Fall

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    hiro  |  愛知県  |  不明  |  2014年10月13日

    Evgeny Lebedevは、1984年モスクワ生まれのピアニスト。 この「Fall」は、2005年録音のファースト・アルバムとのことで、当時21歳とは思えない完成度に驚かされました。 リズムセクションは、Anton Chumachenko(b)、Alexandr Zinger(ds)。 1曲目「Wayne’s Footprints」は、W.Shorterの曲を彼なりにアレンジ。スピード感溢れるイントロからワクワクさせられます。 このスピード感がアルバム全体を貫いており、スローな曲からも内に秘めた勢いのようなものが感じられます。 2曲目は、お馴染みの「You Don’t Know What Love Is」。リリカルな響きを伴い、有名曲を巧みに料理するLebedevの実力はたいしたものだと思います。 特に高音部への展開には、胸を締め付けるものがあり、そのルックスからして女性好みのピアニストと言えるかもしれません。 3曲目「Intro」は、ポップスのようなフレーズから立ち上がり、ドラムスとベースがカッコよくサポート。タイトル通り、次曲への架け橋となっています。 そのまま、若者らしいスタイリッシュな演奏へと突入する4曲目「24th Of May」。ドラムスが溌剌としています。良く響くベースとピアノとのからみも聴せどころか。 5曲目「Golden Sands」は、リリカルなイントロから、ちょっとダークな雰囲気が漂うテーマ部へ移行。Lebedevのテクニックに瞠目させられるソロです。 このスピード感は凄い。スピーカーに向かって拍手を送りたいほど。本作のハイライトでは? 6曲目「Journey For Two」は、K.Garrettの作品。Lebedevは、サクソフォーン奏者がお好きなようです。曲は、しっとりと大人の雰囲気を漂わせ、3人が魅力的なメロディを紡ぎ出します。短いながら、クールなベース・ソロも印象的。 7曲目「Russian Dance」は、リズム感に溢れ、スタイリッシュに展開していく曲。後半に現地語?のコーラスが入るのも斬新。ちょっとPat Metheny Groupの雰囲気も漂います。 8曲目「Fall」は、またもW.Shorterの曲。これも、Lebedevの実力を十分に知らされるピアノ・ソロ。ため息がもれそうです。 ラスト「Above The Clouds」は、ソプラノ・サックスが加わり、親しみやすいフレーズがそよ風のように耳元を通り過ぎていきます。これも、Pat Metheny Groupを思わせる曲。Patが若手ミュージシャンに与えた影響は大きいようです。 アルバム「Fall」は、若者らしい勢いに溢れ、かといってテクニックをひけらかさない、Lebedevの抑制の効いたピアノを堪能できる傑作だと思います。

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