答えは必ずある 逆境をはね返したマツダの発想力

人見光夫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784478061541
ISBN 10 : 4478061548
フォーマット
出版社
発行年月
2015年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
177p;19

内容詳細

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で話題沸騰!
世界が驚愕! 会社存続の危機の中、エンジン技術だけで、
ハイブリッド車並みの超低燃費を実現した
マツダ流「選択と集中」とは!?

 時代はハイブリッド車だとか電気自動車と言われている中で、独り内燃機関(エンジン)を磨くという道を採ったマツダに対し、「環境技術に後れを取ったマツダ」「持たざる者の遠吠え」などと酷評が聞こえていた。それが、SKYACTIVを発売する以前のマツダに対する評価だった。
 マツダは90年代のバブル崩壊後の負の遺産を引きずり、先行開発に人も資金もかけられないまま2000年代を迎えていた。そしてリーマンショック後の大幅な赤字。さらにフォードの出資比率低下による信用低下リスク。2013年4月期に赤字になれば、それまで4年連続赤字で資金調達が不可能になるという、まさしく存続の危機に追いやられていた。

 過酷とも言える環境対応技術開発に対する備えは不十分と言わざるを得なかった。過去に例がないほどの厳しい燃費改善要請に対し、他社がハイブリッドや電気自動車、さらには数多くのエンジン技術など、幅広く開発しているのはわかっていた。
 時代の要求する燃費改善だけでも実現は困難を極める。しかし、燃費がいいだけのクルマを世に送り出してもマツダである意味がない。クルマの「走る楽しさ」に妥協はしたくない。本当の環境対応技術は、誰にでも手に入れられる手ごろな価格で実現できなければ意味がない。目指すべきは、「燃費を30%以上改善しながら、走りの楽しさも実現する」という、背反する二つのことの両立。それができなければ、マツダの存続意義はない。こうした逆境だらけの中、SKYACTIVの開発が始まった。

「なぜ、電気自動車ではなく、内燃機関だったのか?」「他社に比べて圧倒的に少ないリソースで、なぜこんな開発が実現できたのか?」そこにはどんな発想力が秘められていたのか。どんなドラマがあったのか。世界を驚愕させた究極のエンジン開発を指揮した著者が、執念の開発秘話を明かす。

はじめに
序 章「答え」は必ずある
第1章 マツダ存続の危機
第2章「できない」とは言わない
第3章 強烈な反骨心でソリューションを探る
第4章 俯瞰し、問題点を見抜く力
第5章 答えはいつだってシンプルである
第6章 常に全体最適を考える
おわりに

[著者紹介]
人見光夫(ひとみ・みつお)
マツダ株式会社常務執行役員 技術研究所・パワートレイン開発・電気駆動システム開発担当。1954年5月、岡山県生まれ。県立岡山朝日高校、東京大学工学部航空工学科卒。大学院修了後の79年、マツダに入社。一貫してガソリンエンジン関係の「先行開発」に従事する。1994年まで技術研究所、その後パワートレイン開発本部へ。2000年パワートレイン先行開発部長、07年パワートレイン開発本部副本部長、10年パワートレイン開発本部長。11年執行役員。14年4月から現職。

【著者紹介】
人見光夫 : マツダ株式会社常務執行役員。技術研究所・パワートレイン開発・電気駆動システム開発担当。1954年5月、岡山県生まれ。県立岡山朝日高校、東京大学工学部航空工学科卒。大学院修了後の79年、マツダに入社。一貫してガソリンエンジン関係の「先行開発」に従事する。94年まで技術研究所、その後パワートレイン開発本部へ。2000年パワートレイン先行開発部長、07年パワートレイン開発本部副本部長、10年パワートレイン開発本部長。11年執行役員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • かつおさん さん

    電動化に対するいつもの”人見節”から始まり、SKYACTIVE開発開始に至るまでと開発が始まってからの人見さん、或いは藤原さんの方針、考え方、それを支えた開発部門の意識改革などがよく分かりました。又、端々に当時のマツダの金井常務( 現・同社相談役 )の考え方や進め方も透けて見える気がしました。”一番ピンを探せ”は、人見さんがよく仰ることですが、改めて肝に命ずることができました。この本が出て5年経った、今、人見イズムがどう根付いているか楽しみです。

  • 文章で飯を食う さん

    一読、たいへん正直な方と言う印象。普通のサラリーマンのように、自分が口出しすることじゃないとか、自分の技術が採用されないことに腐ったり。エンジンの理想をきちんと示し、そのために制御できる因子をあげ、その中のヘッドピンを倒す。細かい事にとらわれず、本質を攻める。思いつきでは無く、これをやるしかないから、ブレない。どの職場にも問題があるが、きちんと理想との距離を測って、大事なところに注力しているところは少ないだろう。だから、今のマツダの躍進が有る。

  • チャーリー さん

    電気メーカーの開発部門に働いている身として、職場の環境というか、雰囲気が一昔前のマツダさんと同じような気がしてならない。時間も人もない条件で高い目標に挑むことはチャレンジではなくて無謀だし、否定することに優秀な頭脳を使うことは、いろいろな意味で勿体なさすぎる。実際にゴールするまでのイメージを持てるかどうか、大きく変わることを受け入れられるかどうかが、飛躍するかしぼむかの分かれ目なのだろう。さて我が職場は変化を受け入れられるだろうか?しかし人見さんは根っからの技術者なんだなぁ、と思わず笑ってしまった(笑)

  • 文章で飯を食う さん

    再読。エンジン開発以外の全ての仕事に通ずるところを、読み流していた。自分の仕事の一番大切な部分と理想像と、実現のための一番ピンを探さなくては。

  • Kousuke さん

    マツダのモノづくりの思想が学べました。読んでいて、久々にワクワクしました(^ー^)ノ商品開発者だけでなく、サラリーマンの方全員に本当にオススメです。「極端なアプローチ」と「主要共通課題を発見して、ロードマップを描く」はできてなかったので、取り入れようと思います。「自他両方の意識改革」と、「俯瞰して担当外にも手を広げてトータル的に最適化する」ってのは、本当にその通りだと感じました。評論家ではなく実施者であり続けたいと思います。

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