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シェーンベルク(1874-1951)

CD 浄夜、『ペレアスとメリザンド』 カラヤン&ベルリン・フィル

浄夜、『ペレアスとメリザンド』 カラヤン&ベルリン・フィル

商品ユーザレビュー

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    伊奈八  |  茨城県  |  不明  |  2022年02月13日

    カラヤンの遺産に、改めてじっくり向き合ってみた。 「浄夜」(HMVの表記に従った)op.4の演奏は、同曲の究極的な美演の一つだろう。 もう冒頭から、ここまで雰囲気のある演奏はなかなか無いのだ。 全ての旋律にカラヤンの表現したかったニュアンスが溢れており、繊細な表現から圧倒的に力強い全合奏まで、弦楽合奏の表現力の究極に近いものを聴かせる。 細部をいたずらに強調することなく、巧みに響きの海に沈めており、聞き手が心地よく作品世界に酔えるように演出されている。 全体的には、愛の世界を深く描くというのとも少し違う感じもするが、曲の終わりに近付いた部分で、カラヤンは非凡な解釈力を見せる。 初期のシェーンベルク作品の中でも、この「浄夜」や弦楽四重奏曲第1番は、聞き手が「もう終わる頃だろう」と思ってから更に曲想が展開する。「浄夜」の場合、370〜390小節の第2主題の再現部がそれに当たり、ここを「まだ続くのか、冗長だなぁ」と感じさせるか、「2人の愛が更に深まっているなぁ」と感じさせるかで、演奏の成功、不成功が分かれるのだ。 対位法を駆使しつつ転調を重ねるこの部分からラストまでを、カラヤンは、他の部分の倍ほども丁寧な演奏をしている。それが、この演奏を感動的にしているのである。 もう一曲は交響詩「ペレアスとメリザンド」op.5だ。グレン・グールドはこの曲について「リヒャルト・シュトラウスの偉大な交響詩のどれと較べてもひけをとらない、少なくとも同等の価値はあると思う。」(鈴木圭介訳『グールドのシェーンベルク』より)と述べている。 私自身はあらゆる交響詩の中で一番好きな曲である。このカラヤン盤は私が同曲を聴いた最初の演奏であったが、およそドラマチックな解釈力という点で、これを超える演奏は未だに聴いたことがない。 全ての旋律にカラヤンの想像力が生き生きと吹き込まれ、他に類を見ない緩急豊かな展開と、オケの圧倒的な機動力で、聞き手をぐいぐいと作品世界に引き込んでいく。 カラヤン以降の多くの演奏ほど細部を強調していないが、無数の楽器を鳴らしつつ、全体の響きを見事に自分のイメージに整えている。 どの部分も素晴らしいが、一つだけ例を挙げよう。 ペレアスとメリザンドが、遂に互いの思いを打ち明け、2人の愛が燃え上がる場面。それを物陰からゴローが、嫉妬と殺意をたぎらせながら見ている。 ペレアスを刺殺せんとするゴローの刀がキラリ!と光る。それに気付き、命の危機が迫っていることを悟っても、2人の愛は最早止められない! その、刀のキラリ!を、ピッコロに物凄いスピードで吹かせているのは、カラヤンだけだ。 このキラリ!が恐ろしく劇的な効果を発揮している。 ここを他の指揮者のように遅く「ピラリラリラ」と吹かせると間抜けになってしまう。一聴するとカラヤンの独断的な創作のようだが、シェーンベルクはここに「hastig」(急いで)という指示を書き込んでいるのだ。 一人、カラヤンだけがシェーンベルクの指示を的確に音楽のドラマと結びつけているのである。 この一曲の演奏を聴いただけでも、カラヤンという指揮者が他を寄せ付けないほど非凡な想像力の持ち主であったことがよく分かるのである。 音質は、今日の録音ほど鮮度が高くないが、装置の質が良ければ、この遺産の価値を今なお十分に味わうことできよう。

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  • ★★★★★ 

    solomon  |  東京都  |  不明  |  2014年03月26日

    少なくともロマン派から20世紀前半の独墺系音楽を本気で演奏したときのカラヤン+BPOは空前かつ絶後です。このCDは他と比較しちゃいけません。真似ることも絶対に不可能です。

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  • ★★★★★ 

    abbadondon  |  栃木県  |  不明  |  2013年05月19日

    ベルリンフィルの弦楽合奏は鳥肌がたちます。 「浄夜」の決定盤ではないでしょか。

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  • ★★☆☆☆ 

    古関さん  |  大分県  |  不明  |  2009年09月20日

    世評高いとされるカラヤン/ベルリンフィルの浄夜だが、私はこの演奏からはベルリンフィルの能力の凄さ以外全く感じるところがない。ブーレーズ、ホリガー、ストコフスキー等々、さらには室内楽版でも曲自体のつくりが良いので、どの演奏でも結構楽しめる曲だが、この演奏だけは重くて、胃もたれする。

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  • ★★★★★ 

    arisuyama  |  愛知県  |  不明  |  2009年01月24日

    あれ?なんで「いまいち」なの?無論「最高!」に訂正です。しかしカラヤン嫌いの方が多いようですが、皆さん沢山お持ちなんですね。私はカラヤン大好きですが10枚も持ってませんし難しい能書きを書くほど知りません。どっちがカラヤンにとってファンなのか?

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  • ★★★★★ 

    ナルシスト・フォン・カラヤン  |  不明  |  2008年06月04日

    僕はカラヤンが嫌いだ。彼の振るベートーヴェンやブラームスなど、深みや精神性など糞食らえと言わんばかりのハッタリぶりに嫌気がさす。そもそもカラヤンは筋金入りのエエ格好主義者、重篤な程の自己愛的性質の持ち主だから、何が何でも絢爛豪華でなくてはならなかったのだ。だから、作曲者の苦悩とか汗とか血とか、生臭いものは極力排除しなくては気が済まなかったわけだ。ところがシェーンベルクとなったらどうだろう。曲が徹底的に耽美な世界だから、カラヤンは気兼ねなく、いやむしろ、ここぞとばかりに己の理想世界に入り込んでいるのだ。目を瞑りながら、ひたすら美しい「音」という愛人を想い、弄び、やがて“死”を迎えるようなものだ。これにはスクリャービンも真っ青だろう。カラヤンは、まさかオルガスムで

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  • ★★★★★ 

    兵庫助  |  香川県  |  不明  |  2008年05月09日

    「浄夜」の原作ストーリーを知りつつ聴いてみると何とも言えない情緒と光景が。弦楽六重奏版等もありますが私はカラヤンの厚みのあるこの演奏がお薦めです。シェーンベルクのこの頃の作品は美しく聴きやすいと思います。

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  • ★★★★★ 

    神戸のカラヤンマニア  |  兵庫県  |  不明  |  2007年11月04日

    カラヤンの新ウィーン楽派は素晴らしい!抜群の技術力を誇るBPOから、計算しつくされた構成とロマンティシズム溢れる解釈で華麗な音絵巻を作り出している。このCDにカップリングされた作品は後期ロマン派の作風が色濃く残るが、他に録音された十二音技法による作品においても後期ロマン派の様な美しい音楽である。どうしてカラヤンは「グレの歌」を録音してくれなかったのか!非常に残念である。1965年に一度だけBPOの演奏会に取り上げているが、ライヴ音源は残ってないのか?CD化されたら飛び上がるほど嬉しいのだが…。

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  • ★★☆☆☆ 

    arisuyama  |  愛知県  |  不明  |  2007年10月28日

    「まつ」さんの正直な感想に安堵を覚えます。聞かず嫌いの多いアンチカラヤンさんには是非これは聞いてもらいたいと思います。オケの機能美弦アンサンブルの極致そして指揮者の真摯な姿勢はこれに極まる。「自分はマニアだからその手の指揮者は・・・」なんて子供っぽいことは捨てて一度耳を傾けてほしい。指揮者の個性だけではどうにもならない「域」ってあるんです。

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  • ★★★★★ 

    たけかわ  |  豊中  |  不明  |  2007年03月23日

    カラヤンとBPOとの関係がとてもよいかたちで結実した一枚。とくにペレアスがすばらしい。オケと指揮者がぴったりはまった状態のもっとも典型的な例。強く推薦。

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  • ★★★★★ 

    まつ  |  山口  |  不明  |  2006年04月10日

    現実から逃避し快楽に耽溺していきたくなる美しさ!身悶える弦の音色!なぜ、このCDをもっと早く購入しなかったのかと自分を責めたくなるような美しさ!購入して損は無いと自信を持って言えます。

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  • ★★★★★ 

    michi  |  松山  |  不明  |  2006年01月28日

    これは間違いなくカラヤンが自身の音楽美の世界を余すところなく発揮した録音でしょう。これ程美しく、耽溺するような音、柔軟で、なおかつはりのある伸縮自在なフレーズ。そしてなんという音楽への没入。シェーンベルクがまだ後期ロマン的な作風を信奉していた、この初期の作品を、これまたそのようなスタイルで再現した、ほとんど完璧なものではないでしょうか。カラヤンは基本的に好きではないが、このような近現代の、特に後期ロマン派の作品がいいように思う。

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  • ★★★★★ 

    たけちゃん  |  福島県  |  不明  |  2005年12月09日

    私はカラヤン党ではないけれども、この録音はカラヤン美学の行き着いた究極の作品でしょう。この音響美には抗えません。前衛音楽云々ではなくただただ、ひたすらに美しい音の洪水に身を任せましょう。

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  • ★★★★★ 

    フランツ  |  宮崎県   |  不明  |  2005年10月01日

    これらの曲のファーストチョイスに最適。豊麗としか言い様のない音でとても聞きやすく、無調以前のシェーンベルクの世界に親しめます。「浄夜」は僕はストコフスキーやこのカラヤンのような肉惑的(?)な演奏が好きです。シェーンベルクだから厳しく、前衛的に、無機質に演奏すべきという考えは間違っています。どうせならカラヤンウイーン楽派3枚組を買うべし、です。

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