奥華子

CD good-bye

good-bye

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    ミドリ  |  東京都  |  不明  |  2012年12月23日

    今までのアルバムに続き素晴らしいです。奥華子の声は、一回好きになると中毒性があります。自分は、母音ののばし方が大好きで、それが聞きたいがために聞き続けてます。今まで奥華子をあまり知らなくて興味を持った人は、VOL.BESTから順番に聞くと、この歌い方の曲が好きとか、この声の出し方が好きなど、いろいろ感じさせてくれるアーティストです。最近少なくなってきた、アルバムでこそのアーティストなのでお勧めです。

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    きんちょ  |  東京都  |  不明  |  2012年02月22日

    ▲トレードマークであった「赤メガネにパンツスタイル」を「黒メガネにスカート」に変えるというイメージチェンジをしたことで 話題をあつめた 奥華子 待望の 6th アルバム。2012年 2月22日,約1年半ぶりにリリースされた。  ▲前作「うたかた」をひっさげての全国ツアー“4th Letter”の最終公演の直前に東日本大震災があり,その結果,ツアー最終盤で公開され,6月に次のシングルとなる予定であった『シンデレラ』は,「今,歌いたい歌ではない」との奥華子本人の判断により,セレクションアルバムにさしかえられていた。  ▲その後の活動は「スマイルライブ」と称した無料ライブと学園祭への出演が中心になり,『シンデレラ』のシングルとしてのリリースが発表されたのは10月になってから。年末の,奥華子史上初のオールスタンディングによるバンドライブツアーを経て,ようやく,アルバム制作と全国ツアーという活動のローテーションへ復帰することとなった。  ▲本作は,この,2012年 1月11日にシングルとしてリリースされた『シンデレラ』,カップリングの『卒業の時』の弾き語りバージョン,スマイルライブの核として歌われてきた『君の笑顔』の編曲バージョンのほか,2011年末のバンドライブで披露された2曲と,新曲7曲,提供曲のセルフカバー2曲の全14曲からなる。  ▲▲曲調を全体的にみると,奥華子史上,もっとも明るく,豪華な編曲がほどこされたアルバムとなった。『シンデレラ』が島田昌典の編曲で発表されたのも衝撃的だったが,今回のアルバム曲では他に,小林信吾,YANAGIMANという大物アレンジャーを新たに むかえている。また,スマイルライブで弾き語りをつづけてきた『君の笑顔』は『ガーネット』と同じ佐藤準の編曲。多彩なアレンジを楽しむことができる。  ▲さらに特筆すべきは,昨年末のバンドライブツアーのときのバンド編成で演奏された曲たち。『ロスタイム』,『TAKOYAKI』,『GOOD BYE !』に くわえ『愛してた』が それに ふくまれる。ツアーで醸成されたバンドメンバーとの信頼関係によるものだといえよう。  ▲一方で,奥華子がひとりでピアノ・キーボードの演奏をしている曲も4曲ある。この曲数もまた,従来のアルバムと比べて決して少ないほうではない。アルバムの曲順やどの曲をどのようなスタイルで演奏するかの決定は奥華子にまかされてたらしい。かなりの手ごたえが あったのだろう。本人も「満足のいく自信作となった」と かたっている。  ▲▲アルバムタイトルの「good-bye」は,収録曲が13曲まで でそろった段階で,それぞれの曲にある共通点に気がつき,それをタイトルにしたものだという。そして,タイトルをきめたあとで 14曲目の『GOOD BYE!』をつくり,追加した。いわゆる失恋ソングはもちろんのこと,家族や動物との別れ,卒業という人生の節目となる できごとなど,おおくの曲が何らかの別れをテーマにしている。だが,奥華子がこのアルバムで表現したいのは,悲しい別れではなく,別れを経て,あたらしい自分が うまれてくる すがただという。  ▲そのテーマは,震災後,被災地をまわって感じたこと,考えたことでもあり,同時に,奥華子の音楽スタイル自身が,転機をむかえ,本人が自分自身,再度,かわっていきたいと おもうようになったということの あらわれでもある。  ▲インディーズ時代の奥華子はライブハウスを中心に活動していたが,なかなかファンがふえず,のびなやんでいた。そんなときに現在のプロデューサーと であい,「このままで いいのか」と いわれ,歌いかたも,活動スタイルも,服装も,変えた。ノン・ビブラートの歌唱法も,路上で弾き語りをするようになったのも,赤メガネにジャージ,もしくはカーゴパンツというスタイルも,そうして うまれたもで,以後,コンサートツアーのスタイルも ほとんど弾き語りで とおしてきた。  ▲未成年の女性ファンが ふえ,『楔』のような失恋ソングに人気が集まったことから,「究極の失恋ソング」をつくってみようとして できた 10thシングル『初恋』がヒットしたことで,奥華子は いつのまにか「失恋ソングの女王」などと よばれるようになった。かつては社会派の歌,エコロジーをテーマにした歌,人生のさまざまなシーンをテーマにした歌などもおおかったが,期待にこたえようとライブでは『初恋』や『恋』をおおく歌うようになった。  ▲こうして実績をきずいてきた流儀の かずかずが,いつのまにか 「こうでなければならない」という おもいこみに かわってしまっていると感じるようになったのだろう。今回のアルバムが,本人いわく「ふしめとなる,新しい奥華子の出発」だというのは,そうした おもいこみをすて,いま,もっている自分の可能性を最大限に発揮しようとしたからに ちがいない。「いつか やろう」ではなく,「いま,やりたい」と おもうことで,不必要な こだわりは すてなければならないと気がついたのではないだろうか。  ▲奥華子自身は,恋愛において,うじうじするようなタイプではない。むしろ,「ふられたら,次!」というような きりかえをするタイプだという。『初恋』をつくったときも,最後に「悲しいけれど,のりこえて歩きだとう」というような意味の歌詞をつけようとしてみたらしい。そのときは,曲として,それでは徹底しないと判断したとのことだが,奥華子本人の性格と『初恋』の歌詞の世界との間には,ちょっとしたズレがあり,この曲がヒットしてしまったがゆえに,大切な曲だといい,ライブでは必ずといってもいいほど歌うわりには,どこか妙に,うまく歌えなかったこともあった。そう かんがえると,『シンデレラ』は,このギャップを解消するための曲に なっている。本人いわく,「失恋ソングだけど,明るくて前向き」な歌。このコンセプトは,恋愛の領域に とどまらず,喪失→再生という,『君の笑顔』にも つらなる 普遍性をもつ。(考えすぎかもしれないが,わたしは,イメージチェンジにあたって,赤メガネが「黒」になったのは,震災後の情況をうけて喪失のシンボルとしての「黒」を身につけながら,再生の歌を歌うという姿勢をあらわしたものではないかと おもったりもした。)こうした強いメッセージは『GOOD BYE!』の歌詞に はっきりと あらわれているし,「最後にお願い 好きな人の忘れ方を教えて」という『ロスタイム』に はじまり,「今 この胸にあなたが生き続けている … 幸せは なるものじゃなくて きっと心で 気づいてゆくものだから」という『足跡』で おわる,このアルバム全体をとおして きいたときの構成のなかにも 説得力をもって せまってくるものとしてある。  ▲▲魔法が解けたシンデレラは,そこから,自分の ちからで あるきだす。路上で急にCDが3倍うれるようになったという赤メガネは魔法アイテムだった。極端なまでにビブラートも,声色も つけず,感情すら こめないかのような うたいかたも,奥華子最大の武器であることには ちがいないが,それに たよって 売れようとするのであれば,ちょっと ちがうはずだ。そして,ひとりの路上,ひとりのステージ,ひとりの弾き語りというスタイルも,「自分で できることは自分で する」という姿勢としてなら立派だが,なにも楽曲のすべてをひとりでつくること自体に価値があるというふうに かんがえていたのなら,意味あいが ずれてしまっている。「うたかた」で編曲をこころみ,バンドライブツアーでメンバーと場所を共有し,協力して歌をつくり,見せていくことを体験し,おおくのミュージシャンやアーチストと であい,いっしょに作業をするなかで,そのとき,その場所で,その曲をつたえるために,自分が つかうことのできる方法は なんでも つかい,可能性を最大限,実現してみせることに,踏みだした。それは,あともどりでもなく,過去をすてることでもない。自分らしさに こだわっているわけでも,他人の まねをしているわけでもない。ひとりで弾き語りをするスタイルの4曲をふくめ,さまざまな曲のジャンル,歌詞の内容,演奏スタイル,曲によって選択できる歌唱法に開花したニュー華子の はじまりであると とらえたい。 (人名敬称略)

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