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ブルックナー (1824-1896)

Hi Quality CD ブルックナー:交響曲第8番、シューベルト:『グレート』 ヴァント&NHK交響楽団(1983、1979 ステレオ)(2CD)

ブルックナー:交響曲第8番、シューベルト:『グレート』 ヴァント&NHK交響楽団(1983、1979 ステレオ)(2CD)

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    ほんず内閣総理大臣  |  北海道  |  不明  |  2012年11月12日

    「グレート」が1979年で、ブルックナーが1983年ということは、それをディスコグラフィと並べて考えますと、まだヴァント先生が「大物」扱いになる前でまだまだディスク上の傑作を生み出す前の段階ということになりましょう。ところがここに聴かれる演奏はどれも晩年の自信と力に満ちた演奏と何も変わらず、大変に立派な出来栄えであります。壮大なスケールの開放性を持つものではなくて、むしろ凝縮された響きを主体にきびきびと遅滞なく進む、その音楽の強さが魅力的です。確かな記憶ではありませんが、確かどちらかの来日時に、ヴァント先生、N響を振ってベートーヴェンの交響曲第4番を演奏したんじゃなかったかな。FMで聴いてその迫力に圧倒され、曲の魅力を知らされた、そんな記憶があります。なるほどなあ、ディスクではもう少し後ですが、もう実際にはこの時期にヴァント先生は自らの芸術を完成させていた(完成に近付いていた)のですねえ。立派な演奏だと思います。録音も優秀で不満なし。但し、最後に一言苦言を呈するならば、「N響はどうしてこんなにミスするのかなあ!」といふことです。惜しい、もったいない、指揮者とお客に申し訳ない、とかメンバーさんは思わないのかな。泣けますぜ。

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    mid-massa  |  三重県  |  不明  |  2012年01月17日

    評価は先に書かれた諸氏の通りで新たに私見を述べるほどでもない。ただスイトナー氏のマラ1+2ところでも書かせていただいたが、この当時のN響は、先に書かれた方々の言われるように、やや危ないところもあったのでそれが逆にスリリングな感じはする。グレイトは初めて聴いたのが例のメンゲルだったため、「グレイトとはこういう曲なんだ!」としばらくは思っていたが、かなり後でゆったりした演奏を聴いて「こんなやり方もあるのか?これがメンデルスゾーンが初演した当時長すぎるとか言われて嫌われていた原因なのか」とも考えさせられたりした。しかしこの演奏はヴァントはこの曲が大好きだったのか内容は年齢とともに変わっていくが基本的なスタイルはずっと同じ感じがする。豪快な演奏!正にそう言いたくなる演奏だ。ブルックナーはちょっと荒っぽい演奏、というか録音のせいだろうがちょっと危なっかしい金管がやけに強く入っているのでそう聴こえるのかも。ブルックナーに関してもずっとハース版で押し切ったのだからやはり基本的スタイルは同じだったのだろう。こう言うのが残っていると嬉しくてつい買ってしまう。値段的にもまあまあだし、買って損はない。敢えて★5個献上!

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  • ★★★★★ 

    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2011年10月29日

    ヴァントは、1990年代に入ってブルックナーの交響曲の崇高な超名演を成し遂げることによって真の巨匠に上り詰めるに至ったが、1980年代以前のヴァントがいまだ世界的な巨匠指揮者としての名声を獲得していない壮年期には、たびたび来日して、NHK交響楽団にも客演を行っていたところだ。本盤におさめられたブルックナーの交響曲第8番及びシューベルトの交響曲第9番「ザ・クレート」は、いずれもヴァントが得意中の得意としたレパートリーであり、NHK交響楽団に客演した際のコンサートの貴重な記録でもある。まずは、シューベルトの交響曲第9番「ザ・グレート」であるが、演奏は1979年のもの。ヴァントは、同曲をケルン放送交響楽団とシューベルトの交響曲全集をスタジオ録音(1977〜1984年)する際に併せて録音するとともに、その後は、北ドイツ放送交響楽団(1991年)、ミュンヘン・フィル(1993年5月ライヴ録音)、ベルリン・ドイツ放送交響楽団(1993年6月ライヴ録音)、ベルリン・フィル(1995年ライヴ録音)とともに4度にわたって録音していることから、本盤をもって同曲を6度にわたって録音したことになる。これらの6つの演奏のうち、最も優れているのは最後の3つのライヴ録音であることは論を待たないと言えるが、本演奏も含め、その他の演奏も名演と評価するのにいささかも躊躇するものではない。同曲の演奏は極めて難しいと言えるが、ヴァントは、ワルターのようにウィーンの抒情的な作曲家としてシューベルトを捉えるのではなく、むしろ、自らが得意としたブルックナーの先駆者としてシューベルトを捉えて演奏を行っているとも言えるだろう。比較的ゆったりとしたテンポによる演奏ではあるが、演奏全体の造型は他の指揮者によるどの演奏よりも堅固であり、いささかも隙間風の吹かない重厚にして凝縮化された音の堅牢な建造物が構築されたような趣きがあると言える。最後の3つのライヴ録音においては、さらにスケールの雄大さとある種の柔軟性も付加され、いい意味での剛柔のバランスがとれた名演に仕上がっていると言えるが、本演奏は、ケルン放送交響楽団とのスタジオ録音とも共通しているが、徹底して剛毅な演奏に仕上がっていると言っても過言ではあるまい。もちろん、情感の豊かさを欠いているわけではないが、むしろ演奏全体の造型美や剛毅さが勝った演奏と言えるところだ。もっとも本演奏には、終楽章において特に顕著であるが、ライヴ録音ならではの畳み掛けていくような気迫と強靭な生命力が漲っており、その意味では、ヴァントの壮年期を代表する名演として、ケルン放送交響楽団とのスタジオ録音よりも優れた演奏と評価してもいいのではないだろうか。次いで、ブルックナーの交響曲第8番であるが、これは1983年の演奏。ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団との演奏(1971年)、ケルン放送交響楽団との演奏(1979年)に次ぐ3度目の録音ということになる。ヴァントは、本演奏の後も、北ドイツ放送交響楽団との3度にわたる演奏(1987年ライヴ録音、1990年東京ライヴ録音、1993年)、ミュンヘン・フィルとの演奏(2000年ライヴ録音)、ベルリン・フィルとの演奏(2001年ライヴ録音)の5度にわたって録音を行っており、本盤の登場を持って同曲を8度にわたって録音したことになるところだ。いずれ劣らぬ名演と考えるが、この中で最も優れた名演は、ミュンヘン・フィル及びベルリン・フィルとの演奏であるというのは衆目の一致するところであろう。本演奏の性格はケルン放送交響楽団とのスタジオ録音に近いものと言える。ヴァントがいまだ世界的なブルックナー指揮者としての名声を獲得していない壮年期の演奏であるだけに、1990年代における神々しいばかりの崇高な名演が誇っていたスケールの大きさや懐の深さはいまだ存在していないと言えるところであり、本盤の演奏を前述の1990年以降の超名演の数々と比較して云々することは容易ではある。しかしながら、本演奏においても、既にヴァントのブルックナー演奏の特徴でもあるスコアリーディングの緻密さや演奏全体の造型の堅牢さ、そして剛毅さを有しているところであり、後年の数々の名演に至る確かな道程にあることを感じることが可能だ。また、本盤の演奏においては、こうした全体の堅牢な造型や剛毅さはさることながら、金管楽器を最強奏させるなど各フレーズを徹底的に凝縮化させており、スケールの小ささや金管楽器による先鋭的な音色、細部に至るまでの異常な拘りからくるある種の神経質さがいささか気になると言えるところではあるが、それでも違和感を感じさせるほどでもないというのは、ヴァントがブルックナーの本質を既に鷲掴みにしていたからにほかならないと考えられる。そして、本演奏には、ライヴ録音ならではの畳み掛けていくような気迫と生命力が漲っており、その意味では、ケルン放送交響楽団とのスタジオ録音よりも優れた演奏と言っても過言ではあるまい。いずれにしても、本演奏は、世界的なブルックナー指揮者として世に馳せることになる後年の大巨匠ヴァントを予見させるのに十分な素晴らしい名演と高く評価したい。両演奏ともに、ヴァントの剛毅で緻密な指揮にしっかりと喰らい付いていき、持ち得る実力を最大限に発揮した名演奏を披露したNHK交響楽団にも大きな拍手を送りたい。音質は、1970年代から1980年代にかけてのライヴ録音ではあるが、アルトゥスがマスタリングに協力したこともあって、十分に満足できる良好な音質に仕上がっていると高く評価したいと考える。

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  • ★★★★☆ 

    七海耀  |  埼玉県  |  不明  |  2011年10月23日

    一通り聴いた。ヴァントの両曲の録音は既に複数あって、『グレート』ならBPOやMPOのものの評価が高いが、このN響との録音は、それらと同等とは言わないが、肉薄しており、評価は出来ると思う。録音状態も良い。ブルックナー8番は、私見では、リューベック大聖堂での録音がベストで、ケルン放送響との最初の録音も捨てがたいと思う。N響は、1983年時点での彼らのベストを発揮しているが、NHKホールの放送音源だし、金管が生すぎというか、強奏でうるさく聞こえるのはやはりマイナスだと思う。N響自身のこの曲の録音は、他に朝比奈とマタチッチによる2種があると思うが、やはりオケの状態と録音年月の新しさで、朝比奈盤が一般的には推せると思う。いずれも、晩年神格的な地位を獲得する直前の、ヴァントとN響の貴重な記録である。ブルックナーのフィナーレは鮮烈な表現で、かなり良いと思った。アダージョも良いのだが、響きにいま一歩透明感が足りないと感じる。N響がヴァントを招聘「しそこねた」経緯のようなものがブックレットに書いてあるが、スイトナーやシュタインに並んで、ヴァントがN響の常連になっていたら、色々と面白い演奏が残されたのだろうが、歴史はそうはならなかった。と言うわけで、とりあえず、この2曲は、彼らの共同作業を代表する音源で、これを出すのは妥当だと思うし、大変興味深く聴いた。

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  • ★★★★★ 

    鶴田の坊主  |  青森県  |  不明  |  2011年10月22日

    日本での評価が定まっていない頃のヴァントの演奏ですが、同年のマタチッチのブルックナーより重厚な演奏です。金管が危なっかしい所もありますが、N響も健闘して居ります。同じ頃ベートーヴェンの第5番も演奏しており、カセットテープに録音したものはひところ愛聴しておりました。続編を期待します。

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