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モーツァルト(1756-1791)

Blu-ray Disc 『ドン・ジョヴァンニ』全曲 チェルニャコフ演出、ラングレ&フライブルク・バロック管、スコウフス、ケテルセン、他(2010 ステレオ)

『ドン・ジョヴァンニ』全曲 チェルニャコフ演出、ラングレ&フライブルク・バロック管、スコウフス、ケテルセン、他(2010 ステレオ)

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    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2013年09月10日

    オペラの読み替え演出はジグソー・パズルのピースを本来は入るはずのない場所に押し込むようなものだから、すべてのピースが見事に嵌まった奇跡的な成功例を見せられると(まだソフト化されていないものではグート演出のスカラ座、『ローエングリン』。ヘアハイム演出、バイロイトの『パルジファル』など)「凄いものを見せてもらった」と大感激することになるが、当然ながら失敗のリスクも高い。今回は残念ながら失敗。第1幕フィナーレの乱交パーティー(オッターヴィオとマゼットのキス!)、ツェルリーナの「薬屋の歌」、オッターヴィオの「恋人を慰めて」(普段は何て事もないアリアだけど)など秀逸なシーンもなくはないが、全体としては早くもエルヴィーラ登場のアリア、カタログの歌あたりから無理無理感が募って、見るのが辛い。演出家は家父長制に対する反逆者としてのドン・ジョヴァンニ像を強調しようとして、こういう設定にしたようだが、それって大昔からさんざん言われた話じゃない? 三人の女性たちもレポレッロもジョヴァンニが大好きなのだが、彼の流儀では生きられないからエンディングでは秩序(一夫一婦制)の世界に戻るしかない。これも昨今の演出では定番通りの結末だ。指揮はかなり煽り気味のピリオド・スタイルだが、直線的でヤーコプスのような芸の細かさは期待できないし、歌手たちも、演技にエネルギーを割かれた結果、万全の歌唱とは言い難い。普通の『ドン・ジョヴァンニ』が見たいと思ってこれを買う人はいないだろうけど、演出の特殊なシチュエーションにうまく乗れなければ、他にはあまり見どころ、聴きどころがない。 

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  • ★★★☆☆ 

    ombredouble  |  東京都  |  不明  |  2013年08月09日

    いかにもチェルニャコフらしい舞台.完全に読み替えるのはいいが、そうすると微妙に辻褄の合わない部分が気になってしまうし、時間経過をかなり細切れに幕を下ろす割にはフォローがないのでぶつ切りの印象だけが残ってしまう(ツェルリーナがアンナの娘だとか、次の場面は云日後といったキャプションは、実際の上演の際にも下ろした幕に投影された).これが彼の最大の問題で、オペラ自体がミニマルな形式のヴォツェック以外、看過できる例を見た事がない. とは言え歌唱が全体的に冴えないのは演出家だけのせいではあるまい.スコウフスは明らかに調子が悪いし(息も絶え絶えであるだけに浮浪者っぽい設定が妙に嵌ってしまい、その役作り自体は見物であると言えなくもない)、一部名前は有名だが大したことのない歌手も混じっている.ラングレーの指揮はいつも通りつまらないし、ケテルセンも可もなく不可もなく.ただそれぞれの歌手のキャラクターを生かした役設定だけは爆笑ものだ.チェルニャコフと衣装チームは、毎度よくこんな可笑しな設定を思いつくものだと思う. オペラを音楽のついたサスペンスドラマ的に眺める向きには楽しめる「かも」しれないし、オペラを飽くまでオペラとして見る人には徹底して退屈であろう一本.こんなのを出すくらいなら前年ミンコ=ピのイドメネオとか大野=ルパージュの狐+夜鳴き鶯とかを出してほしいのだが.

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