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c.g.ponn さんのレビュー一覧 

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     2022/10/07

    2003年にレコーディングの様子を撮影したメイキングDVDとのセットで発売され、その後も様々な形態で再発売されてきた、スターシップ・フィーチャリング・ミッキー・トーマスによる再録音ベスト・アルバム。

    なのでRCA時代のオリジナル録音ではなく、ミッキー以外のオリジナルメンバーは参加していない(ドラムはポール・カントナー、マーティ・バリン、ジャック・キャサディによるKBCバンドでプレイしていた人)。ミッキーが在籍していた頃のジェファーソン・スターシップ〜スターシップの代表曲に加え、ミッキーがエルヴィン・ビショップ・バンド時代に歌った「愛に狂って」の新録が収められているのが特徴。加えてボーナストラックとして、パープル・ピラミッドレーベルのヒット企画であるトリビュートアルバムの数々から、ミッキーがボーカルを担当したロック有名曲のカバーも追加したお楽しみ盤だ。

    録音はジャーニーの仕掛人である大物プロモーター、ハービー・ハーバートのオフィス内のスタジオで行われた(ボーナストラックを除く)。この時にプレイしているギタリスト(シスコ出身)はもう亡くなられていると思う。また、その後のツアーに帯同するようになるグレース・スリックのパートを歌う女性メンバーはまだいない。なので、ボーカルはミッキー一人だけである。オリジナル盤に付いていたDVDには、陣中見舞いにやって来てはいろいろと昔話をしてくれるポール・カントナーの姿も収められていた。

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     2021/12/24

    ドラマーのベヴ・ベヴァンを中心にジェフ・リン抜きで再結成した、ELOパートUのデビューアルバム。正直、本家ELOよりもこのアルバムの方が好きだし、思い入れがある。特にデビュー・シングルになった「レッド・アラート(Honest Men)」は、ELOと名の付く音源の中でもいちばん好きな曲のひとつ。この再発盤では、アルバムに未収録だったB面曲「ラブ・フォー・セール」も聴けるのがうれしい。

    PVやライブではユニット「オーケストラ」として活動していたケリー・グロウカットやミック・カミンスキー、白いチェロでお馴染みのヒュー・マクダウェルといったOBたちも参加していたが、このスタジオ盤ではベヴの他はクライマックス・ブルース・バンドのピート・ヘイコック、セッション・ボーカリストとして様々なレコーディングに参加してきたニール・ロックウッド、そしてレコーディング初期のプロデューサーだったジム・スタインマンの元にいたエリック・トロイヤーといった職人ミュージシャンが、レギュラーメンバーとして名を連ねた。シンセサイザーによるオーケストレーションを担当したルイス・クラークと、一部の曲でソロを弾いたミックはゲスト扱い。この渋い人選にはやはりマイク&メカニックスの成功に感化された部分があるのかなと思う。なお、エリックと同様にジムの下で働いていたジョン・ペインも一時参加したが、結局バンドにはフィットせずに脱退している。実際、彼はエイジアに行って正解だったと思う。

    ツアーを経てケリー、ミック、ルイスといったOB達がメンバーとして加わり、ピート、ニール、ヒューはバンドを離れ、元トリックスターのフィル・ベイツが加わってバンドは次のフェーズに移っていく。だから、このアルバムにはこの時期のELOならではの音が詰まっている。特に前述の「ラブ・フォー・セール」や本編ラストの「イージー・ストリート」などのブルージーな曲に絡む重厚なストリングス、言わずもがなのピートのギター、そして中心を貫くバーミンガム伝統のヘビーなドラミング。ここにはジェフ・リンともロイ・ウッドとも違う、「ベヴ・ベヴァンのELO」が確かにあるのだ。

    だから本当にこの再発はうれしい。以前、曲間がぶつ切れの怪しい再発盤が出回ったりもしただけに。今もミックと共にバンド「オーケストラ」を率いて活動するエリックが、今回の再発に動いてくれたことに感謝したい。

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     2021/02/27

    懐かしのミニ番組「うまい話」のオープニングテーマとして使われていた名曲「Boom Bang」が収録されている!これだけでも永久保存版。

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     2020/12/12

    アナログレコードの時代、ムーディーズのベスト盤と言えばこれだった。でも日本盤のCDが出るのはこれが初めてのはず。だから僕も輸入盤のCDは持っている。

    いかにもこの人たちらしいのは、録音時期がバラバラなベスト盤なのに、単に曲を時系列で並べるんではなく、ひとつの新しいトータル・アルバムとして通して聴けるように構成していること。結果的に、彼等の自己紹介的な作品としてはこれ以上ない、というものになっている。もちろんデニー・レインの時代や「オクターヴ」で活動を再開してからの楽曲は押さえられていないけど、それらは先にこのアルバムを聴いてからでも遅くはないと思う。

    というわけで、実にめでたい。でも本音を言えば、1991年にムーディーズの作品が一挙にCDで再発されたときに一緒に出ていて欲しかった。そういう意味では、ファンにとっては30年越しの悲願なのである。

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     2020/10/17

    元エイジアのジョン・ペインと、ラナ・レーンとの活動で知られるエリク・ノーランダーのユニットによる2作目のアルバム。元々エイジア・フィーチャリング・ジョン・ペイン(AFJP)の名前で活動するはずだったが、オリジナルメンバーで再結成したエイジアとの契約上オリジナルの新曲の発売ができず、ライブバンドとしてのAJFPとは別の名義で新曲を出すことになったもの。

    そういう経緯もあって前作にあたるデビュー作は制作期間が無駄に長く、ジョンとエリク以外のメンバーも流動的だった。だからかオリジナル・アルバムというよりは未発表のセッション集という感じで、ハードな音像の割にはいまいち締まりのないアルバムだったような気がする。

    今回はその辺をきっちり反省した跡が見えるのが素晴らしいと思う。メンバーを固定し、曲作りもジョンとエリクの共作で作られていたものをそれぞれ単独で書くようになった。曲ごとに明確に作風が変わるので、構成にメリハリが出たと思う。加えて今回は曲によりサックスが入っているのも新味。初期のフォリナーや80年代のデイヴ・ギルモア・バンドをヒントにしたのだろうが、このアイデアもはまっている。

    総じて従来の色をちゃんと残しながらも新しいバンドに脱皮した、本当の意味での再出発といえる快作だと思う。前作がダウンズ/ペイン時代のエイジアで言うところの「アクア」なら、それに続く本作は「天空のアリア」に相当すると言えるだろう。ともあれ一作で終わることなく、こうして新作を届けてくれたことに感謝したい。

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     2020/06/09

    以前、ある音楽評論家が地元の観光地でフロイドの曲を使ったプロジェクションマッピングショーをやると言うので観に行ったことがある。ショー自体はとても良かったのだが、ずっと後になってレンタルビデオ屋の激安輸入盤コーナーにあったこのCDの曲目を見て、あのイベントではこのベスト盤をそのまま流していただけなことがわかり、けっこうショックを受けた。てっきりその評論家が一曲一曲選んで編集したものだとばかり思っていたから。でもそんなことをしていたら労力とお金ばかりがかかるだけだし、それで良かったのだろう。

    裏を返せば、このバンドの大衆性(ポップと言うと違った捉え方をする人がいるだろうから)をうまくまとめたアルバムだと思う。網羅性だけがベスト盤のあり方ではないし。そのショーの印象を鑑みて1点多めに付けさせてもらう。

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     2018/07/08

    ジェフリー・ダウンズを唯一のオリジナル・メンバーとして活動していた1990年代以降のエイジアで15年近くヴォーカルとベースを担当していたジョン・ペインが、エイジアが結成当初のオリジナル・メンバーで再編したあとにエイジア・フィーチャリング・ジョン・ペイン(AFJP)名義で制作を続けてきたアルバム。本来は「アーキテクト・オブ・タイム」というタイトルになるはずだったという。

    恐らくこの作品がなかなかリリースにまでこぎ着けられなかったのは、ペインがジョン・ウェットンにリリースの許可を貰おうとしていたからではないだろうか。GPS名義での短い活動の後にペインがエイジアのオリジナル・メンバーと話し合いを持ったとき、AJFP名義で活動する許しをもらったものの、それはあくまでライヴ活動においてであって、新曲で固めたニュー・アルバムに関してはその限りではなかったのではないか。そしてスティーヴ・ハウとカール・パーマーはダウンズ/ペイン時代のエイジアのアルバムの制作に参加したことがあり、ハウはツアーにも同行している。ウェットン一人がペインを受け入れていなかったのは明らかだ。

    だからAJFP名義でリリースされてきた歴代のCDは、ライヴ盤にダウンズ時代の曲のリメイク、他のバンドの曲のカバー集といった核心を微妙に外したものばかり。唯一、本作に収録されている「シーズンズ・ウィル・チェンジ」にしてもYoutubeでの無料公開であり、商業性は薄い。全てはウェットンに認めてもらいたいがための行動だったのではないか。しかし、ついにウェットンは首を縦に振ることなく旅立ってしまい、ペインはダウンズに代わるパートナーのエリク・ノーランダーとの話し合いを経てこのアルバムをリリースするに至った。ここまで展開を引っ張った末に結局エイジアの名前ではリリースされなかったことに、単なるビジネスを超えたペインのエイジアへの想いを感じずにはいられない。

    内容自体も、アルバム「アクア」以来エイジアの名前とともに成長を続けてきたジョン・ペインの世界そのものである。曲作りのパートナーがダウンズからノーランダーに代わったことでバグルス以来のリリカルなポップ・センスは薄れたが、GPSのときのような重苦しさも薄い。このアルバムならではの世界が確かにある。

    残念なのは良くも悪くもペインとノーランダーのデュオという体裁になっていて、バンドのアルバムではないということだ。特にダウンズ在籍時からペインと行動をともにしている、ドラマーのジェイ・シェレンの存在感の薄さは痛い。彼もまた売れっ子のセッションマンであり、そこまで深く関われなかったのかも知れないが…。曲順などを含めたアルバム全体の練り込みも今一歩足りないと思う。僕が聴いたのは輸入盤なので、一曲増える日本盤ではまた印象が変わるのかも知れないが、なんというか七分組みのアルバムという感じなのだ。これもウェットンの許可があれば、大きく変わったのかも。やはりAJFPというバンドの新作として聴きたかったのが偽らざる本音だ。

    それでも、このままお蔵入りになっても不思議じゃなかったこの作品がこうやって世に出たのは、ずっとペインとその音楽を追っかけてきた人間として素直に嬉しい。彼等自身もそうだろうが、ファンである僕等にとっても大きな節目となる作品である。AFJP改めDOTOの今後がどうなるかはまったくわからないが、今後も彼等のことを追い続けずにはいられないだろう。

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     2018/05/15

    タイトルやジャケット写真が非常にまぎらわしいんですが、CDです。8トラカセットでの発売ではありません。音源は同時に発売された他のアーティストと同じく1990〜2000年代にCMCインターナショナル〜サンクチュアリ・レコーズから発売された各ライブ盤からのものですが、このスティクス盤は2000年にREOスピードワゴンとのジョイントで録音された「アーチ・アライズ」音源に加えて、翌年の「スティクスワールド/21st century live」から「クリスタル・ボール」と「ミス・アメリカ」を収録しています。今回この形態でリリースされたアーティストのうち唯一彼等だけがこのレーベルに複数のライブ音源を残しているので、こういう構成が可能となったものと思われます。

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     2017/09/13

    クリス・スクワイアが亡くなってから数ヶ月後、急遽イエスのベーシストを引き継ぐことになったビリー・シャーウッドのインタビューを読んだ。「ヘヴン&アース」のミキシングを担当して以来続いているイエス関連の仕事の他に、ソロアルバム「シチズン」やトニー・ケイとのバンド、サーカの新作「風車の谷の物語」など、常に4〜5つの仕事が同時進行で進んでいる多忙ぶりに驚いたが、その中でひょっこり出てきたのが「実はワールド・トレイドの新作も作っている」の一言。インタビューの聞き手もまだバンドがあったことに驚いていたが、それは読んでいる私も同感であった。その後ジョン・ウェットンもこの世を去り、彼はエイジアのツアーにも参加することになった。

    それから約2年、無事完成したのが本作である。聴くといつものビリー関連の作品にありがちな重ったるさが薄く、いい意味でポップにこなれている。たぶんいつものようなプログレ界の大御所とのコラボではなく、勝手知ったる同年代の仲間とのレコーディングなので肩の力が抜けているのではないか。ビリー絡みの一連のアルバムの中でも出色の作品だし、なにより等身大のアルバムだと思う。もちろんもう一人のキーマンであるブルース・ゴーディをはじめとするビリー以外のメンバーのプレイや立ち位置も絶妙で、なんというか「いいバンド」なのだ。

    メンバー全員がスタジオ・マンとして多忙なはずなので、次に集まれるのはいつの事になるやらという感じなのだとは思う。ビリーが亡き大御所の遺髪を継いでステージに立ってくれるのも嬉しいが、でもそれ以上にこのバンドでパーマネントに活動することが本当の意味で「プログレを継承する」ことのようにも思えてくる、そんなアルバムである。

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     2016/07/19

    主に1990年代の中盤から後半にかけて活動した、CMソングなどを手掛けるミュージシャン二人によるユニットのベスト盤。黒くないドリカムというかソロじゃない平松愛理というか、喧伝されるミリオンセラーの影でシレッと流れていた、本当の意味での90年代の中道ポップ・ソングが聴ける。

    やはりCM音楽出身で同じ頃に活躍していたユニットとしてはHooper(〜Fleaming pie)がいたが、彼等がややロック寄りで趣味的だったのに対し、語弊のある表現なのを承知で言うなら、毒にも薬にもならない匿名的ポップスに徹している。職人の音楽なのだ。

    しかしそれだけに、私のように1980〜90年代をリアルタイムで過ごしてきた人間にとって、彼等の音楽は心の中になんの抵抗もなくスーっと入ってくる。しかも、収録されている17曲中10曲がなにがしかのタイアップが付いていたこともあり、いつかどこかで何の気なしに耳に入ってきた曲ばかりなのだ。先に毒にも薬にもならないと書いたが、彼等が人の心にさりげなく残る楽曲をこんなにも残してきたことに敬服する。ベスト盤が出ていること自体が驚きで、店頭で見つけて以来ずーっと存在が心の中に引っ掛かっていたCDだったのだが、買って良かった。

    でも、やはりすっごく熱狂的なファンがいるとは想像しづらい人達ではある。ライナーノートを読む限り、そんなわけではないようなのだが。同じ大学の先輩後輩で結成されたところからして、学閥的な支持層がいるのだろうか?謎だ。まさに東京Qチャンネルである。

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     2016/06/21

    あんまりその名前が現代に伝わっているバンドではないけれど、聴いてみるとこんなに美味しいバンドもなかなかない。キッスとチープ・トリックの中間を行く古き良きアメリカン・ハードロック。ドン・カーシュナーズ・ロックショウのセットが似合うこと似合うこと。国内盤としては実に20ン年振りの再発、めでたいっ!!

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     2016/05/03

    かつてあった”ディスコ歌謡”シリーズや、”DISCO NIGHTS JAPAN”などの流れを汲む和製ディスコ編集盤。特に今回は色物・企画ものを中心に選曲されており、”ヘイ!ミスター・ヨサク”のような有名曲から”具志堅のテーマ”や”ぼくはハト”のような色物の一言ではくくれない曲まで飛び出す闇鍋っぷりが楽しい。特に曲中の寸劇に力を入れるあまり、ディスコ・ソングの本分であるはずの”躍らせること”をどこかに置き忘れた、”ソウル怪人二十面相”1曲のために買っても損はないと思う。

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     2015/09/25

    ずっとCD化されて来なかった、グレースの80年代のソロ・アルバム2枚が2in1で登場。重厚なサウンドで相棒のスコット・ジトーと共に元祖・ロック姐御の貫禄を見せ付けつつ、レゲエへのアプローチも見せる”Welcome To The Wrecking Ball!(戦慄)”、ロン・ネヴィソン及びピーター&イーナ・ウルフ夫妻と組んで、ハードロック色を抜いたスターシップという感じのエレポップを聴かせる”Software”と、歌手・グレースの多彩さを堪能できる。その一方で、往年の”ホワイト・ラビット”を彷彿とさせる”Bikini Atoll(ビキニ環礁)”のような曲も。

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     2015/08/16

    結局このアルバムの何がしっくり来ないかって、やっぱり彼女のベスト盤は二番目に所属した徳間ジャパンではなく、デビュー当時のレコード会社であるポリスターから出るのが筋なんじゃないかと思うわけだ。そして選曲ももちろん、ポリスター時代を中心としたものであるべきだと…。しかしこの盤が出た当時、ポリスターはレコード会社各社の協賛によるこの”ゴールデン☆ベスト”のプロジェクトには参画していなかったと思う(今はどうなのかは知らない)。そのために徳間での制作になったものと思われる。

    もちろん”シャドウ・ハンター”以前のシングルはほとんど収録されていないし、キング、ネスク(コロムビア)、そして”レシピ”といった徳間以降の音源もフォローしていない。しかし、代表曲を早読みできるという意味では大変出来がいいし、名曲”好きにして…”にとどまらず、実は徳間時代が非常に充実していたことを発見できるおまけも付いてくる。彼女の曲だと意識せずに聞いていた曲がこんなにあったのかと。何にせよ、定番商品としてのベストであって、マニア向けの企画ではないのだ。個人的にはスケバン刑事時代に、彼女が地元の放送局のイベントに来た時に歌った曲がすべて収録されていたので、満足している。

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     2015/08/05

    時は1985年、ミッキー・トーマス主導になった(ジェファーソン・)スターシップを抜けたポール・カントナーが、スターシップに対するオポジションとしてマーティ・バリンやジャック・キャサディと組んだバンドで、ポールが今も続けている現行のジェファーソン・スターシップの前身にあたる。現在もギタリストとして名を連ねるスリック・アギラーはこの頃からのメンバーである。一方、この時期のドラマーであるダレル”ペリカン”バーデュスコは現在ミッキー・トーマスと行動を共にし、ポール側のドラムスツールには、80年代のスターシップでプレイしていたドニー・ボールドウィンが座っている。

    アルバムを聴いてみると、ポールの士気の高さは今もライブで演奏される名曲”アメリカ”をはじめとする3曲に込められており、それ以外の曲ではマーティがヴォーカルを取る。歌詞でアメリカの離婚問題に斬り込んだ”ホールド・ミー”のような曲もあるが、当時の平均的なポップ・ロックも少なくない。でもそれが不思議とチャーミングに映るアルバムではある。

    ラストの”サヨナラ”はなんとオフコースのカバー(歌詞は英語)で、クレジットの誤記を含めて(松本隆らしき名前が書かれていた)当時大いに物議を醸した。マーティは”ハート悲しく”をヒットさせたソロ時代に日本で松井五郎作品なんかを歌った企画盤を作ったりしているので、その中でオフコースの存在を知ったものと思われる。後にも”YES-YES-YES”を取り上げており、恐らく史上最も早くオフコースの魅力にハマったアメリカ人はマーティで間違いないであろう。マーティと小田さんのどちらもが元気なうちに、一度でいいから共演が実現しないかなと思う。

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