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　2009/05/21

カラス本の出版のネタが尽きませんが、私生活の重箱の隅をつついたようなゴシップ本はもう結構――そんな矢先、一読座右に置くに値する本の出現です。著者はシャンソン・マニアと思っていましたが、大変なカラス・フリーク。彼女の歌唱の真髄は、すべからく歌劇場にあり、と喝破し、デビュー間もない頃からキャリアの終焉まで、発掘され商品化された全ての音源を、同曲異盤を聴き、演奏は無論のこと、それらの音質にも詳しく言及した、大変役に立つ１冊。よくあるマニアックな我流名盤選本ではありません。これからそのライブ録音を聴こうとする人に

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　2009/05/11

知られざる名録音の復活。タッデイの題名役がすばらしい。ステレオも含めて、これはトップランクの歌唱です。大アリアの血を吐くような表現も凄いが、細部に至るまで声の演技がニクイ。遠くから死んだはずの公爵の歌声が聞こえ、愕然とする場面など、枚挙にいとまなし。メジャー・レーベルがステレオで録り損なった名題役としては、デル・モナコのラダメスと双璧かも。スパラフチーレにネリを起用しているのもBravo !

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　2009/05/10

驚くべき録音の発掘です。何たるクリヤーなサウンド！　もちろん演奏も第一級です。1幕の聖堂の場の、鳴り轟く鐘の迫力！　パリ・オペラ座に客演したオペラ・カンパニーが、記録保存用に自らテープに収めたものなのでしょうか。この年代の、DECCAを除く他社盤のバイロイト・ライブや、カラヤンのスカラ座ライブのワーグナー作品とは、比較を絶する音質。クナーをしばし忘れさせてくれる録音です。空気感を残した、臨場感溢れる名盤の出現に拍手！

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　2009/04/27

これはやはり不滅の録音ばかり。DECCAがこの時代にスカラ座サウンドを録音してくれなかったのは残念至極ですが、よくぞDGがこれだけの面子を集めて録音してくれたものと、ファンとして感謝の極み。それが思い切ったロー・プライス！　早世したバスティアニーニの起用も価値があるものです。

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　2009/04/26

知らぬとはいいながら、オザワ・オペラを不当に聞き逃していたことを反省しています。これは素晴らしい録音だ！　ドミンゴの輝かしさ、グルベローヴァの迫力――中でも、アントニア！　マエストロはいささか歌付きシンフォニーの感ありですが、プロローグから、そのノリに脱帽です。