シューマン:詩人の恋、ベートーヴェン、シューベルト:歌曲集 ヴンダーリヒ(T)、ギーゼン(P)(1965ザルツブルク・ライヴ)
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遊悠音詩人 | 埼玉県 | 不明 | 2010年02月06日
録音年代も曲目も、有名なDG盤とほぼ一致しているためか、余り俎上に乗せられない一枚だが、これもまた絶品だ。ヴンダーリヒの美声はそのままに、ライヴならではの深い情感の切り込みが加味されている。特に《詩人の恋》における、恋と狂気とのギリギリの狭間で揺れ動く心情の吐露は、身震いしてしまう程壮絶だ。甘い声だが、決して甘ったるいだけのメロドラマにはならない。そう、ヴンダーリヒが表現する《詩人の恋》は、恋に恋する男の哀しくも真実であるところの性(さが)を、嫌という程抉りだしてしまう“危険な”ものなのだ。これはシューマンその人の精神状態の生き写しでもある。結婚相手に失恋ソングを捧げる男性など、他に誰がいるだろうか。語弊を承知で言えば、シューマンは相当の変態である。殊に《忌まわしき過去の歌》など“棺”や“墓”という言葉が使われ、それらは明らさまに“死”をイメージさせる。ヴンダーリヒの美声に酔わされている間にも、知らず知らず地獄の門戸が開かれていくのだ。何という恐ろしく美しい歌唱だろう!最高の賛辞を贈りたい。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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kebuschevsky | 岐阜県 | 不明 | 2009年04月29日
ヴンダーリヒのリート『詩人の恋』は絶品。もともと彼の若々しく活力ある声にも引かれましたが、この甘く切ない余韻はたまりません。ヴァイオリンニストがその音に恋に落ちるように、彼の声に恋に落ちてしまいました。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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the_first | 埼玉県坂戸市 | 不明 | 2009年02月28日
クラシックCDの名盤で宇野功芳氏と福島章恭氏が推薦しているシューマン「詩人の恋」が収められています。ザルツブルグ音楽祭のライブなので検索が難しく長らく購入できませんでした。しかし、やっと手に入れ、パンゼラ/コルトーと比べると新しさ、録音にも依るのでしょうか?この曲は、バリトンよりテノールに向いているのだと思いました。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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