ジョン ケージ: 3つのダンス (プリペアド箏ヴァージョン)
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神宮る・BELL | 愛知県 | 不明 | 2021年07月03日
ケージの「3つのダンス」は勝手に琴で弾いたものではなくて、作曲者監修によるオーセンティックなヴァージョン。ピアノと同じやり方でプリピアドできる楽器は限られていると思うが、お琴は数少ないそうした楽器。だからといってわざわざプリピアド琴などやらなくてもよさそうなものだが、それを言い出したらピアノだってざわざわプリピアドしなくていい筈。ケージが最初にプリピアド・ピアノをやった時の理不尽さが蘇ってくるワクワク感がかっこいい。 ウルフの曲は琴のためのオリジナルで、琴で演奏することを前提にニューヨークの作曲家が自分の曲を書いたもの。つまり東洋の伝統との対決も追従もない。潔いような、物足りないような微妙な印象。 加古氏のコンチェルトは、ジャパン・アズ・ナンバーワンからバブルにかけて、日本が経済的繁栄を謳歌した時代の音風景を聴くような気がする。暴力的なまでに力強いオーケストラ。パートが印象的。 そして怪獣総進撃のあとは忠夫先生の「賛歌」で心清らかにアルバムを終える。素晴らしい! 大袈裟に言えば音楽の文明開化の到達点のようなアルバムかもしれないです。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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