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u.f.o.313 | 東京都 | 不明 | 2021年03月16日
本作はClaudio Puntin、Samuel Rohrer、Max Loderbauerによるミュージック・コンクレートにして、アヴァンギャルド・ジャズと呼んでもよい作品となっているが、冒頭から不気味なエレクトロニックサウンドが絡みついてくるあたりが私好みでもある。Max Loderbauer といえば、Ricardo Villalobosといくつものコラボ作を発表していて、本作からのリミックスもRicardo Villalobosがリリースしている。その事実だけからも、本作の不気味テイストが予測できると思う。「Tragus」には暗闇にたちこめるドラムとホーンの霧の中を電子の精子がうごめくような奇妙さがあり、12分にも及ぶ「Toxic Underground」は、有毒な沼の中をジワジワと毒が回っていくのを感じつつゆっくり移動しながらアンサンブルを演奏しているようなサウンドスケープとなっている。「Timone」も、変調するエレクトロニクスの隙間を縫うように流れる中世の亡霊の営みの音楽に聴こえる。ただ、Claudio Puntinのクラリネットが一縷のジャズ的解放感を「Touching The Present」や「Tangoreceptor」で表現していて、それがせめてもの救いだといってもいい。とはいえ、元の場所へはなかなか引き返せない狂気の世界がアルバム全体に広がっているので…、まぁ、心してお楽しみあれ。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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