『町人貴族』 ル・ポエム・アルモニーク、ムジカ・フロレア(日本語字幕・解説付)
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baroque mania | 広島県 | 不明 | 2011年07月14日
この演奏は真に絶賛に値するものです。役者、歌手及びダンサー各々がその実力を存分に発揮しており、実に違和感なく溶け合っている。演出も大変優れており、コメディ・バレーでありながら気品と美しさを備えた舞台になっている。喜劇にありがちな、どたばた劇で無理に笑いを取ろうとするところが少しもなく、例えばダンサーのコミカルな動きの中に何ともいえない可笑しさがこみ上げてくる。17世紀当時の舞台の再現がどの程度成功したのかはわからないけれども、問題はそこではなく、現代に生きるわれわれにとって真に美しい舞台となっているかどうかではないだろうか。私は躊躇なく優れた公演であると感じた。役者の台詞の言い回しや所作が大仰すぎるとの批判もあるようだが、例えば歌舞伎における見栄を切る場面の方が遙かに大げさで、よほどの通でなければ何を唸っているのかわからないし、多くのファンを有するロマン派のイタリアオペラなどでも歌手が大きな声量で歌うアリアはイタリア人ですらオペラ通でなければ歌詞は聴き取れないと思う。いずれにしてもこの演出は無駄な動きを排除した役者の美しい所作、バロックの音楽語法に精通した歌手の発声法、そして宮廷バレーの素養があるダンサーの洗練された身体能力、この三者が各々見せ場を持ちながらも、時に見分けがつかなくなるぐらい見事に融合した結果もたらされた美しさである。よくありがちな卑俗な舞台では決してない。この公演が欧州各地で好評を博したのも十分にうなずける。また、音楽悲劇でその独創性を発揮したリュリがこのようなコメディ風の作品を書いたことは作曲家としての実力を示すものである。映像はシャープで音質も良いので、バロックオペラに関心のある人は是非観ることをお奨めします。5人の方が、このレビューに「共感」しています。
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pomme | 神奈川県 | 不明 | 2009年07月18日
(思わぬ反応には驚いていますが;オペラじゃないのだし...)そうとしても所々現代の感覚も取り入れての鮮やかな蘇演になっていると感じます。 詳しい方による厳密な評価 −教養、それとも提供する立場としての認識− も聞かれますが、他の上演のケースがどのようなものかは存じませんが、少なからずそうした不服申し立てについては特定の教育を受けた立場からのということで文言通り受け取られられないほうがよいでしょう。 唱法などの作法が果たしてどこまで再現できるのか(奏法についても興味のあるところ)、可能だとして100%の完全復元が今の劇場にとっていいのかどうか(「考古学」を意識してはいないというようですし)、こうした探究をここに極めるには262分ではあまりに短い気がします。 (正誤などからいって)一刀両断に切って捨てるのだとしたら一体何があるべき状態なのか思い巡らしつつ、手にしているのは教則本ではないことを念頭に置いて一般の観客の視点(!)を心に留め置かれるなら、復刻の仕方の一つの愉しい試みの提示として、ご覧になりたいかたには私にはそれに難色を示す理由は思い当たりません。8人の方が、このレビューに「共感」しています。
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古楽器奏者 | 東京都 | 不明 | 2009年04月28日
初演当時のフランス語の発音を再現しているつもりなのだろうが、その時代考証には何の根拠もなく、グロテスクなメークと共にあまりにもデフォルメされたフランス語は聞いていて苦痛でしかない。下男を女が演ずるなど、台本にも忠実ではないし、最大の見せ場であるはずのトルコの儀式も役者たちの奇妙な表情で興醒め。日本語の字幕も出るが、翻訳は間違っているし、トルコの儀式の場面はまったく訳なし。役者も間延びした演技で緊張感が感じられない。このようにすべての点でまったく推薦できない。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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Lorenzaccio | Soka | 不明 | 2009年04月04日
たっぷりと楽しめるが勿論セリフが多いので音楽作品というよりは素の演劇に音楽付と考えたほうがいいかも。仏輸入ではPALだったが今回はNTSCなのでしょうか?日本語字幕付なら楽しめるかもしれませんね(この内容での字幕無しってことは無いと思いますが)。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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