響を受けない最後のシーズンになりました。就任から3年が経ち、ようやく様々な規制が解除されるこの秋、4年目のシーズンで、この指揮者とオーケストラのコンビが本領を発揮してくれるのが待ち遠しい思いです。

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     2022/01/09

    デジタル初期の録音をアップコンバートで似非ハイレゾ商品にしない姿勢はむしろDGの良識なのでしょう。カラヤンの新し物好きが仇になった感はありますが、この時代は業界全体が未熟なデジタル技術に雪崩を打っていたので致し方ありません。この素晴らしい演奏をSACDやBDオーディオ、あるいはハイレゾ配信で聴きたい思いは私も他のレビュアーと同じですが、そのためには並行録音のアナログマスターの発見が条件でしょう。どこかに眠っていることを祈る思いです。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/06/26

    初演から半世紀が経っても色褪せない名作。その平和への祈りは悲しいことに初演当時より切実になりつつある。作曲者が存命であればインターナルな分断を深める現代にこそ訴えたいであろうメッセージにより多くの人が耳を傾けて欲しい。ただ、今回のリリースでもなぜマルチチャンネルのマスターがリストアされなかったのか、これだけは残念でならない。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/05/16

    2020年12月、パンデミックのためにこの演奏者たちによる協奏曲5曲のマラソンコンサートは中止になりましたが、それに代わってLSOセントルークスで聴衆のいない収録が行われました。おかげで私たちはその映像をDG StageやZDFを通じてロンドン以外でも視聴できる幸運に恵まれた(おそらく追ってNHKでも視聴可能でしょう)わけですが、まさか音声だけのリリースまで実現するとは、願ってもない喜びです。
    というのは、ほぼ一発どりではないかと思われる集中スケジュールでの演奏という条件はまだしも、広い会場に演奏者間のソーシャルディスタンスを確保しアクリルの衝立を随所に置いた配置での収録は、決して音響的に理想的とは言えないと思われたからです。
    しかし、そうした環境ゆえ、むしろライブより丁寧で繊細な表情を聴かせたツィメルマンのピアノは美しく、ハンディキャップを抱えたオーケストラの仕上がりを補って余りある印象を受けました。あれほど商品リリースにストイックな彼が全曲OKを出したことは、その満足度を窺わせます。
    演奏が終わり、演奏者間で互いの成果を讃えあうだけの光景は、この1年の間に違和感のないものになってしまいましたが、やはりぜひ客席で聞いて喝采を送りたいという思いを強くしてくれたこの3時間でした。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 20人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/02/12

    このボックスの発売をどれほど待ったことか。思わず、やったと呟いたほど嬉しいニュースです。天才という形容が何故か似合わない穏やかな人柄を持ちながら、同時にこれ以上ないほど洗練された音楽を産み続けてきたミュージシャンの、もっとも重要な録音記録がこうしてまとめられたことに感謝して、生涯の宝として聞いていきたいものです。個人的には未CD化の録音以外こつこつ集め続けてきましたが、このボックスなら買って惜しくありません。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2021/01/11

    アントルモンの同種企画と並んで子供の頃少しずつ耳にしていた録音です。特にブルクミュラーの小曲の中には今聞いてもじんとする思いを呼び覚ますものがあります。確かに国内盤より枚数は少なくなっていますが、ソナチネアルバム1(2)の曲目は、他のアルバムに分散して収められているようですね。教則本の並び通りではありませんが、収録漏れは無さそうで一安心です。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/06/19

    パーセル作品であろうがなかろうが、楽しいものは楽しい。私には驚きと大満足感を与えてくれた思いがけない拾い物の1枚でした。ジャケットに堂々とImprovisations on Purcell と書いてあるのだから、原曲に近い古楽演奏を期待するなら選んではいけません。ただ、HMVの商品説明がいかにもパーセルの作品集風のタイトルのもとに記述され、この演奏の立ち位置について「即興的な要素も交えて」とか「ときにジャズにような展開も見せた」といった控えめな言及しかされていないため、誤解してしまう聞き手もいるのでしょう。むしろ、屈託なく聞くことのできるリスナー層に対してこの演奏スタイルの面白さをしっかり伝える紹介をして欲しいと思います。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/04/26

    収録内容訂正補足。
    2020年4月現在掲載のブルーレイ内容(メーカー資料?)に誤りがあります。

    ブルーレイ2は「Delicate Sound of Thunder」ライブ映像の全長版(復刻&リミックス)です。フィルムからのHDマスタリングで、画質が非常に良くなっています。

    一方「A Momentary Lapse of Reason」の復刻音源は「The Division Bell」及びその時期のアウトテイクと併せてブルーレイ1に収録されています(いずれもサラウンド&ハイレゾ)。このブルーレイ1の内容はDVDには収められていませんのでご注意を。

    ついでに補足をしておくと、「The Endless River」のサラウンド&ハイレゾ音源は、映像付きでブルーレイ6に収録されています。こちらはスペックは下がりますがDVD5にも収録されています。

    「Pulse」の初BD化は嬉しいのですが、そもそもSDビデオ収録なので、「Delicate Sound of Thunder」のような劇的画質改善はなく、今となっては古色蒼然たるスタンダード画角です。コンサート自体のインパクトが最強なだけに、ここは残念でした。

    未発表の音源や映像はともかく、サラウンドやハイレゾ音源に興味があれば価値のあるボックスでしょうが、ブルーレイ6枚だけで十分とも思えましたので、星一つマイナスです。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2020/02/01

    長く愛聴してきた名演奏をブルーレイオーディオに続いてSACDでも聴き続けることができる喜びは多くの方と同じですのでこれ以上駄文を継ぐことはしません。ここではディスク2トラック1の再生障害について伝聞情報を添えておきます。
    ある海外のハイレゾオーディオユーザーフォーラムによると、一部機種のプレーヤーで、100分超収録のシングルレイヤーSACDに限って、最初のトラックの後半がスキップされる障害があるそうです。恐らくプレーヤーのプログラムが100分以上の残量を処理できないために起きるのでしょう。ちなみに私の環境ではこの障害は発生しませんので真偽はわかりませんが、仮に真実なら規格に関わる業界の問題ですから、不適合の機種名が発表されて然るべきと思っています。
    ひとまず多くのユーザーにとって、このアルバムは、問題なく鑑賞できている商品だとみられます。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/05/17

    これをcompleteと呼んでいいのだろうか。交響曲が改訂版のみの収録なのは致し方ないが、ディバックが全曲でないのは駄目だろう。ホワイトハウス・カンタータは入っていても原形のペンシルヴァニア・アヴェニュー1600番地は残念ながら今回もリストアされていない。ナクソスやテラークなどの音源もライセンス収録したが、肝心のソニー音源が使えなかったのが、このボックスを中途半端な存在にしている。しかし逆に言えば、このボックスとソニーのボックスを両方揃えれば、現時点で望みうる範囲では最も完璧に近いコレクションができるということで、有り難いリリースではある。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/05/03

    輸入元によると「CDになることも珍しい作品」というが、このような特殊な作品において、作曲家自演、映像作品を合わせて6種目のリリースであるから、むしろ商品に恵まれているくらいだ。しかし今回も、自演盤を差し置いて選ぶだけの物とは言えない。DGが「作品全集」を標榜するボックスを作るにあたって新録音を採用したかったのは理解できるし、もちろんいい曲のいい演奏だが、この演奏がこれまでの商品に対して差別化できる要素は少ない。

    特に自演盤に出会って40年余、100回と言わず聞いてきた耳には、タイミングから音色から完全にその音が染み付いている。そこに新たな感銘を与えるインパクトがこの演奏にあるわけではないのだ。

    曲については今更評価する言葉が思い浮かばない。この時代に作曲者が強く意識していた「信仰の危機」をシリアスミュージックで訴えたのが「カディッシュ」なら、より大衆的な表現に委ねたのがこの「ミサ」と言えば、作品の性格は伝わるだろうか。

    ところで、この曲の日本語タイトルは「ミサ曲」が定番だが、もともとシアターピースであること、つまり舞台公演のタイトルであることを考慮すると、単に「ミサ」と呼んだ方がいいのではないか。さらに言えば、敢えて英語で命名された「Mass」には、その他諸々の含意が、いわば掛言葉で含まれているように思う。45年前ならいざ知らず、英語の受容力が高い現代なら素直に「Mass」でいいのではないか。

    この録音に期待するのは、作曲家の意図した音響効果を再現するため、今後マルチチャンネルでリリースされる可能性だ。しかしそれも、別の期待には遠く叶わない。その期待は、もともと4チャンネルで製作され、SQレコードや4チャンネルテープで発売されていた作曲家の自演音源がマルチチャンネルで発売されることだ。もちろん、生の公演体験は別格だが。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2018/03/02

    これまで映像しかリリースされていなかったベートーヴェン「プロメテウスの創造物」から序曲以外の3曲も収録されています。
    いっぽうで、一度だけDGからCDリリースされていたシューマンの序曲「マンフレッド」が見当たらないのが残念。この後発売の(作曲家としての)作品全集も新録音が含まれるだけに、ちょっとだけ画龍点睛を欠く感ありです。どなたか収録されているのを発見されたら訂正をお願いします。。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2017/01/11

    先のレビュアーのコメントに誤認があるようなので誤解を広げないよう一言。その前のレビューからの引用を中略しているため、故吉田秀和氏がフルーティストを聞き分けられなかったような誤解を与えますが、引用元を読む限り、ツェラー氏のコメントと吉田氏の著書は無関係のようです。出典不明のためツェラー氏が自分が吹いたと言ったのかどうかもわかりません。コメントに言及する以上、正確な読解の上で歪曲のない引用を行うのが礼儀ではないでしょうか。
    さて、このディスクですが、私のドビュッシーの音楽に対する印象をすっかり変えてしまった録音です。まだアナログLPの時代、なかなかオペラに踏み込めなかった私がいきなり全曲を聞き通してしまった、そのくらいの魅力がありました。

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 5人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/05/29

    世界中で廃盤の幻の名盤、ついに廉価復活!
    1980年作品。名曲「I Made It through the Rain」を含みながら、アメリカではなぜか一度もCD化されていません。ヨーロッパでCD初期に、日本では1994年に最後に発売されて以来、入手困難な状態が続き、中古盤も超高値を呼んでいました。昨年アナログ盤で再発売されていましたが、ついに待ちに待ったCD化がアナウンスされました。
    バラードの佳曲と、ダンサブルなナンバーを織り交ぜた、バリーらしさ全開のアルバムです。アルバムの最後に置かれていたトラック「We Still Have Time」は、ジャック・レモンのカナダ映画「Tribute(邦題:マイ・ハート・マイ・ラブ)」のエンド・タイトルです。聴くたびに感動が蘇る曲ですが、このアルバムでしか聞けないので、やっと実現した再発売に快哉!

    5人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2016/01/28

    今日、ニューヨークフィルの次期音楽監督がヴァン・ズヴェーデンに決まったと聞き、真っ先に思い出したのが10年前にこのストラヴィンスキーを聞いた時の興奮だ。マルチチャンネルで聞く春の祭典は、全身の血が逆流するような体験だった。今聴き直してもその印象は変わらない。これからニューヨークでどんな尖った音楽が生まれるのか、それを期待させるアルバムである。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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