抹殺された日本軍恤兵部の正体 この組織は何をし、なぜ忘れ去られたのか? 扶桑社新書

押田信子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784594082369
ISBN 10 : 459408236X
フォーマット
出版社
発行年月
2019年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
329p;18

内容詳細

「日本軍恤兵部」という組織があったのを御存知だろうか?彼らは国民から多額の献金を集め、山田五十鈴、水の江瀧子等の女優や芸人を戦地慰問に送り出し、娯楽系慰問雑誌を発刊した。恤兵部は人々の戦意を煽り、結果的に、日本を敗戦に追い込んだのか。それとも“きっかけ”をつくったにすぎなかったのか。恤兵部は何をしたのか?残された資料を紐解き、解明していく。

目次 : 第1章 恤兵部の誕生(日清戦争〜日露戦争)/ 第2章 そびえ立つ恤兵金、慰問袋の山(満州事変〜日中戦争)/ 第3章 恤兵部が仕掛けたアイドル動員の戦地慰問/ 第4章 恤兵の火を消すな!!恤兵部の文化政策、事変記念イベント/ 第5章 恤兵部が自前で起こしたメディア/ 第6章 太平洋戦争と恤兵(昭和一六年〜二〇年)/ 第7章 終戦と恤兵部/ 第8章 証言 恤兵で戦地に行った私

【著者紹介】
押田信子 : 中央大学経済研究所客員研究員。出版社勤務を経てフリー編集者として活動。2008年、上智大学大学院文学研究科新聞学専攻修士課程修了、2014年、横浜市立大学大学院都市社会文化研究科博士課程単位取得退学。専門はメディア史、歴史社会学、大衆文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 犬養三千代 さん

    山県有朋が「雪の行軍」を聞きながら臨終を迎えるシーンではじまる。恤兵。恤は憐れむという意味もある。兵士をねぎらう物品、慰問団。洲崎、吉原の「唄い手」から貧者の一燈と朝日新聞を始めとするマスコミが国民を煽り皇族までが一丸となり慰問袋を。芸能人、作家までが戦地に慰問。アイドルも。色々な雑誌「恤兵」「陣中倶楽部」を発行し戦線の兵士を慰める装置だ。最後に内海桂子が中国へ、中村メイコが南方へ行ったインタビューで終わる。この二人の生々しい話は「家族が生きる為に行った!」知らないことばかりだった。

  • onepei さん

    タイトルが大仰だが慰問部門の話。興味深かった

  • Aby さん

    日清戦争から太平洋戦争まで,出兵した兵士の慰問,慰安の物品は,市民からの献金で行われていた(予算化されていない).「総力戦」は軍需工場で働くだけでなく,このような形でも行われていた.それを各種メディアが煽りまくる.売り上げにつながるから.◆日本赤十字社の歴史で恤兵について触れられていた.

  • kawasaki さん

    募金、芸能人の前線慰問から慰問雑誌まで含めた「慰問」の総体(恤兵)を、それを掌った陸海軍恤兵部から捉えようという志の本。著者はメディア史の人で、自ら発掘された慰問雑誌の紹介や、当時のメディアで流布された「美談佳話」の紹介が面白く、現代の「ボランティア」とスライドさせて考えさせる視野を持つ。国民の「胸の中心にある一番弱く、柔らかな感情を恤兵は直撃した」(p.5)。前線慰問経験者である内海桂子・中村メイコ両氏への聞き取りを載せる。

  • Akio Kudo さん

    ★★★★★ 今では読み方さえ分からない恤兵部隊について、ここまでよく調べあげたものだと感心する。所謂募金や喜捨なんだろうが、それが侵略に使われたことは、善意の在り方を考えるべきだと思ってしまう

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

文芸 に関連する商品情報

おすすめの商品