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CD 『チェンバロ・リサイタル〜バード、バッハ、リゲティ』 マハン・エスファハニ

『チェンバロ・リサイタル〜バード、バッハ、リゲティ』 マハン・エスファハニ

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    mimi  |  兵庫県  |  不明  |  2017年10月07日

    非常に意欲的で、かつ意義のあるアルバムと思います。16世紀のW.Byrdから21世紀のLigetiまでが、明確な一本の線で結ばれ、そこに500年以上の時代が隔てられたことによる違和感は全くありません。現代音楽に至る、西洋音楽の流れが確かに確固たる根を共有することによって移り変わってきたことを、このまだ若い、しかも西洋出身でないチェンバロ奏者が見事に示してくれたことには、感嘆しかありません。演奏に関して言えば、Ligetiの生命力溢れる見事な演奏がさすがに最も素晴らしい。Byrdの演奏は、生き生きとして美しいものの、過去に様々な巨匠たちの一瞬一瞬に無限のニュアンスが込められた名演に数多く接した耳には、未だ一本調子で味わいがあまりに乏しい。3声・6声のリチェルカーレも、一音一音、声部の意味付けが非常に雑な割に、意味不明なテンポ変動(決してルネサンス・バロック音楽ではあり得ないような)が頻出するやや特殊な演奏で、若い世代でもM.Borgstedeなどの厳格で極めて構造的な演奏に較べると、Bachの音楽構造の真価の半分も、まだ表出はできていないと思います。ただ、特にByrdの音楽などは、このようなひろいコンサート会場での再現にそぐわない面も多いと思われ、できたらスタジオ録音でこのプログラムをじっくり聴いてみたいと思いました。ともあれ、、今後に大いに期待したいできる素晴らしい若い才能であり、月並みな言い方で恐縮ですが、ルネサンス・バロック音楽が全く今日、現代を生きる音楽として確固たる存在であることを示す好企画です。ルネサンス・バロック音楽ファンにもぜひ一聴をお勧めしたいですね。

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