管弦楽曲全集、ピアノ協奏曲集、ツィガーヌ ブランギエ&チューリッヒ・トーンハレ管、ユジャ・ワン、レイ・チェン(4CD)
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妻三郎 | 福岡県 | 不明 | 2021年03月18日
2014-2015年の録音。 デヴィッド・ジンマンの後継としてチューリヒ・トーンハレ管の音楽監督に就任したのがこの若きフランス人、リオネル・ブランギエ。 1986年生まれというからこの録音時にはまだ20代だったわけだ。 ちなみにブランギエの登用はオーケストラ側の熱望によるものだったとか。 既発のピアノ協奏曲2曲以外はライヴとされるが、終演後の拍手は入っていない(咳は聞こえる所あり)。 何気に「シェヘラザード」から始まるのがカッコイイ。 概してテンポが速く、ソリッドで起伏の大きな演奏。 当初は若々しさを感じると同時にやや落ち着きがないという印象で、かなり違和感があったのだが、何度か聴いているうちに馴染んで、今ではすっかり魅了されている。 ラヴェルというと計算され尽くした冷徹な音楽というイメージが強いが、この様に鼻息の荒い熱い演奏で聴くのも新鮮でいい。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2016年04月25日
ラヴェルの”青春”が濶歩する草原に居る 久しぶりにラヴェルの管弦楽全集を通聴した ブランギエ指揮するトーンハレ管の響きにベームやケンペが登壇していた頃の軽やかさが残っていたことに驚きと歓びを得て 二度目に聴いたときにはしみじみとした感慨に捉われた ジンマンが奮闘していた20年間の演奏その殆どを聴いていなかった 独墺系の大曲ばかりが目につくプログラムに食傷していた ラヴェルが書いた管弦楽譜の(二つのオペラを除く)ほぼ全てを音にしているブランギエがどれほどラヴェルを愛していることか もうそれだけで喝采をして彼を迎えたい思いが溢れる 仕舞いのDisc4は「ダフニスとクロエ」で埋まるが 前の3Discs はよく考えられてプログラムが組まれている いわゆる管弦楽曲と協奏曲そしてバレエ音楽が見事な均衡をもって並ぶ一つのコンサート・プログラムに成っている ソリストにはブランギエと同じ20代の中国・台湾の俊英を起用しているは英断だ 演奏に拍車を掛ける働きをした では若いからさぞ突っ走っているのかといえば然に非ず 音構造を立体視させるばかりか音の交錯から生じる陰影も映し出しているから ラヴェルの心模様を浮き彫りにしてわたしの心を打つ 例えば「左手のためのピアノ協奏曲」を聴くとき胸が裂ける思いに襲われる ラヴェルの戦争への憤りが止め処なく流れ出している ブランギエは考えている この「左手〜」をDisc3のバレエ音楽の額縁で囲った中に置いて周囲をわたしの大好きなピアノ曲から編曲した絶品の小品たちと二台のピアノでも聴かれる「スペイン狂詩曲」で埋めている なんという優しさだろう このブランギエ只者ではない 衷心より推薦する6人の方が、このレビューに「共感」しています。
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