ピアノ独奏作品集 ヒューイット(15CD)
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Verdi | 神奈川県 | 不明 | 2021年02月27日
バッハ弾き、というのは、実はバッハの高名なことに比すと、あまり多くはない。バッハはピアニストのレパートリーとしては主流といえるか、というところもあってのこと。グールドはバッハ弾き、というイメージはあると思うけれど、その他だと「バッハ弾き」と言いたくなるような人は、実はバッハ以外もあってのバッハだったりする。強いて言えばシフがそれに近いけれど、シフがバッハで名を上げた頃には、既にシューベルト などでも名を上げていた。そういう意味では、ヒューイットは、数少ない「ネイティヴ・バッハ弾き」と言えるのではないか。実のところ、カナダ出身のヒューイットが最初に名を上げたのは、カナダでのグレン・グールド・コンクールでの優勝だった筈。そういう人が、長い年月を掛けて、ようやっと作り上げた全集。今はクープランやベートーヴェン、以前はリサイタルでメシアンも弾いていたけれど、やはりこのバッハは「ピアノでバッハを弾くということ」への答えの一つとして得難いものになっていると思う。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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北途 啓 | 東京都 | 不明 | 2015年02月11日
質量ともにお買い得盤と思って買いました。大きな期待をしていませんでしたが、極端にいえば最初の平均律の一音から音色のニュアンスの豊かさに魅入られてしまいました。ニコライエワのような骨太のバッハではなく、グールドのような人工美のバッハではなく、もっと自然体の自由なバッハを感じました。面白かったのはボーナス盤のNot Bach です。ヘンデル、クープランからベートーベン、シューマンをへてシャブリエ、ラベル、メシアンまで録音されています。そしてこれがいずれもスタイリッシュで素晴らしい。ヒューイットのピアニストとしての幅の広さを実感した次第。バッハには聴き手の様々な思いがあり、私のレビューも私的なものにすぎないかもしれませんが、ヒューイットのバッハが彼女の深い音楽への理解に根差していることは確かだと思います。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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巨匠マドモアゼル・マダム・キタロー | 東京都 | 不明 | 2011年05月23日
一人のアーティストによるバッハの鍵盤作品集は、グールド、シフ、J-J.マーティンぐらいしか出ていません。ヒューイットのバッハは、尖らない表現が魅力的でしょうか。アクが少ないだけに、演奏も滑らかなイメージで聴けるのも、この全集の長所とも言えましょう!平均律クラヴィーアだけは2度目の録音で、しかもFAZIOLIのピアノを用いての演奏です。長年かけた録音での彼女のバッハな対する演奏の仕方も微妙に変化をしてるのも見逃せません。5人の方が、このレビューに「共感」しています。
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おっさん | 神奈川県 | 不明 | 2010年07月14日
すでに単発もので購入してしまったが、いずれも絶品である。とくにゴールドベルクは、東京オペラシティで聴いて、はじめのアリアに戻ってきたところで泣いてしまった。あれ以降、そういう演奏に出会っていない。ただ、古いタイプの演奏ではない。いろいろな意味で、新世代の演奏と言えるだろう。華やかで明るく、豊かに鳴る。それがピアノの面白さやバッハの本質とうまくバランスを取っており、多くの人に高く評価されていくと思う。7人の方が、このレビューに「共感」しています。
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