【中古:盤質A】 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 (2CD)
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一人のクラシックオールドファン | 兵庫県 | 不明 | 2011年05月03日
辻井と佐渡との共演ディスクは2008年のラフマニノフ・ピアノ協奏曲以来ですね。佐渡がバックをつとめての協奏曲演奏は2002年ラムルーOとの共演からスタートし二人の深い信頼関係は演奏上の阿吽呼吸を双方心得たものとなってはおりますが彼らの登場以来思っていることは辻井の能力・努力の大きさと佐渡の包み込む様なアプローの素晴らしさです。さて、本盤は昨年、2010年佐渡(49歳頃)がBBCPOを振っての名曲チャイコフスキー・ピアノ協奏曲でその前年国際ピアノコンクールで優勝した辻井は22歳・・・若いですね。演奏タイムとしては@20’17A6’59B7’06とタイム上は目立った特徴は各楽章ありません。第1楽章出だしはそうクセ無くスタートしましたがしばらく経ての箇所でもう少し明確さというか意志・主張が欲しいとは思いました。やがてピアノ・ソロ部分は聴き覚えにしても大したものですね・・・。バックの弦が少し波つけてからの沈静後、そのおさまりを長くゆっくり目にした処では表情の単調化具合が好みの別れる点でしょう。しばらく(曲で)大人しかった演奏は後半スピードアップし情的にも元気になりますが決して土俗性にはおちずあくまでマイルド。カデンツァを聴いて私は又先ほどの感心が再びもたげてきました・・・スゴイ!。最後フィナーレはゆったり堂々と終わります。第2楽章細やかなニュアンスを大切に・・・ただ生ぬるさを感じる方もおられるでしょう、シーン替わった展開部も穏やかです。最終楽章、初めは少し速めで素直な進め方、表情にもう一ひねり欲しい処もありますが次第に最後の方に向かって盛り上げて行きます。そして一呼吸置いて〆で踏みしめる様に堂々たるクロージングです。全体素直な感じでの演奏であります。一方ラフマニノフの方は先述の国際コンクール優勝受賞の約1年前2008年5月に収録されたコンクール演奏曲目であります。バックは佐渡/オーケストラDSOBであり演奏タイムは@11’11A11’20B11’58であります。辻井の独特の細やかな神経の行き渡った音色と佐渡のそれを包み込むようなサポートが聴きものですね。彼らは大きく呼吸をとってこの曲の「音の洪水」に埋没する事なく展開して行き新鮮な息吹をこのポピュラーなラフマニノフ第2ピアノコンツェルトに加えたようです。佐渡はTV番組「題名のない音楽界」で親しみのある関西訛りのホストぶりを発揮しており辻井とは随分以前から共演などをして分け隔てのない人柄や私の地元で2002年から兵庫県芸術文化協会の芸術監督を受け持つなど身近な指揮者です。フルートを吹く佐渡はやはり吹奏楽に一連の収録も多く彼の熱っぽい馬力ある演奏はしばしばそれだけに終わってしまうケースもあるにはあるのですが最近は違った切り口も垣間見せるように聴こえる時もありとにかく頑張って欲しい演奏家の一人です。国際コンクール優勝の折の辻井の記者会見の時の見事な凛とした受け答えも印象に残り今後も心と技を磨いていって欲しいものです。なお、他の収録曲「パピヨン」(タイム12’42)等は聴いておりません。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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