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monty さんのレビュー一覧 

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     2019/08/03

    ブルックナーと聞いただけで音楽を聴かずにアレルギーおこしちゃうようなひとに「1度も1曲も聴かないのはもったいないよ」という文脈ですすめるのに好適。オーケストラの各パートをキチンと管理し、良く鳴らし、楽想の押し引きを分かりやすく示している。オーケストラ音楽を聴くひとならばメロディの美しさや鳴り響く音楽の輝きに面白みを感じるはず。
    逆にブルックナーを聴き込んでいてあるイメイジを持っちゃっていると「こんな分かりやすい作曲家じゃないぞ」と言いたくなるかも。

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     2018/12/08

    異次元のハーモニー。とりわけ冒頭の原始霧の高解像度が伏流水となり、弦、管、ティンパニの論理性のある有機的響き合いが展開する第1楽章は音楽の核心を語り抜いた演奏。指揮者の怜悧な頭脳にひれ伏すのみ。音質もパート間の分離、響きのまとまりの両面で極上。

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     2014/01/18

    新品入手困難だった名著『三島由紀夫の日蝕』を収録した点に価値がある。著者自身は「単なる三島さんとの思い出話だ」と嘯くがこれほど冷淡なまでに鋭く三島氏の核心を抉った文章は稀。
    若き日の文芸コラムや対談には著者の奔放なエネルギーが横溢。その姿勢は現在に至るまで不変。

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     2013/10/30

    あまり評判のよくない演奏だが緩急、動と静のコントラストを強く打ち出し作品の宿す(表面上の口当たりの良さに隠された)影が色濃く映し出された稀有な内容。なおUCCG-50012の裏ジャケットは交響曲(1986年ライヴ)とスラヴ舞曲(1988年ライヴ)の収録年次が逆に印刷されている。ライナーノーツは正しいので問題ないがたまに下記「つよしくん」のように裏ジャケット表記を鵜呑みにしている連中がいるのは微笑ましい。

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     2012/12/04

    1994年3月、ベルリン・フィルハーモニーでのライヴ録音。
    相性が良かったとはお世辞にも言えないショルティとベルリンフィルだがこれは例外的な好内容。ショルティの思いのほか力みのない音楽運びにベルリンフィルがしなやかな響きで応じている。グローリアではさすがに彼らしく期待通り(?)の強いメリハリをつけるが硬さやうるささとは無縁。またベネディクトゥスでのコリア・ブラッヒャーのヴァイオリンソロが絶美。これほど透き通った音色で気高く奏でる演奏はあまり思いつかない。一方声楽陣は独唱がテノールのコウルがやや弱い以外はなかなかの美声だし合唱のがっしりした声も立派。

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     2012/01/02

    七海耀さんの仰る通り文句無しの5つ星。本シリーズ通じても最高の水準の1枚。1枚目のワーグナーはシュタインらしい重厚にして弾力性、推進力のある音楽が生きている。サウンドの立体感も特筆もの。2枚目のロシア物はシルキーで上品な光沢すら漂う。シェエラザードのアンサンブルは驚くほど緻密でしなやか。堀正文氏のソロも艶があり美しい。遺憾なのは解説書、バックトレイの表記が不親切で曲目ごとのライヴ収録日時が特定しづらいこと。また「ジークフリートのラインへの旅」はフンパーディンク版の使用を避けているがこの点の説明もない。

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     2011/12/31

    ジークフリート牧歌は家父長的な構えで大らかに運ぶ。『神々の黄昏』からの3曲はストレートな迫力で押し切った内容。強靭な響きが滔々と拡がる「葬送行進曲」はとりわけ感銘が深い。伝わってくる音圧のエネルギーならこれが最高かも。オーケストラの集中度は高くラストのソプラノ独唱も水準以上。日本のオーケストラが奏でた正攻法のワーグナーとして高い価値がある。

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     2011/12/30

    CD1はいずれも好演で特にワーグナーは強靭な外枠を固めた上で細部は積極的に動かして振幅の深い音楽を繰り出すこの指揮者の特質が生きている。オーケストラの健闘も評価したい。CD2はヤナーチェクの冒頭はかなり心臓に悪いが他は上々。弦楽器を中心にアンサンブルがよくそれぞれの作品のカラフルさ、立体感をしっかり描き出している。やや収録時期に開きはあるが鑑賞には充分以上の音質。

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     2010/12/25

    後半のドキュメンタリー『音楽の良心』の冒頭に「ロストロポーヴィチ氏を偲んで」とメッセージが出るがおそらく当初の企画では彼の80歳記念として出すためのDVDだったと思われる。
    シューマンはこの時期髭をたくわえていたバーンスタインの指揮にまず魅了される。当時関わりができたばかりのフランス国立管を完全に手の内に入れ、熱のこもっていながら野放図に陥らない陰影の濃い響きを展開していく。そして登場するロストロポーヴィチのチェロ…一つ一つのフレーズに感情のウェイトが乗せられ、大きなうねりの伴う音楽を滔々と奏でる。並みのチェリストだと演歌調になりかねない表現だが技術が卓越しているため響きの骨格は揺るぎなく、音にいつも凛とした緊張が保たれてる。指揮者とチェリストの高度な共同作業により晦渋と言われることの多い作品の魅力がよい意味で分かりやすく描き出された演奏。聴衆の反応も強いが客席をよく見たら何とルービンシュタインがいた。彼は確か1976年4月に引退したからその直後の姿ということになる。
    ブロッホについては色々な演奏を聴いてない曲なのでコメントしづらいが同じ組み合わせのセッション録音を上回る演奏内容なのは確か。とりわけバーンスタインの入れ込み様は大変なもの。この作品の映像は少ないので曲に興味のある人にとっても貴重な映像。
    カーテンコールの様子からはバーンスタインとロストロポーヴィチがお互いにとても敬意を払っていたことがうかがえる。2人の間の空気は見ているこちらの気持ちまで優しくほど温かい。
    一方カラヤン:ベルリンフィルとの『ドン・キホーテ』はコンサート収録に一部別撮りカットを交えるおなじみの「カラヤンスタイル」の映像作品。もっとも同時期にカラヤン主導で作られた他の映像に比べるとロストロポーヴィチが絡んでいるせいか「演出」は控えめなので音楽には集中できる。ヴァイオリン独奏はコンサートマスターのシュヴァルベ、ヴィオラ独奏は教育者としても知られた名手ウルリヒ・コッホ。
    『ドン・キホーテ』ってシュトラウスの作品の中では意外に退屈な気もしてしまう曲。結構ドラマティックな曲想なのだが複数のソロが入るせいか『ツァラトゥストラかく語りき』や『英雄の生涯』に比べると何となく間延びした印象がある。逆に言うとソロの活躍などが見られる映像で接すると曲に織り込まれた「仕掛け」が分かりやすくなってある意味面白い。
    カラヤンは作品が相当好きらしく冒頭からはつらつとした棒捌きでオーケストラを牽引。するとローター・コッホのオーボエなど往年の猛者が勢揃いのベルリンフィルは強靭な響きとがっしりしたアンサンブルで見事に応える。ここまでお膳立てがハイレヴェルだとかえってソロは大変そうだが2人も伸び伸びと楽器を鳴らしてオーケストラに埋もれることも、変に浮かび上がることもなく絶妙のバランスで音による物語を紡ぎだす。特に作品終盤のロストロポーヴィチのチェロは本当に物悲しくなるほどの静かなる雄弁さ。もちろんカラヤンのハンドリングも見事の一語、後半は悪くするとただごちゃついた音楽が流れるだけになりかねないが細かい音情報を目に見えるようにあぶり出してキチンと位置づけることで緊張感を維持した。フィルム収録ながら画質や音質も割合鮮明。
    ドキュメンタリーはロストロポーヴィチ指揮によるショスタコーヴィチの交響曲第8番のリハーサルシーンを随所に織り込みながら、本人への最後のインタビューとヴェンゲーロフやグートマンといった人たちのコメントを交えて彼の人生がまとめられている。リハーサル映像から晩年のロストロポーヴィチの指揮が案外図形的に巧かったことが分かるほか、ほんの数秒ながらカラヤンとのチャイコフスキー「ロココ変奏曲」の録音時とおぼしき映像が登場など短い時間の割にそれなりの見応えはあった。

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     2010/12/14

    ケーゲルのこの作品のライヴ録音がいい音質で聴けるのは実に貴重。細部まで深い共感をにじませながら、全体への見通しがきいた明澄な響きを構築している。合唱団が非常に健闘しており、曲が進むにつれてどんどん充実するのが素晴らしい。

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     2010/09/17

    僕が何度か聴けた朝比奈隆の実演のなかで最も感銘を受けたのは1999年4月に新日本フィルを指揮した「悲愴」。スコアを(あくまでも彼流に)真摯に読み込んだ結果としてにじみ出た作品に対する思いを感じさせる壮麗な響きに胸が熱くなった。ここで取り上げたディスクは1994年2月のライヴ録音だがやはり充実した内容。ゆったりとした運びのなかに様々な感情が明滅し深い奥行きを持った響きが構築されている。初回発売盤はやや遠い感じの音質だったが今回の再発でリマスタリングされ生々しくなった。

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     2010/08/31

    1968年9月にいまはなき新宿厚生年金会館でセッション録音されたもの。
    2009年の再発にあたり施されたリマスタリングの効果か音質は鮮明。最近の一部レーベルのもやついた音質よりずっと聴きやすい。

    マタチッチならではの強靭で立体感ある音楽作りはワーグナーにピッタリ。がっちり作った枠の中で各パートを自在に出し入れして明快かつ起伏の深い描写が展開。豪快さと細部の抉り出しが見事にハマっている『マイスタージンガー』第1幕前奏曲、1つ1つの和音を入念に磨いて積み上げることで神秘性や悲劇性が際立つ『ローエングリン』第1幕前奏曲は特に秀逸。またどの曲においてもフレージングの息が長く、脂っぽくならずにたっぷり歌いこまれてるのが素晴らしい。
    NHK交響楽団の健闘ぶりも光る。

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     2010/08/22

    自ら設立し率いていたスイス・ロマンドとは使ってる楽器の構造から違うN響ゆえ、アンセルメは求める音楽を引き出すのにかなり苦労したという。しかし聴いてみるとこの指揮者らしい作品の骨格が明瞭に浮かび上がった、独特のうねりと色合いの漂う響きを結構うまく形作られている。「火の鳥」ではややミスが目立つけどN響も健闘。音質は良質なステレオ録音で聴きやすい。

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     2010/07/28

    「悲愴」は1996年のライヴ録音。岩城さんがN響の定期演奏会を指揮したのは結果的にこの時が最後。遅めのテンポで一つ一つのフレーズを明瞭に浮かび上がらせて、深々と歌いこみつつも余情は排した強靭な音楽を形作っている。N響は第1楽章の展開部や第3楽章における目の詰まったアンサンブルと動きのよさなど実に見事。岩城さんのタクトがオーケストラの持つ底力を引き出した形。フィナーレの感情の乗せ方も巧みで全体としてスコアがよく手の内に入ってる。音質も臨場感があり岩城さんを代表する名演奏と言うに相応しいディスク。放送された映像での汗をかきながら指揮する姿も印象深い。
    併録の曼荼羅交響曲は1960年のN響世界一周楽旅でのライヴ録音。この作品を初演した岩城さん。さすが勘所を心得ておりちょっと「春の祭典」風の前半はリズミカルに処理、独特の静けさが主体となる後半はしめやかな雰囲気を巧く出している。作品自体「西洋の影響から独自の様式へ」という黛敏郎を象徴するような名品といえるが、そういう作品を岩城さんは深い共感をもってしかもプラクティカルに描いた。こちらはモノラル録音だが聴きやすい音。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2010/07/28

    1972年の解散と分裂以降いばらの道だった日本フィルは演奏の質を向上させようと1978年に創立時の常任指揮者渡邉暁雄を再び音楽監督・常任指揮者として招いた。就任記念演奏会の曲目は解散前最後の定期演奏会で取り上げたマーラーの第2交響曲。
    第1楽章はいきり立つことなく1つ1つのフレーズをしなやかに呼吸させながら進もうとする。しかしオーケストラの音には硬さが目立ち、ミスや縦の線のずれもしばしば。当時の日本フィルの苦しい状況が演奏から垣間見えてしまう。ギリギリの線で水準を保っているのは指揮者の力量。
    第2楽章、第3楽章と次第にオーケストラのコンディションは上がり潤いのある音彩が拡がってゆく。鳴る場面でも少し引いたタッチなのは面白い。
    重く暗いソウクポヴァの独唱が際立つ第4楽章。
    第5楽章から俄然オーケストラのアンサンブル、音の出方が良くなる。深い奥行きの清澄な響き。激しく厳かながらどこか温もりの漂う質感が聴き手を包み込む。声楽陣も大健闘。
    大編成のライヴ録音だが音質は明瞭で細部までしっかり聴き取れる。

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