ピアノ・ソナタ全集 ウゴルスキ(2CD)
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米軍は日本を守らない | 栃木県 | 不明 | 2016年08月19日
ウゴルスキーはメジャーレーベルから録音を出さなくなりました。有名で売れる曲を録音しなくなりました。もう消えてしまったかと思っていたところ、メシアンの「鳥のカタログ」をひっそりとDGに録音しているのを発見。ダイナミックで明確な打鍵、とても良い演奏でした。ウゴルスキーは売れなくても、好きなように録音させてくれるレーベルを探しているのではないかと勝手に理解しています。 ウゴルスキーのスクリャービンのソナタは今一という評価を誰かがしていましたが、杞憂でした。No2を聴いていてその美しさにハッとなりました。幾重にも音が重なり、はらはらと音が舞い降りるような、そう、紅葉がゆっくりと舞い降りるような、止めどない音の織りなす景色。彫りの深い、立体的な演奏です。音、タッチも絶妙で、その美しさと言ったらありません。これだけでも、星5つです。 スクリャービンのソナタがこれほど良い曲と思った演奏ははじめてでした。 録音も良いと思います。断片的に息づかいが時々聞こえて来る程度です。 ウゴルスキー、注目していきたいです。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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☆の降るまち | 東京都 | 不明 | 2012年01月26日
不思議な演奏である。スクリャービンに対する私が持っているイメージとは正反対な、なまあたたかい感じの演奏なのだが、なぜか繰り返し聴きたくなるユニークさを持っている。ちょっと変わったスクリャービンのソナタの演奏が聴きたい人には良いかもしれない。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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marco | 東京都 | 不明 | 2010年10月09日
丁寧に慈しむように奏でられたスクリャービン。テンポは全体に遅めだが、 絶妙に美しい弱音によって、所々で今まで聴いたことの無い異界が 出現する。でもそれは「あちら側」までは行かない類の清潔かつ誠実な白昼夢だ。 片や後期のソナタは思い入れの強弱はあるが、しっかりと把握された構造が 遅いテンポによって宙吊りにされていくさまはある意味スリリングではあるが、曲によってはもう少しアッサリと呈示して欲しいものもある。後期のソナタはドロドロにしないことが最低限のラインだと思うが、テンポ遅めで乗り切るには、冷徹な構造把握の上に、ペダル、音色の多彩な利用が不可欠。 ウゴルスキは、それらを難なくクリアしつつ、物語のようにひとつひとつの 音を紡いでいく。スピードと引き換えに得られるものの価値を思い直すことのできる演奏。曲の配列は単純に数字順ではなく、二つのCDで二晩のプログラムを組むような配列になっている。一枚目の印象が良かった。 蛇足だがレーベルと内容から将来的入手難が予想されるのでマニアの人には早めの入手をお薦め。7人の方が、このレビューに「共感」しています。
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