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Mendelssohn / Beethoven

CD メンデルスゾーン:八重奏曲、ベートーヴェン:七重奏曲 ウィーン八重奏団

メンデルスゾーン:八重奏曲、ベートーヴェン:七重奏曲 ウィーン八重奏団

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  • ★★★★★ 

    西荻椿山  |  東京都  |  不明  |  2013年02月03日

    メンデルスゾーンは初めて聴きました。何といっても第1楽章の青春の昂揚とでもいうべき気分が格別です。第1Vnはフィーツですが、有名なW.ボスコフスキーより個人的には好みです。フィーツらは一糸も乱れず沸き立つように歌い上げていてオールドファンとしてはこれぞウィーンの弦と涙がこぼれます。第3楽章にスケルツォのメンデルスゾーン、終楽章に古楽愛好趣味がみられますが、全体としては六重奏曲Op.110の方が優れていると思います。といっても(編成は違うが)同じ八重奏曲ならシューベルトやましてやシュポーアよりはいいと思います。ベートーヴェンは後期には交響曲、弦楽四重奏曲、Pfソナタに種目を絞ったのはよく知られています。個人的にこの中でまあまあ聴くのはPfソナタだけです。第九は年末にまとめてくれてありがとうだし、おまいも歳とったらわかるようになるさとさんざん言われたSQも未だお通夜につきあわされたような気分しかしないのは、バカは歳とらないせいなのか。かといって中期作品も強力過ぎてとても付き合いきれない。後期のPfソナタの他に聴くといったらこのOp.20だけです。というわけでどなたでも楽しめますのでどうぞお聴きください。いかつい作曲家の風貌からは想像つかない旋律があふれています。メンデルスゾーンのOp.20に比べ各楽章の出来にむらがありません。モーツァルトの世界に一番近づいた作品でしょう。楽しげな作品より深遠な気分の作品のほうが上等とは決していえないと思います。といってもそこはベートーヴェン、終始典雅とはまいりません。第5楽章はスケルツォだし、第1楽章や終結部には中期の前進する意志が垣間見えます。この曲はCl愛好の方にもお薦めです。Cl入りの室内楽というとモーツァルトとブラームスの五重奏曲が突出した存在でその他といったらウェーバーに向かわれるかもしれませんが、本曲もClが大活躍します。ボスコフスキー兄弟が歌いかわしで息のあったところを見せていています。ウィンナホルンの響きの魅力もあります。モーツァルトのディヴェルティメントやセレナーデの精神はこれらの曲を経てブラームスに脈々と引き継がれていったと思います。ところで、伝統といえばフィルハーモニカーの室内楽の新録が話題になったり、出てもロングセラーになることがなくなったように感じます。本盤に聴き取れる歌心とアンサンブルの類い稀な両立、これが近年のフィルハーモニカーには期待できなくなってきているからとしたら残念なことです。

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  • ★★★★☆ 

    一人のクラシックオールドファン  |  Hyogo  |  不明  |  2012年09月14日

    ウィーン八重奏団は1947年にVPOの首席奏者Vnのウィリー、Clアルフレートという二人のボスコフスキーを中心に弦5名、管3名により結成され、曲によってメンバーを外部から誘ってくる運営をやっており後年一番有名なウィリー・ボスコフスキーが引退したりしてメンバーの交替がなされ新ウィーン八重奏団とも呼ばれる仕切り直しもあった様です。さて、本盤でのメンデルスゾーン八重奏曲は1972年の収録(タイム@14’27A7’18B4’43C6’38)で曲自体は今や物珍しい弦だけの八重奏曲で室内楽曲というより室内合奏曲というイメージに近い曲で概要の私の感じ方は前に書き込んだ通りなのですが1953年モノラル収録分タイムが@9’57A8’01B4’43C6’13からすればどうも執拗にテーマが反復終始する第1楽章が本盤演奏に少し正直退屈さを覚えました・・・。ベートーヴェン七重奏曲はまだ旧メンバー健在の1959年録音でタイムは@10’25A8’58B3’29C7’30D3’29E7’08となっております。中後期の作品ばかりが評価されるベートーヴェンなのですが、どうしてこうした若書きの作品もおもしろいものでモーツァルトのディヴェルティメントの雰囲気も有しています。曲自体若きベートーベンがマリア・テレーゼに捧げたと言われるもので第4楽章の変奏曲や第5楽章のホルン主体の曲は面白いが後年のベートーベンからすれば特に問題意識も無い様な作品で演奏もウィーン風にせざるを得ないのは仕方ないのでは?発表当時は持て囃されたけれど作曲家自身もその作品レベルを自覚していたとも言われます。ただ演奏上ここでは前述の二人のボスコフスキーが小粋で味わいがあって、いかにもウィーン風。とは言うものの決して第1ヴァイオリンだけが出しゃばらず、全員が平等に音楽に参加しながら、ごくオーソドックスな演奏を展開します。強いてコメントを重ねるならば演奏云々以前にこの曲自体を意識してしまいました・・・私の実力程度では・・・。さて、ウィーン八重奏団としてこのベートーヴェン七重奏曲の収録は手元資料では(奏団結成時1947年SP録音があったらしいのですが詳細不明で)1954年モノラル録音(@10’50A9’10B3’39C8’12D3’15E7’42)のものは本盤演奏とタイム上はそんなに違いはないのですが、後年1977年収録分はタイムが@9’42A9’12B3’19C7’21D3’09E7’06と少し様子が変化している様ですね。第1楽章スタートはゆっくり宣言する如くですぐにテンポが速くなって中心部に・・・。とにかく管と弦のバランスが中々調子の良いモーツァルト的な楽章。第2楽章はホルンの朗々さと弦の典雅な〆が印象的です。ピアノ・ソナタ第20番第2楽章からその動機を転用したトリオの第3楽章へ経て第4楽章は民謡舞曲風の変奏曲であります。最終楽章出だしゆったり不安げなのですがすぐ挽回し複雑なからみを経つつ終盤でのVのカデンツァにこの頃のベーシーヴェンの自ら確立する独自の世界の丁度入り口に立った雰囲気も感じました。何よりベートーヴェンの若々しさが濃厚に出た曲であり、夢が無限に広がる処に当然の事ながらベートーヴェンにも「年齢」があったのですね。前回未聴だったベートーヴェンを聴いており★一つプラスします。(タイムについては盤により多少異なる場合があります)

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  • ★★★☆☆ 

    一人のクラシックオールドファン  |  芦屋  |  不明  |  2009年02月12日

    以前ウィーン八重奏団によるメンデルスゾーン八重奏曲のLPを聴いていましたがそれはW.ボスコフスキー主宰のものでした。本盤の同名楽団による同曲は多分ボスコフスキーからバトンタッチされたA.フィーツ?主宰メンバーによるマァマァの演奏と思われます。何れにしてもこの曲はメンデルスゾーン16才時の作品で舌足らずな習作どまりと私は受取りました。第1、2楽章あたりは素材の扱い方に新鮮さを感じるものの続く第3,4楽章は後年の「真夏の夜の夢」を想起させるアレグロなりプレストなのですがまだまだ未消化の呈でテスト品かもしれません(他は未聴)。

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