トップ > 音楽CD・DVD > クラシック > デュファイ(c.1400-1474) > 『デュファイ・スペクタクル』 ゴシック・ヴォイセズ、アンドルー・ローレンス=キング、他

デュファイ(c.1400-1474)

CD 『デュファイ・スペクタクル』 ゴシック・ヴォイセズ、アンドルー・ローレンス=キング、他

『デュファイ・スペクタクル』 ゴシック・ヴォイセズ、アンドルー・ローレンス=キング、他

商品ユーザレビュー

  • ★★★★★ 
    (1 件)
  • ★★★★☆ 
    (0 件)
  • ★★★☆☆ 
    (0 件)
  • ★★☆☆☆ 
    (0 件)
  • ★☆☆☆☆ 
    (0 件)

レビューを書いてみませんか?

レビューを書く

検索結果:1件中1件から1件まで表示

  • ★★★★★ 

    mimi  |  兵庫県  |  不明  |  2018年06月09日

    久しぶりのGuillaume Dufay作品集、特にモテットが収録されている盤はおそらくCantica Symphonia以来で貴重と思います。CD趣向としては、Dufay作品による架空の宴という設定であり、そのテーマになるのがDufayの有名シャンソンの一つ”Ce jour de l’an”(新年を迎えて楽しもう)ですので、新年がらみの宴席? 収録されている曲は、上記の曲を始めとした有名シャンソンが20曲ほど(重複あり)に、イソリズム・モテット5曲で、モテットは処女作とされる”Vasillisa, ergo gaude”を始めとしてほぼDufay前期、西洋音楽の歴史を変えた1436年の”Nuper rosarum flores”以前の作品がほとんどであり、宮廷の愛を歌うシャンソンと相まって、どちらかと言えば近代的であるより中世的な色合いを中心とした演奏集といえるでしょうか。しかしながら、Dufayのシャンソンが常にそうであるように、音楽自体が非常に強烈な表現意欲を発する、同時代としてはかなり個性的なものであり、有名曲が選ばれてるのもあるでしょうか、一度聴けば忘れられない旋律に満ちています。不勉強にしてGothic Voicesの演奏を本格的に聴くのは初めてで、その演奏は特にモテットにおいては上記のCantica SymphoniaやHuelgas Ensembleなどの、強烈に透徹した構造再現に比較すると、やや多声構造のクリアさが劣る傾向も無くは無く、現代の最高レベルの古楽再現とまでは言えないかも知れません。しかしながら、時代に即した、生き生きとした新鮮な演奏は、一方で魅力でもあります。モテットだけで言えば、他にこれを上回る演奏も複数ありますが(上記2団体のモテット全集は画期的だった!)、CD全体としての新鮮な演奏と好企画の故、推薦とさせていただきます。地味な盤かも知れませんが、ルネサンス以前の音楽に関心がある方なら、お聞きになって損はないかと思われます。

    1人の方が、このレビューに「共感」しています。

    このレビューに 共感する

検索結果:1件中1件から1件まで表示