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小鳥遊司 さんのレビュー一覧 

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     2007/08/18

    プレトニョフは明らかに天才ではあるんだけれども、如何せん癖が強く、僕はどうもそれに馴染めないので評価に困る。
    このハイドンも、好きな人にはとても素晴らしく聴こえるだろうし、実際に凄いピアニズムであり、稀有の感受性を示しているのだ。
    ただ、一体、何処にどう感動したらよいものか。やや作り過ぎた演奏の気がしてならないし、それを純粋に面白がるには、真面目過ぎる演奏なのだ。
    奇才とはこういうものなのか、と妙に納得させられた。

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     2007/07/07

    僕は、ワグナーは正直苦手だ。だから、自分からは絶対に聴かない。このアルバムも店頭で流れていなかったら、一生聴かないで終わったに違いない。それに、実際、このアルバムは楽団の技術も録音も決して良くはないのだ。
    だけれども、僕は、一瞬にして魅了され、なんて素晴らしい音楽なんだろう、と心底感動せずにはいられなかった。マタチッチの懐の深さ、N響の献身振り、これは本当に凄いレコードだと思う。こんなに、人間の熱い思いが剥き出しになったワグナー演奏なんて、しかも、実に呼吸の深い名演奏となっているものなんて、他に類例があるだろうか。あっても、クナッパーツブッシュ位のものだろう。
    僕は、専門家じゃないから、技術を超えて情熱で訴え掛け

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     2007/06/17

    堤さんの志の高さ、アマチュア・オーケストラの熱意、そういうものをひしひしと感じた。ただ、どうしてもアマチュアには技巧上の限界がある。ブラームスは良く練られた音で聴きたい、それが正直な所だ。それでも、この全集、一度は聴いてみるべきだろう。詰らないブラームス全集が巷にどれ程氾濫しているか、嫌という程思い知らされるに違いない。これは、実に真剣で、ブラームスという人の心に、弾き手は無論、聴き手も触れる事が出来る一組である。聴いて良かった。

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     2007/06/17

    僕は、フランキストとまではいかないまでも、それなりに彼の音楽が、そしてフランキスト達の音楽が好きだ。そして、ベートーヴェンのピアノ・トリオ、作品1を非常に愛している。詰まり、フランクのトリオに対する期待は、自然非常に高くなる訳だ。
    それで、実際に聴いてみて思ったのは、フランクは晩成型の大家なんだな、という事。これ等のトリオは全くの習作ですね。だから、フランキストにとっては資料価値が高いけど、それ以外の方には勧められない。むしろ、ショーソンのやはり若書きのトリオを是非とも聴いてみて下さい、と言いたいです。あれは、大変な魅力作で、未熟な部分も勿論あるけれど、青春真っ盛りの若者には堪らない音楽が繰り広げられているから。ベートーヴェンの作品1―3と共に、超の付くお勧め作品!

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     2007/06/17

    先ず始めに、パガニーニがお好きな人はどうぞお買いなさい。そして、それ以外の人は……まぁ、一枚聴けばそれで十分でしょう。
    確かに、パガニーニの普段のイメージとは違う作品群ではあろうけど、果たして、弾いて楽しむという域を超えた作品かどうか。率直に言ってサロン音楽という程度です。少なくとも、室内楽史上重要な作品とは申し上げ難い内容で、私個人としては大いに物足りなさが残った。

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     2007/04/24

    テキパキとシューマンのスコアを音化して行く。それも模範解答だ。オーケストラも良く鳴っている。大した手腕である。そして、それ以外には、空虚と言うのもおこがましい位に何もない。マズアとは一体何者か。ここまで何も語らずに平気でいられるとは。無我の境地であろう。しかし、洋楽は自我の塊だ。況して、シューマンのシンフォニーである。場違いな涅槃に困惑せざるを得なかった。

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     2007/04/14

    これは私においてはカラヤン最上の遺産となった。少なくとも、彼の独墺系のシンフォニー演奏では、一番成功している部類だと思う。率直に言って、僕は、カラヤンのベートーヴェンやブラームスには殆ど共感出来ない。どうにも浅はかに聴こえて仕方がないからだ。だから、この全集も強いて聴こうとは思わなかった。カラヤンが良くないのを確かめる為に買った様なものである。全く、浅はかなのは自分の方ではないか。
    扨、カラヤンのシューマン、確かにドイツ精神主義という雰囲気ではない。しかし、シューマンの音楽に内在する色彩美が見事に描き出されており、シューマンが見た夢や理想、それに挫折、絶望といったものもよく音化されている。もう少し含みが欲しい場面もないではないが、ベルリン・フィルの機能美とあいまって、それすらシューマンの音楽にある儚さを助長する結果となっているのだ。正直、何処までが意図されたものかは分からないのだけれども、これぞシューマンと叫びたくなった。シューマンの音楽を見事に再現したカラヤンに素直に最敬礼しようと思う。

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     2007/04/06

    無伴奏チェロ組曲と言えば、先ずカザルス、次いでフルニエ、以上。と言っても過言ではないかも知れない。事実、この二人の名盤は不朽だ。しかし、最近私はマの旧盤にも相当に愛着が湧いて来た。軽やかでべらぼうに巧いせいか、スポーティーで中身が乏しいなどと言われ勝ちな演奏だが、果たして本当にそうだろうか? この豊かな音楽性は到底上辺だけのものとは思われない。若くはあるが非常に真摯で完成された演奏だ。チェロの巧さよりもバッハの音楽の偉大さが際立った名盤。

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     2007/04/06

    僕は、中学・高校とミュンヒンガーのバッハを随分聴いた。音楽と出会って直ぐの頃、バッハと言えばミュンヒンガーだった。が、何故か年々気が進まなくって来て、今ではまず聴く事がなくなった。それでも、ブランデンブルクは現代楽器で聴きたい、そんな時に出会ったのがヴィンシャーマン盤。自発的で円満なアンサンブルが兎に角心地よく、どんな名演奏よりもこの音楽の本質を捉えている気がしたからだ。これがブランデンブルク協奏曲の等身大です、と言ったら言い過ぎだろうけれど、昨今の名演奏を聴いていると、過ぎたるは猶及ばざるが如し、という言葉を思い出さずにはいられなくなる。そういう煩わしさがないのが何より好きだ。

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     2007/04/05

    ストコフスキーは、三流の音楽をやらせると水を得た魚だ。ドーソンのガーシュインを更に散漫にした様な音楽は明らかに名作ではないんだけれでも、ストコフスキーの芸を楽しむには申し分ない許りか良く出来ており、彼の棒も何時になく冴えている。純粋にオーケストラを楽しむ、そういう観点から聴くならば、これ以上のレコードを見い出すのは中々に困難であろう。ここには、単に有名曲を機能美で聴かせるだけの芸当とは明らかに次元の異なる愉しみ方が用意されているからだ。
    セレナーデも勿論素晴らしい。ブラームスはストコフスキーが特に愛した作曲家であるせいか残された録音は尽くが名演であり(と私は思う)、ここでも、決して高尚にも軽率にもならない音楽への純粋な愛に満ちたエンターテイメント振りが、却って音楽の魅力を引き出す結果となっている。
    一方、ミトロプーロスは真面目な指揮者乍ら、その芸風は当人の意思とは裏腹に面白く、狙っていない分ある意味ストコフスキー以上にユニークな存在だ。但し、このプロコフィエフは室内楽曲を指揮しているという点以外は至極純正で、このアルバムのジャケットがストコフスキー一辺倒なのが不当であると言わざるを得ない名演奏となっている

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     2007/03/30

    変化に乏しく演奏効果も狙わず面白味も皆無、凡そ夢中になるという事がなく、子供の世界とは全く縁の遠い演奏乍らなお『子供の情景』の代表盤たり得る名演奏である。
    例によってケンプのタッチは懐古の極みであり、生涯の終りの頃に終日うつらうつらしながら、時たま昔をおぼろ気に思い出しては日を過ごす、そういうセンチメンタルが支配的である。この作品はシューマンの若い頃の作品だから、もっと若い感性で弾かれた時にこそ、最大限の魅力が発揮される事に違いはないが、しかしまた、シューマンという人の夢と現の間で終始たゆたみ、否応なく破綻へ疾走していった生涯に思いを馳るならば、この演奏もまた、全く以ってにつかわしいものであるという事が多くの人によって合点される事だろう。
    ケンプのピアノは意気込みもタッチも屡々弱すぎ、それが精神逞しい人々から批判の的となるが、シューマンという人も本質的に弱い部類である以上、ここでそれが批判されるのは場違いである。但し、それはシューマンが病的であったと言うのとは全く違う。彼は寧ろ健全なのだ。ただ、理想を抱き強かに生きるには、些か強靭さに欠けていただけだ。ケンプのピアノにもそういうものが終始見え隠れしている。

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     2007/03/25

    このブラームスは、以前国内盤で聴きとても感動した演奏。深みのある演奏ではなく、寧ろ浅はかなくらいなんだけれども、老ストコフスキーの若々しさに思わず胸が熱くなり涙したものだ。第一楽章のコーダのアチェレランド、あれはどんな青年指揮者にも決してなし得ない、若気の極みだ。ストコフスキーのブラームスは何れも素晴らしいが、この四番が最高のレコードかも知れない。ファン必携の一枚。

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     2007/03/13

    ウィーン・フィルという名器を存分に鳴らした爽快な全集。何よりリズムが生きていて色彩豊かなハーモニーに満ちているのが良い。人によっては、或いは曲によってはやや能天気に響くかも知れない。しかし、こんなにも生き生きした豊かで美しいシューマンのシンフォニー全集、否、演奏は滅多にないものだ。余り好かない指揮者ではあるが、アンサンブルを締め付けずにウィーン・フィルを見事に統率して見せたメータに最大限の讃辞を贈りたい。
    ウィーン・フィルのシューマンは、バーンスタイン盤が名盤の誉れ高く、ムーティ盤にも少なからず支持者がいる様だが、私は、残念乍ら彼等の全集からはシューマンを聴く喜びを得られなかった。その点、メータ盤は何処も彼処シューマンそのものだ。全集として最上を狙い得る一組である。

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     2007/03/13

    聴いていて息が詰まる。隙がなく窮屈で余りに乾いている。シューマンの音楽にある颯爽とした解放感は皆無、と言って、夢と現の間で搖蕩う不安定なロマンチシズムがある訳でもない。実に模範的な演奏ではあるが、私は聴くに耐えなかった。それは、サヴァリッシュに偏見があるからかも知れない。しかし、同じく好かない指揮者、ハイティンクの模範的な全集には、好意を寄せているのもまた事実だ。率直に言って、音楽が死に絶えているではないか? エッシェンバッハやサヴァリッシュの、ブラームスやシューマンの全集は、安価なのが最大にして唯一の売りだろうと思う。

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     2007/03/13

    バーンスタインのシューマンは、やや大味で表面許り熱しており、大変な使命感を持って指揮している事は十分想像出来るが、一体何処まで心からの共感をもって指揮しているのかには、輿論に反し疑問が残った。シューマンのロマンチィシズムに寄り添うには彼はやや現実的な感覚があり過ぎた様である。これは作曲家に寄り添う事で数々の名演を成し遂げてきた指揮者にとっては、決定的な障害となったであろうし、またそれを巧く誤魔化せる様では底の知れた詰まらない指揮者に終始したに違いない。バーンスタインのひとの良さが露となった熱演にして非名盤である。

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