イーディス・ウォートン

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イーディス・ウォートン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784779128578
ISBN 10 : 4779128579
フォーマット
出版社
発行年月
2022年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
272p;20

内容詳細

明日はどこへ僕を連れて行ってくれるの?「チャリティ(慈悲)」と名付けられた、複雑な出自をもつ若い娘のひと夏の恋―アメリカ北東部ニューイングランド地方、閉塞的な寂れた村を舞台に、人びとの孤独と夢を描くウォートン中期の名作。

【著者紹介】
イーディス・ウォートン : 1862‐1937。20世紀初頭に活躍したアメリカの女性作家。ニューヨークの名家に生まれ、幼少時よりヨーロッパ各地に居住。10代から執筆を始め、中・長編小説22冊、短編小説集11冊に加えて、詩集、室内装飾本、紀行文、文学論、伝記なども出版。ニューヨークでの社交生活を経て、1902年マサチューセッツ州西部バークシャー郡に移り住み、当地での経験をもとに『イーサン・フローム』(1911)や『夏』(1917)などを執筆。1921年、『無垢の時代』によって女性初のピューリッツァー賞を受賞。1923年にはイェール大学より名誉文学博士号を授与され、1929年にはアメリカ芸術協会よりゴールド・メダルが授与された。後年はフランスに住み、当地にて病死

山口ヨシ子 : 神奈川大学名誉教授

石井幸子 : 元調布学園短期大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • M H さん

    チャリティと名付けられた複雑な境遇をもつ若い娘。地元の名士的な存在の養父と暮らしているが、関係を迫られる過去もあり、早く出ていきたい。ほかにも嫌なことがあってもうたくさん。そんな時、一人の青年に出会う。ひと夏の恋は彼女をどこへ運ぶのか、何に晒されたのかを思うと過酷ともいえる道行き。併録されている本作などを読み解いた論考が時代背景とウォートン作品の女性像の理解を助けてくれる。ややぎこちなく感じる訳文だが、ここではない場所を求める懊悩は強く伝わり読めてよかった。

  • 星落秋風五丈原 さん

    ヒロインの名前はチャリティ。慈愛・慈善・博愛と素晴らしい意味を持つ名前だが、あいにく生母がつけたのではない。養父のロイヤルは、17歳の時チャリティに関係を迫り、全力で拒否したことがある。とんだ光源氏である。舞台はニューイングランドの小村ノースドーマー。ウォートンがよく舞台に選ぶNYは遠景として登場する。かつてロイヤルは法曹家として都会で活躍したが、妻の懇願により生まれ故郷の村に戻って来た。村では自分を生かす仕事の機会は皆無に等しいが、弁護士として一定の尊敬は受けている。

  • フランソワーズ さん

    まず何より、1910年代のアメリカの田舎町ということは念頭に置いておく必要がある。普通の女性は結婚、夫の付属物としてしか生きられなった時代であり、出自上”異端者”であったチャリティには最愛の人と結ばれることや、働いて自活するという選択肢はなかった。老いた後見人ロイヤル氏の後妻になるしか道はなかった。そのあたり、もう少し時代の経った小説と比べると、読後のカタルシスが得られなかった。それは時代性という他なく、当時の女性が苦悶しながらも、幸福になりたいと精一杯生きた姿と捉えるのが好いと思います。→

  • ぱせり さん

    夏は命ある何もかもが美しく、同時に蒸し暑い空気は、ものを腐らせ、このうえなく不快だ。外から見たら、それはなんと滑稽な眺めだったことだろうか。世間知らずが、背伸びして、責任の意味もしらず、それみたことか、と。先にあったのは成長だろうか。屈服だろうか。

  • かつみす さん

    20世紀初頭のニューイングランドの田舎町。美しい少女チャリティは、反抗的で教養に背を向ける孤児。その彼女が、都会からやってきた青年に出会い、恋に落ちる。だがそれは成就せず、彼女は生まれ故郷である〈山〉に戻り、そこにいる母親に会いに行こうとする。季節の移ろいと共に、緑と光あふれる自然が生気を失っていく。その変化と少女の運命が、一体になって描き出されている。ハッピーエンドにはならないけれど、彼女はひと夏のあの記憶を大切にして長い人生の冬を生き抜いていくのではないか。心理の綾を繊細に描いた、実に小説らしい小説。

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