【中古:盤質A】 グリゴリー・ソコロフ、ナイーブ・レーベル全録音(10CD)
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よっちゃん | 東京都 | 不明 | 2015年04月19日
シューベルトについてだけ書きます。1992年のヘルシンキフェスティバルにおけるライブ録音にも関わらず、その音質は最新の24bit96khz録音と全く遜色ありません。驚嘆の録音技術です。これがあつてこそソコロフの芸術の全てが余すことなくリスナーに伝わるのだと思います。 18番“幻想”についても、21番D960についても10年位上後に若林工房が録音したイリーナ・メジューエワのアプローチと全く同じで、音の強弱・緩急を自在に操り、音楽に息吹を与える手法が共通しています。しかしソコロフはさらに自由に飛翔していて凄いのです。スタッカートやレガートの使い方も効果的で、さらりとしたエル・バシャや今川映美子さんなんかもいいんですが、格の違いがありすぎます。特にD960の第二楽章なんて凄すぎます。ソコロフという人は聴衆に媚びないそうですが、ぜひベートーヴェンの全集を録音して欲しいです。 とにかくシューベルトのためだけにこのボックスセットと買っても損はないくらいにいいですよ。4人の方が、このレビューに「共感」しています。
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うーつん | 東京都 | 不明 | 2015年04月06日
DGから2015年2月にリリースされた「The Salzburg Recital 2008」に感銘を受け入手。私の前のレビュアー氏には申し訳ないがバラでなくボックスで購入。 感想を一言で言うなら「長く付き合える大事な演奏ぞろい」。 聴いて特によかったと思ったのはバッハの「フーガの技法」(端正で品格ある演奏)、ベートーヴェン「ディアベッリ変奏曲」(奇想と技術の飛翔)、ショパンのソナタ&エチュード Op.25(恰幅豊かな堂々たるピアニズム)、そしてシューベルト「幻想」(作曲家の心のひだを克明に表現)。 ただし、ショパンの前奏曲は2008年のリサイタル盤の方が際立っていると思う。 おそらく各曲とも技術や演奏の素晴らしさなどで客観的に見ればNo.1の演奏や奏者は別にいると思う。それでもソコロフのこのボックスで聴くと自然に感動が湧きおこってくるのはなぜだろう。音の振幅の凄さや一音一音をおろそかにしない繊細なタッチ、曲全体の見通しや奥行きへの配慮・・・。それらが他の奏者とは別格の位置にいるように思える。 シューベルトの「幻想」ソナタが一番感銘を受けただろうか。ワンフレーズどころか音のひとつひとつに多彩なタッチの変化を与え、音の「ため」を生み出し、音符の合間に密やかに存在する呼吸に耳を傾ける・・・これらの魅力をちりばめた演奏は今まで聴いたことがなかった。 数回聴いてもまだ発見が出てくる演奏、これがソコロフの凄さではないだろうか。ライヴでは一瞬のことゆえ見つけづらい魅力がこうしてCDになることで味わうことができるのは幸せなことだ。そんな幸せに価値を見出してくれる方にぜひお奨めしたいボックスです。(入手困難なのが玉にきずですが・・・)11人の方が、このレビューに「共感」しています。
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mari夫 | 東京都 | 不明 | 2014年04月10日
一枚一枚買い揃えてきたファンにとってはちっぴり腹立たしいアルバムだが、このピアニストを一人でも多くの人に聞いてほしいという意味では大推奨に値する。とくにショパンの練習曲(何故OP.25だけ?確かにOP.8とは独立の曲なんだけど)とソナタがまず大推奨。練習曲と言えばポリーニと誰もが考えるが、これを初めて聞いた時に上には上があるものだと驚嘆した。あの巨躯から繰り出される底光りする音で、音楽も肉体に規定されるのだと思い知らされた。前奏曲は、ちょっとだけ落ちるかなぁ。アルゲリッチを凌ぐとまでは言い切れなかった。むしろ、バッハとベートーヴェンの仰ぎ見るような構築性。ディアベッリは最高と言える。ブラームスはソナタは凄いが、バラードの音が何故か遠くて残念。ちょっと分からないのはシューベルトで、絶賛される方もいますが、私にはいささか不可解な演奏だった。何か散漫な印象(シューベルトは元々そうだというなかれ)。ロシアものももちろん素晴らしい(が、プロコの8番だけはリヒテルという別格がある)。でもこの後が続かないなぁ(パリでのDVDはあるが)。クライスレリアーナが予定されていた来日公演が会場まで行って夫人の病気とかで中止とアナウンスされ、以来待望んでいた再来日も果たされずに終わった‥‥。13人の方が、このレビューに「共感」しています。
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