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チャイコフスキー(1840-1893)

SACD チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』、ドヴォルザーク:『ルサルカ』幻想曲 マンフレート・ホーネック&ピッツバーグ交響楽団

チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』、ドヴォルザーク:『ルサルカ』幻想曲 マンフレート・ホーネック&ピッツバーグ交響楽団

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2016年06月13日

    ホーネックのチャイコフスキー演奏のスタンスはEXTONから2006年のライヴが出ている第5番と基本的に同じ。感傷過多、ズブズブの低回趣味に陥るのを避けようとして造型はかなり堅固。その中で細かいアゴーギグの駆使や普通は聴こえない裏の響きの強調で独自性を出そうという行き方だ。ただし、チャイコフスキー交響曲の中で最も構築的な5番と楽章の配置自体が独創的な6番では同じやり方は採れないし、オケとの信頼関係も9年前とは全く違うだろう。というわけで、今回の6番だが、基本テンポは全楽章とも標準的(終楽章、私は少しも快速とは思わない)。しかし、例によって指揮者自身が執筆したライナーノートでほぼネタバラシされてしまっているが、細部には色々と工夫がある。第1楽章ではバスクラリネットのpppppp(やはりファゴットでは演奏できない理由を指揮者が明快に述べている)に続く展開部が出色。当然ながらテンポは激烈で、荒っぽく演奏されがちな部分だが、対位声部にも目配りした目のつんだ響きは見事。再現部に入ってからの大クライマックスは、バーンスタイン最後の録音ほどではないが、かなり粘る。中間2楽章はやや失望。第2楽章中間部のティンパニはもっと強くていいだろう(指揮者は強調したと書いているのだが) 。第3楽章では楽譜にない強弱の変化をつけるが、これも既におなじみの手口だし、最後のアッチェレランドも全く想定通り。このコンビには珍しく今回は5つ星は無理かと思い始めたが、終楽章は再び良い。冒頭、両ヴァイオリンの旋律のため息のような弾かせ方(フルトヴェングラーのブラームス第4番冒頭と同じ)から始まって、様々な工夫が生きている。終盤、ホルンのゲシュトップト奏法の音色へのこだわりも面白い。 『ルサルカ』幻想曲はなかなか凝った編曲。元のオペラでの登場順通りではないので、お目当ての「月に寄せる歌」の旋律は「満を持して」出てくるが、私は大いに楽しんだ。ちなみに今回の録音、ややマイクが近すぎたのか、歪んではいないが潤いに欠ける硬い響きがするのは残念。

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