トップ > My ページ > -go-shi さんのレビュー一覧

-go-shi さんのレビュー一覧 

検索結果:22件中1件から15件まで表示

%%header%%

%%message%%

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/09/13

    ウォーターゲート事件で失脚したニクソン大統領と、一度はアメリカに進出したものの現在はローカル番組の司会におさまっているイギリスのコメディアン・フロストの、再起をかけたインタビュー対決。それぞれに個性的で優秀なセコンド役が付き、ボクシングさながらにキレのある言葉の応酬をみせるフランク・ランジェラとマイケル・シーンの手に汗握るどアップな演技は、どんなに派手なCGもワイドな風景も太刀打ちできないだろう。フロスト側のジャーナリストや新聞記者の、世紀のインタビューを単なる娯楽としてしか捉えていないフロストへの苛立ちや、やがてニクソンの言う「決闘」の重みに気づいて真っ向から取り組み始めるフロストの気概など、大筋から細かいところまでいちいち「カッコイイ」男たちのドラマである。スゴいと思ったのは、特典映像に収録されている「リアル・インタビュー」(本物のニクソンとフロストの、実際の番組)で、劇中の緊張感を引き締めている台詞の一つ一つが、「脚本(=フィクション)」ではなく本人の発言そのままだということ。そしてもっとスゴいと思うのは、ロン・ハワード監督はこの良作を大作「天使と悪魔」の片手間に撮ってしまったということ。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/09/13

    日本では「オバカコメディ」として流行のオバカブームに便乗する形で押しまくっていたが、ふたを開けてみれば「コーエン兄弟」に耐性のない人にはちょっと受け入れられないくらいにブラックでユルいサスペンス。音楽はコーエン兄弟の映画には常連のカーター・バーウェルだが、おなじみの彼にすら作品の意図や詳報が通じなかったのか、と思ってしまうくらいに、この映画の「ユルい」部分が表現されていない。作曲家の持ち味である「不安定感」は抜群に表れているが、単体で聞くと、パーカッシヴな曲が多くかなり「まともな」サスペンスの印象。愚かすぎて全く共感できない登場人物達の言動が笑い(というか失笑)につながる瞬間を、完全に音楽に頼らない=アホらしい話に本格的なBGMをつけよう!、という意図で作られているとしたらスゴい。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/09/12

    日本での予告編はいかにも商業的に成功させたい一心で作った「オバカコメディ」路線だったが、「コーエン兄弟」といえばある程度映画を見る人には分かるように、これは予告編から想起される「オバカコメディ」とは正反対の意味で「全く中身のない」(かなり)ブラックなドラマである。コメディというよりは、ゆるいサスペンスくらいに捉えて観た方が肩透かしは食わないだろう。大所帯キャストの紹介とこれからこんがらがっていく話のフリである前半(キャラクターの、生産性がまるでない行動が楽しい)と、ある「事件」以降なぜか全員が大小さまざまに人生崩壊していく後半(崩壊のなかで唯一報われる希望もとてもシュール)のどちらが秀逸かで意見が分かれそうだが、偶然ひとつふたつでなんでそうなるの、というツッコミ満載ながら「バベル」のように運命論的な悲観主義に走らず「ただ愚かだっただけ」では釣り合わないくらいにとんでもないことになってしまうキャラクターを愛せるかどうかが、この作品を楽しめるかどうかの鍵だと思う。一言でまとめると「最低人間たちの最低ドラマ」が軸なので、たとえばどんな映画にも悪人に対してどこかに救いを求めたいような人にはお勧めしない。「共感度」は間違いなくゼロです。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/23

    前作「ビギンズ」で「バットマンのテーマを作らない」という、これまでの「バットマン」とは全く違うアプローチを見せた音楽チームが、今度は「ジョーカーのテーマ」に挑戦。冒頭で聴けるキリキリ音が鳴ると不吉な予感=ジョーカーがどこかに、という演出と相まって、はっきりとしたテーマやメロディをもたないにもかかわらず頭に焼き付いて離れない。ハービー・デントにはジェームズ・ニュートン・ハワードが得意とする権威象徴的な格調高い音楽が付けられ、アクションシーンではハンス・ジマー節がアツい。が、よく聴くと一番盛り上がっている曲は前作とあまり変わらなかったり。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/18

    デロリアン大活躍の3部作の音楽を収録。パート1、2はロイヤル・スコティッシュ・ナショナル・オーケストラ(以下RSNO)による新録、パート3のみ既発のサウンドトラックと同じ音源によるもの。スコア版が発売されていないパート1の音楽が聴けるのは嬉しい限りだが、肝心のRSNOの録音の質が非常に悪く、全体的にもやもやしていて、この映画/この音楽に必要なキレが全然足りない。スタジオ録音と違って実際に大編成のオーケストラでライヴ演奏したらこうなるのは分かるが、テンポもダルダルで締まりがない。残念。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/12

    前作の音楽は、正確にはハンス・ジマーの手によるものではなく、彼の率いる作曲家集団の一人によるもの。「そういう」傾向をもつ集団なので、この時点で既にかなりハンス・ジマー色だが、第2作で改めて主宰がメインに参入。このことによって、良くも悪くもサウンドがメジャーなものになってしまった。ビートやシンセにその色が認められても、時代やキャラクターを強く表現していた前作の音楽はやはり完全にはハンス・ジマーのものではなく、言ってみればインディーズ音楽の味わいのようなものがあったのだが、大スターによって更に高い舞台から光を浴びる今回の音楽は、彼の仕事としては決して悪いものではないのに、同じテーマでもどこか大量生産的で、なぜか耳に残らない。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/10

    主題歌「崖の上のポニョ」を筆頭に、作品にも音楽にも、全体的に「となりのトトロ」がもっていた雰囲気へと回帰しようとしている節が見受けられる。作画が手書きで、キャラクターもあまり大人びていない点などから、映像はそれに成功しているといえるが、音楽には少し違和感が残る。おそらく、大がつくほどのオーケストラを編成してしまったのがその理由だ。時代が違うからと言ってしまえばそれまでだが、「トトロ」っぽい雰囲気は、何も百人体制の音楽でなくても表現できるのだ。むしろ、表面的には寂しいくらいの編成規模の方が、ハートウォーミングな味が出たのではないだろうか。広大な海が舞台なら、音楽だって大編成にしたい気持ちも分からないでもない、が。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/10

    うっすらとダース・ベイダーのテーマが見え隠れする仕掛けや、誰もが知っている「スター・ウォーズのテーマ」の懐かしさ/新しさもさることながら、新3部作のために新たに作曲された音楽もなかなか。やがてダース・ベイダーの誕生、ジェダイの壊滅につながる物語を彩るものとして、観る方は既に知っている「運命」を強く、切なく感じさせる曲。あるいは、旧3部作でのヨーダやチューバッカ、イウォーク族らのテーマに通じるコミカルで暖かい曲。時代や舞台が変わっても、全部が僕らの知っている「スター・ウォーズ」なのである。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/10

    新生3部作にはそれぞれ用意されている単独のテーマがあり、前作の「運命の闘い」、次作の「英雄たちの戦い」どちらも緊張感溢れる音楽だったが、本作の主題は「愛のテーマ」。オーボエの悲しげな旋律が、やがて起きる悲劇を予感させる。メロディ・メーカーとしてのジョン・ウィリアムズの近作のなかでも出色の出来。逆に、テーマに緊張感のあるモチーフを置かなかった分、それ以外のトラックに戦闘的な音楽が多く、それらはどちらかというと「ロスト・ワールド」のパーカッシヴな音楽を思わせる。旧3部作の色はやや控えめ。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/10

    新3部作が始まった時点で、アナキンがダース・ベイダーになることが分かっている以上、旧3部作へ繋がる本作でようやく影を潜めていた「帝国のマーチ」が完全型で聴けるということも分かっていたが、それでもやはりダース・ベイダー誕生の瞬間は鳥肌。改めて旧3部作で生まれた数々のテーマの力強さを感じる(エンディング然り)。また、それとは別に、本作単独の主題である「英雄たちの戦い」ほか新生の楽曲に漂う終末的な雰囲気が素晴らしい。ここで一度「歴史」が断たれてしまうということを強く感じさせる、諦観にも近い印象が残る。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/10

    一時期流れまくったあのテーマ「彼こそ海賊」ばかりがフィーチャーされがちで、そういったサントラはほとんどのトラックがそのテーマの使い回しに過ぎないケースが多いが、意外にもテーマが巧く変奏(というか雰囲気が踏襲)されていて、ヴァリエーションに富んだ造りになっている。後に続く2作の熱気だけが空回りしているサウンドと比べると、音楽のヴィジョンが明快で「うるさいだけ」という評価には陥らないはずだ。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/07

    第1作が実はハンス・ジマーの音楽ではない<正確には、彼が率いる作曲家集団(のひとり)によるもの>ことなど、もはや誰も気に留めないほどに、一頃のハンス・ジマーっぽい音楽。シリーズを通して「これぞハンス・ジマー!」と熱狂するか、「またあんたか」と辟易するか、評価が分かれそうだ。細かく聴くと、第1作からのテーマ「彼こそ海賊」を超えるものが作れなかった(というか、映画3本分の音楽をこのテーマひとつに頼りきった)ことで生じた「飽和」感が、ここにきて深刻に表れているようで、あまり気持ちよく聴き通せなかった。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/07

    何と言ってもあのテーマがオーケストラヴァージョンなのが爽快。映画では途中からグリーン・デイの演奏に切り替わってしまうが、CDでは最後まで聴ける。最近ではちょっとでも派手に仕上げたいものにはとりあえず起用されている感もあるハンス・ジマーだが、TVでの雰囲気や作風を損なわず器用に「大スクリーン仕様」に仕立て上げている。ちょっと会社っぽい(実際そうなのだが)、愛のない仕事のような気もするが。ネタのひとつであった「スパイダー・ピッグ」も収録。エンディングで流れた「スプリングフィールドの歌」は残念ながら入っていない笑

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/06/06

    題材のせいか、監督のせいか、そもそも原作のせいか、善くも悪くもただのラヴ・ストーリーとは言い切れず、カテゴライズの難しい、つかみ所のない内容の映画に、ここまでピタリと寄せるジョン・ウィリアムズの創造力に感服。日本音楽集団の音源が使われている箇所もあるものの、基本はヴァイオリンやチェロを中心に据えたオーケストラで、完全に「和」の表現に成功している。お琴を鳴らしておけばとりあえず日本、みたいな作曲家や音効に見習って欲しいくらい。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2009/05/29

    「人類は何もできず、ただ侵略されるだけ」の状況描写に終わっていた映画の失敗に反して、音楽面ではそんな「ただ状況描写」が奏功してここしばらく聴かれなかったジョン・ウィリアムスの新しい/懐かしいサウンドが収められている。言うなれば「未知との遭遇」をクール・ダウンしてパニック映画仕様に仕上げたようなサスペンスフルな楽曲には、近年の「ハリー・ポッター」や同じSFの「A.I.」にはなかった緊張感がある。まるで「ジョーズ」や「ポセイドン・アドベンチャー」の頃のようだ。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに共感する

検索結果:22件中1件から15件まで表示