日本男色物語

武光誠

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784862553027
ISBN 10 : 4862553028
フォーマット
出版社
発行年月
2015年04月
日本
追加情報
:
231p;21

内容詳細

学校では教えてくれない「男の絆」の歴史を紐解く。

かつての日本で「男色」は特別なことではなく日常だった。僧侶と稚児、将軍と小姓、武士と家臣、
庶民と男娼、貴公子と貴公子…、日本史上ではさまざまな身分の人たちが、それぞれの立場で男色を楽しんだ歴史がある。

本書は、奈良時代から明治時代まで、史料に残された男色がらみのエピソードを抽出した。
同性愛に対する偏見や差別がなかった時代の「男同士の恋愛」を、あますことなく紹介する。


<目次>

第1章 王朝絵巻の男と男

●平安時代のモテ男・光源氏が寝床で少年を愛撫?
●藤原摂関家のエリート・藤原頼長の道ならぬ恋
●「男色の起源は空海」という俗説
●出家した恋人を追いかけて出家した貴族・・・など

第2章 男色天国となった武家社会

●男色禁止を誓った僧侶がいた! ?
●稚児をめぐって寺院同士が大ゲンカ
●日朝貿易の使者が見た日本の男色文化
●将軍・足利義教が愛した男は30歳過ぎだった! ?・・・など

第3章 戦国時代の衆道──御屋形様と小姓の関係

●戦国武将のステータスとなった少年愛
●甲斐の虎・武田信玄が男の恋人に送った手紙とは?
●男色戦術「桂男の術」とは
●あの独眼竜政宗にも男の恋人がいた! ・・・など

第4章 庶民も男色を楽しんだ江戸時代

●陰間遊びの手引き本「役者評判記」が続々と出版
●嫌な客を相手にする陰間の憂鬱
●夫の男色に抗議して自害したお姫様
●男の恋人と旅行に出かけた俳聖・松尾芭蕉
●ユニセックスの絵師・鈴木春信・・・など

第5章 タブーとなった明治以降の男色の風習

●近代に流行した学生同士の恋愛
●明治の文豪たちが記した男色の思い出
●男色を悪習とする風潮の萌芽・・・など

監修者:武光誠(たけみつ・まこと)
明治学院大学教授。1950年山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学院博士課程修了。比較文化的視野を用いた幅広い観点から日本の思想・文化の研究に取り組む一方、飽くなき探求心で広範な分野にわたる執筆活動を展開している。近著に『藩と日本人』(河出文庫)、『地図で読む「魏志倭人伝」と「邪馬台国」』(PHP文庫)、『神道──日本が誇る「仕組み」』(朝日新書)、『語源に隠された日本史』(河出書房新社)などがある。

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読書メーターレビュー

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  • キムチ27 さん

    想定と言い、読み始め書感と言い、「色物」という感覚があった。が読み進めると、古代から現代までの事象への言及の根拠に歌、文献、絵巻物まで色々取り上げており、軽い読み物とは言い切れない手触り。学生時代、一番得意、好きだった歴史裏面の空間で遊べる。もっとも、裏事情というこういった類、現代でもカミングアウトの危うさは必至。簡単に、LGBTに共感しますとは言うに難しだろう。「見ていない」ものを推測しているのがメインながら「可能性は否定できないだろう」という筆者のコンセプトに沿って読む。が浮世絵はリアル

  • たまきら さん

    「え?何がいけないの?」という感覚なのがおかしい。え…こんな描写が残ってるの…と苦笑いなお尻ネタもあれば、人身売買のような悲しい話もあり、とにかく情報量が多いのにサクッと読めて面白かった。もう少し現代の人がいてもよかったかもな〜。井伏鱒二さんが大学教授のセクハラに抗議したせいで大学を中退したという話にはビックリしました。権威ある人々による強制わいせつの歴史…ともとらえられる人間の側面史です。

  • rosetta さん

    研究書とコンビニムックの中間くらいの内容。万葉集にも男から男へ「我が背子」と呼び掛ける愛の歌が収録されているとか、光源氏も小君と同衾して身体を撫で回したとか、出てくる出てくる。公家同士の恋愛が日記に残っていたり、僧侶と稚児、武将と小姓などなど隠すべきことですらなかった。江戸時代の春画には男女物と一緒に男同士物もセットになっていたし陰間茶屋や売れない役者の売春も当然の事だった。明治維新以降西洋に合わせて男色が禁じられるように。それにしても引用されている古文が殆ど読めなくなっていることに愕然。Σ(゚д゚;)

  • おかめいんこ さん

    知っていたようで知らなかった日本の奥深さを知った(笑)

  • けい さん

    日本、衆道天国。男色の隠語は龍陽って言うって初めて知った。

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人物・団体紹介

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武光誠

1950年、山口県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学院博士課程修了。文学博士。2019年に明治学院大学教授を定年で退職。専攻は、日本古代史、歴史哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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