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シェーンベルク(1874-1951)

CD シェーンベルク:浄夜(ピアノ三重奏版)、ババジャニアン:ピアノ三重奏曲 トリオ・コン・ブリオ

シェーンベルク:浄夜(ピアノ三重奏版)、ババジャニアン:ピアノ三重奏曲 トリオ・コン・ブリオ

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    あんぱん  |  京都府  |  不明  |  2012年04月06日

    これはこれで面白い。ピアノの硬質な音が、今までと全く違った新しい音楽を奏でてくれる。 弦の狂おしいようなながい旋律も、伴奏がピアノだとすごくくっきりと線が見えて、なぜか爽やかさを感じる。 …でも、これわざわざ編曲してまでやる意味有ったのだろうか。 これはこれで確かに面白いんだけども、原曲の魅力を超えるものは一切ない。わざわざ好き好んで編曲して、それを好き好んで聴いて喜ぶほどの価値は無いのでは… それよりも、カップリングが素晴らしい。 ババジャニアンの曲はこの盤で初めて聴いたが、 なんと不思議な曲だろうか。 映画音楽のような爽やかな…とおもったらなぜか不協和音に迷い込み、ころっと表情が変わったかと思えばまた湧き出てくるような気がしてどっかへいってしまうメロディー。 盛り上がるのかと思えばそのまま不完全燃焼で流れていくこのイライラ感。若干後期フォーレのような振り回し具合かと思えば、某アメリカンポップスのようなキレの良いノリに変わったりと、曲に翻弄させる。 すごく不安定なのにロマン派のような聴きやすさもあり、なんとも言えない不思議な魅力がある。 大傑作と言えるものではないけれど、たまに聴きたくなるような小粋な佳作。

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