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日本の庶民 さんのレビュー一覧 

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/10/31

    このCDは、N響を育てた二人の指揮者、ジョゼフ・ローゼンストックとヴィルヘルム・ロイブナーの演奏を聴けるという点では、大変貴重なCDである。特に、ロイブナーの録音自体、かなり少ないと聞くので、CD化されたのは非常に嬉しい限りである。
    ローゼンストックの方は、録音もステレオであり、普通に聞くだけでは、特に気にならない音質だ。演奏に関しては、高齢というのもあるのか、少し角の丸い演奏のような気がする。
    ロイブナーの方であるが、「嬉しい限り」と上で書いて恐縮ではあるが、マスターテープの劣化に起因する聴きづらい箇所が残念ながら存る。
    強弱のブレと言うべきか、音の引っ込み出っ張りと言うべきか…、トゥッティの箇所や、弦楽の強奏の箇所で、ワンワンと揺れるのが特に目立つ。ピッチが変わるのではなく、音の強弱が波打つように変わると言えば分るだろうか…。実際の演奏では、むろんそのようなことはしてないだろうから、マスターテープの経年劣化で音像が破壊されてしまったのだろう。
    特に、「ロザムンデ」序曲と「ザ・グレート」の第3楽章に顕著だ。
    こればかりは、リマスターでもどうしようもなかったようだ。
    しかし、「ロザムンデ」のバレエ音楽第2番は、あまりそれが目立なかったのでそれが救いだ。それを聴く限りでは、当時のN響だから、まだまだ成長中であったが、ロイブナーの指揮によって優美なシューベルトとなっている。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/08/26

    ピリオド楽器による演奏が今や主流の世の中であるが、それらの演奏を聴き、このリヒター盤に戻ると、ハッとさせられる箇所もあり、このリヒター盤の価値は未だ高いと認識させられるのである。
    確固とした解釈のもとに鳴る音楽は、時として荘厳に、また、時として冷徹に響くが、決して嫌味でない。
    『ブランデンブルク協奏曲』では、リヒター自身のチェンバロ演奏による第5番も惹かれるが、第3番と第6番を名演として挙げたい。
    第3番は、ピリオド楽器のオーケストラでは、なまめかしく響く音が多いように聴こえるが、リヒター盤では、堂々と風格のある音楽になるのが不思議だ。(この点では、第1番の第4楽章も、好きな演奏の一つだ)
    第6番は、言葉では表現できない良い意味での古さがあり、魅力的な演奏だ。
    『管弦楽組曲』では、第2番と第3番が見事。第2番は、上記の通り冷徹に響く、感傷的な名演だ。
    第3番は、王者の風格があるかのような、堂々とした、威厳のある名演。

    なお使用楽譜は、『管弦楽組曲』は手元に資料がないので不明であるが、『ブランデンブルク協奏曲』は、新バッハ全集である(LP解説書より)。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2012/06/07

    ピリオド楽器のオーケストラの先駆たるコンツェントゥス・ムジクス・ウィーンによる「マタイ」である。
    今では、ピリオド楽器のオーケストラはあまり珍しくないが、1970年頃、有名なピリオド楽器オーケストラといえば、この他に、バーゼル・スコラ・カントルムとコレギウム・アウレウムぐらいしか無かった。
    ピリオド楽器の演奏技術が格段に進歩しつつある今日では、この録音において、演奏技術が劣る個所があると感じてしまうのは否めない。しかし、「たか」さんのおっしゃる通り、「マタイ」のテンポを通常のテンポに戻したことは、この録音を価値有るものにたらしめているし、合唱・ソリストに女性を使わず、少年合唱団(員)と男性を使用していることで、文字で表現することのできない独特の表現を表すことに成功しているのも、この録音を価値有るものにしている。それでいて、ドラマ性に欠けていないのは、さすがアーノンクールと言えるだろう。
    再販が望まれる一枚である。

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  • 17人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/02/03

    とうとうワーナーのバッハ全集がこの価格で手に入る時が来た。
    アーノンクール/レオンハルト(ご冥福をお祈りします)のカンタータ全集の購入を我慢して(正しくはお金が無くて買えなかったのだが)、図書館のCDを聴きながら待った甲斐があった。
    絶対に買いたいのだが、一週間程前に、トスカニーニBOXの予約を頼んだばかりで、これも買った場合、4万近くの出費はつらい……。(さらに、私はブリリアントのバッハ全集も持っており、もしこのバッハ全集を買った場合、どこに置けばいいだろうか…。)
    あと気になったのは、『マタイ』『ヨハネ』『クリスマス・オラトリオ』はアーノンクールの指揮と書いてあるが、旧録音だろうか、それとも、新録音だろうか? 個人的には、少年合唱団を用いた旧盤であってほしいのだが…。
    以上、私のたわ言をつれづれと書いてきたが、間違いなく断言出来そうなのは、アーノンクール/レオンハルトのカンタータ全集の購入を渋っていた人は今がチャンスに違いないことだ。
    後は、私が買う時にこのCDが品切れか廃盤になっていないように…。雑文・乱文失礼しました。

    17人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/31

    溌剌としており「後味爽やか」な演奏。余分なものをそぎ落とした感じであるが、決して単調な演奏にはなっておらず、聴いていて心地良い。
    ピノック/イングリッシュ・コンサートの実力が如実に表されていると思う。
    唯一の欠点は、これを聴いてしまうと、リヒターの演奏がかなり重々しく聴こえてしまうこと…(どちらも好きなのだが…)。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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     2012/01/23

    男声合唱・ソロのロ短調を探していた時に発見したCDであるが、素晴らしい演奏だ。メリハリが利いており、合唱・ソロも伸びやかに歌わせており、堅苦しくない。ピリオド楽器による演奏に堅苦しいイメージを持っている人には聴いてもらいたいCDである。
    なお、クレドの”Et in unum Dominum”(3曲目)は、異稿で演奏する人もいる中、この盤では通常稿で演奏している。

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     2012/01/21

    『セビリャの理髪師』を全曲聴くのは初めてなので、あれこれ言うことは出来ないが、思ったことを記してみる。
    【長所】全体的に良く出来上がっている。引き締まっていて大きなトチリが無く、安心して聴ける。
    【短所】堅苦しい気があり、それがソリストにも同じ事が言える。他の方が指摘されているように、「歌っている」と言うより「音を追っている」ように聴こえる。アバドの指揮も、ヴェルディの『シモン・ボッカネグラ』(1977年)の録音と比べると燃焼不足のように感じる。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2012/01/15

    改めて言う必要のない『オテロ』の代表的名盤。
    デル・モナコのオテロは、この他に、アルベルト・エレーデ指揮/聖チェチーリア国立アカデミー管弦楽団・合唱団他(1954年ステレオ録音 DECCA)、1959年の『NHKイタリア歌劇団』のライヴ(エレーデ指揮/NHK交響楽団・東京放送合唱団など ステレオ録音/DVDはモノラル録音)などの録音があるが、『オテロ』ならば、このカラヤン盤か、『イタリア歌劇団』のライヴ録音にとどめを刺すだろう。エレーデ盤、『イタリア歌劇団』、カラヤン盤の演奏を聞き比べても面白いだろう。
    エレーデ盤(1954年)のオテロ、デスデモーナ、イアーゴのキャストは、このカラヤン盤と同じであり、効果音の量はカラヤン盤と比べるとぐっと少ないが、聖チェチーリア管の演奏が拙く、ソリストの声がやたら前に出ていて、合唱が奥に引きこもっているために、バランスが良くない。
    『イタリア歌劇団』の演奏は、デスデモーナ:ガブリエラ・トゥッチ、イアーゴ:ティート・ゴッビ。録音は非常に良く、白熱した演奏・歌唱が聴ける。エレーデの指揮も上記の1954年盤と比べるとライヴということもあってか、大変白熱しており、充実した演奏である。(DVDは未視聴)
    カラヤン盤は、端正と言うべきか。ウィーン・フィルの上手さ、ソリスト、合唱団の三拍子揃った演奏であり、しっかりとしていて、エネルギッシュである。録音もエレーデ盤のように、ソリストの声がやたら前に出ておらず、程よいバランスである。
    効果音が少し多い気はするが、これはこれで音楽を補助している役割として目をつぶることにする。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 3人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/12/30

    素晴らしい『椿姫』であると思う。下の方がレビューに記されているように、ムーティは原典に忠実な人であるから通常カットされる部分も、確と演奏している。また、よく見られるソリストの高い声の張り上げも排除している。
    また、第2幕第3場のアルフレードの”Oh mio rimorso!”では、”ah si quest’onta lavero, si lavero”の箇所(19-22小節、55-58小節)を、1回目はOppure(あるいは)として記されたフレーズ、2回目はOppureではなく、通常のフレーズで歌わせており、興味深い。
    ソリストの技巧を重点的に聴く人には、少し白けるかもしれないが、原典に忠実な演奏を望む私にとっては、興味深い演奏である。
    音質に関しては、カセットテープで聴いたので正しいことは言えないが、まずまずの音質であると思う。

    3人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 6人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/11/29

    昔から、『フィガロの結婚』の名盤と謳われているもの。当時、考えられる最高の歌手たち・指揮者による演奏。今日では、ピリオド楽器による録音も多くなっているが、依然として、この録音の存在意義は高い。
    ヴァルター・タウジッヒのチェンバロが思ったより素晴らしい。レチタティーヴォでバリバリ伴奏をしていることによって、引き締まっており、そして、どこか心地よい。(ベーム/プラハ国立劇場管弦楽団の『ドン・ジョヴァンニ』でも、彼はチェンバロを弾いているが、そちらのほうは、自制しているせいか、バリバリとは弾いておらず、個人的にはバリバリ弾いて欲しかった)
    ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団も素晴らしい。ベーム/ベルリン・ドイツオペラ管は、1963年に日生劇場でこの『フィガロ』を演じており、その時の経験もあるのか、慣れているといっては変だが、しっかりとベームの手足となっている。
    『フィガロ』は、この盤か、前述の1963年の日生劇場での公演のCD(ポニー・キャニオン、廃盤。中古ショップか図書館で探してください。)が、二大名盤であろう。ドン・オッターヴィオのどもりがしつこくないのがいい人はこの盤。

    6人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/10/02

    モダン楽器・ピリオド楽器の区別を取っ払っても、スタンダードな演奏。ぎこちない所がほとんど無いから安心して聴けるが、個性的な面が乏しいために、あまり印象に残らない。(強弱の差も、ガーディナー盤の方が幅が広い。)
    モダン楽器による演奏には、無論、これよりも良い演奏が残っているし(ケンプ盤やバックハウス盤など)、ピリオド楽器による演奏にも、奇抜な名演たるガーディナー盤がある。この盤の存在意義はこれらの理由から、「ピリオド楽器による先駆」以外には、あまり無いようである。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/09/30

    1961年10月21日に、東京文化会館で行われたNHKイタリア歌劇団の『カヴァレリア・ルスティカーナ』と、『道化師』の公演。『カヴァレリア』は未聴である。
    杉並区立図書館所蔵のキングレコード盤の『道化師』を聴くことが出来たので、それとの比較。
    スピーカーで聴くには然程問題ではないが、ヘッドホンで聴くには些か問題とせねばならないだろう。
    キング盤より、広がりがなく、モノラルかステレオか分かりかねる。CDには、モノラルとある。しかし、全幕の一番最後「芝居はこれでおしまいです!」と言って笑いながら去るところは、確かに声が右に向かって動いている。しかし、第1幕のSon quaの部分のコーラスは、キング盤では、はっきり分かれているが、この盤では微妙である。全体的に中心に集まっている。「広がりがない」としたのはこのためである。
    また、これは、キング盤と比べると、音量レベルを上げている感じがする。フォルテがキング盤と比べると鋭く、フルートだけのフォルテの部分(プロローグの部分)がシャリシャリと少しノイズがかかっているようである。
    また、プロローグの終わった後の拍手と第1幕の始まりのトランペットの音がかぶっている。キング盤はかぶっていない。
    以上は私の拙い耳から分かったことである。購入された方、もしくは購入を検討されている方からの意見も被りたい。個人的にはもう少し良い復刻を望む。

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  • 2人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/09/11

    最初、図書館で聞いた時には「火星」を聴いただけで衝撃を受けたものであった。カラヤン盤(80年代)しか持っていなかった私には、『惑星』=「重い」というイメージがどこかにあったのだと思う。それだからこそ、エネルギッシュながら精悍であり、アクセントは利かせながらも嫌味ではなく、聴かせどころは確と聴かせる、このスタインバーグ盤は私にとって衝撃であった。
    『惑星』の為だけに買ったので、『ツァラ』は聴いていない。
    なので星5つの評価は『惑星』に関しての評価である。

    2人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 4人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/25

    まず、録音状態の素晴らしさに驚いた。DVDの質が「それ」なだけに期待はあまりしていなかったが、1959年の録音にしては大変精良な録音ではないか。
    カイルベルトの『ニーベルングの指環』(1955)のような残響が全く無く、乾燥している音ではなく、「残響が程よくあって、潤いがある」音だ。(異論のある人もいると思うけれども、私にはそのように聴こえた。)
    歌手陣についてはここに書く必要もないだろう。デル・モナコやティート・ゴッビが上手くないはずがない。
    ガブリエラ・トゥッチは、私は知らない歌手であったが、可憐なデスデモーナを演じている。(調べたところ、同年2月17日には、宝塚劇場にて『椿姫』でヴィオレッタ役を演じているようだ。)
    N響を指揮しているアルベルト・エレーデも見事だ。「学生オーケストラ以下」(N響80年全記録)のレベルから徐々にレベル・アップしつつあったN響を畳みかけるような指揮によって、なかなかの演奏を聞かせている。大健闘である。
    なお、CDには歌詞対訳の類は付属しておらず。ジャケットの1ページ目が、上の写真であり、2・3ページ目がトラック・リスト、4ページ目がキャストが記載されているのみである。
    歌詞対訳が必要な人は、お持ちの他のCDについているものを使ったり、歌詞対訳の本を買ったり、図書館で借りたり下さい。

    4人の方が、このレビューに「共感」しています。

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  • 0人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/08/19

    レビューをするのが大変難しいCDだ。ツィメルマンのピアノ演奏は変な癖の類がなく良い演奏を聞かせており、小澤=ボストン響の演奏もエネルギッシュかつハッキリとした演奏をしていて良い。録音も大変良い。
    ただ、名盤であることには違いないが、ミュンシュの「幻想交響曲」みたいに、アクの強い名演がこれから出てくるんじゃないかと思うと、この演奏は些か平坦な気がする。(あら探しみたいになって申し訳ありません。)
    しかし、前述のように名盤であることには変わりはない。

    0人の方が、このレビューに「共感」しています。

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