ふくろう模様の皿 児童図書館・文学の部屋

アラン・ガーナー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784566010833
ISBN 10 : 456601083X
フォーマット
出版社
発行年月
1978年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
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追加情報
:
21cm,288p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • syaori さん

    ふくろう模様の皿を見つけたことから始まる物語は、階級差や地縁、イングランド人がウエールズを征服した歴史などが重くのしかかり、また伝承を下敷きにすることで主人公たちの運命に宿命的・普遍的な重みが加えられているように感じます。花になりたいのにフクロウにされる「彼女」。なぜ彼女はいつも「花を見ず、フクロウを見なくてはなら」ないのか? 繰り返される人の愚かしさ。誰もがそれぞれ考えを持っていて、そこから愛も葛藤も生まれ、さらに悲劇も生まれ、しかしだからそれを乗り越えた最後の花の舞う場面をとても美しく感じました。

  • りー さん

    これ、児童書なの?という内容。1980年初版。荻原規子さんの書評から手に取りました。ウェールズの神話伝説「マビノーギオン」の「マソヌウイの息子マース」が主題。神話上の三角関係(夫・妻・妻の愛人)が形を変えて伝説の谷の住人に何代にもわたって再現されてしまう、という物語。神話というか、呪いというか…古層神話に触れたときのヒヤっとする感覚。主人公は都会から避暑に来るお屋敷の娘と義理の兄、そして屋敷の雇い人の息子。3人の少年少女はその呪いの輪から抜け出せるのか。花降るラストシーンが美しかったです。

  • あたびー さん

    #日本怪奇幻想読者クラブ(図)ウェールズの別荘で母、母の再婚相手、その連れ子ロジャと共に夏を過ごすアリスン。屋敷にはコックのナンシイとその息子グウィンも暮らしている。屋根裏で不思議な模様の皿を見つけその模様を紙に写すと、皿の模様が消えてしまう。その後壁の中からは美女の姿絵が現れる。グウィンとアリスンは惹かれ合うものの、アリスンは母の機嫌を損ねたくない。彼らに嫉妬するロジャがアリスンにグウィンの事について嘘を教えたり…物語は3人の少年少女と古い伝説に沿って展開する。

  • がらくたどん さん

    大昔に読んで書棚ですっかり古びていた本。古いイギリスの暗い伝説っぽさが立ち昇り背筋を冷たい指でそっと撫でられ続けるような楽しい読書となった。ウエールズの古い邸宅で休暇を過ごす裕福なイングランド人一家の少年少女。自分たちの土地なのに富も階級も上位なイングランド人に召し使われながら主人の娘を慕うウエールズ人の使用人の息子。屋根裏で見つかった絵皿をきっかけにウエールズの谷間に伝わる悲劇的な伝説が蘇る。描かれるのは思いのほか現代的な格差と初々しい恋慕が誤解と無理解に歪められて作り出される三角関係。ラストは美しい。

  • 鮎 さん

    それぞれが懸命に自分自身を生きているのに、ふとこれは誰かのつけた道筋をなぞっているだけなのではと感じることがある。谷底に集まるのは水だけではない。流れ込んで堰き止められた気は満水を迎えるたびに溢れ出し、水底に隠されていた古い物語が顔を出す。屋敷に集う三人の若者と、かつて若者だった者たち。花から創られた乙女は恋を知って梟となり、男たちは岩をも貫く槍を持って殺し合う。グウィンとロジャが手を取り合ったラスト、舞い降りてくる花に曼珠沙華を重ね見た。それは瑞祥、彼女は花でいたいのだから。

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アラン・ガーナー

世界的に著名なコミュニケーション・コンサルタント。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)卒業後、オレゴン大学大学院でコミュニケーション理論を学ぶ。「会話がはずむ話し方」というワークショップを開発し、幅広い層の人たちに会話スキルを教えている

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