文学研究のマニフェスト ポスト理論・歴史主義の英米文学批評入門

三浦玲一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784327472290
ISBN 10 : 4327472298
フォーマット
出版社
発行年月
2012年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
205p;19

内容詳細

21世紀の文学研究が進むべき道を考える
グローバル化と格差社会の進展。地球規模のポピュラーカルチャーの発達。それらの結果としての「文学」の定義の変容。
今日までのアメリカ・イギリスの批評のあり方と歴史を網羅しながら、斬新な切り口で、新たなる研究の鉱脈を例示する。
文学テキストの読解をメインに据えながら、旧来の「文学」に限定されない文化全体、そして人文学・社会学への広い目配りを前提として、
文学研究者以外にも開かれた知見を提示する。

解 説
最新の文学理論・批評理論の概説書。世界的なグローバリズム批判などの流れを受け、社会的・政治的なものを取り込んでいく批評理論の動向や未来の方向性をふまえて、文学を読むための理論の最新入門書となるものである。

目 次
●  文学にとって美とは何か : モダニズムの崇高なる対象
●  文化と社会の分断を超える : 文化とその不満――文化研究以降のマルクス主義批評
●  なぜ作品を精読するのか : 新批評、冷戦リベラリズム、南部文学と精読の誕生
●  イデオロギーとしての(ネオ)リベラリズム : 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の現在、そして、コーマック・マッカーシーの『ザ・ロード』
                              ――「文学」の成立と社会的な想像力の排除
●  帝国主義からグローバリズムへの転換点 : 米国フォーディズムのディストピア、あるいは、『すばらしい新世界』のエコノミー 
                              ――帝国、インターナショナリズム、グローバリズム
●  精神分析は普遍的なのか : 「文学」「理論」「歴史」を内破する「死の欲動」
                              ――キャサリン・マンスフィールド「至福」のフロイト的言語をめぐって
●  ポストコロニアリズムは終わったのか : 対位法の時空間――歴史を読む/サイードを読む


【著者紹介】
三浦玲一 : 一橋大学教授。専門はアメリカ文学・ポストモダニズム(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • きつね さん

    批評理論は文化の錬金術か?ーーフランス生まれアメリカ育ちの批評理論が本朝に舶来・習合・土俗化する流れに何重もの偏りが生じるのはよくあることで、本書はその偏りを相対化するのに役に立つヒントの詰まったアンソロジーである。他方、役に立つ道具ほどつまらないものはないというのも正直なところで、その意味で、もっとも読書の興奮を味わわせてくれもし、かつ、どう役立てていいかわからないチャーミングな章が遠藤氏による精神分析批評である。論の出発点をあえて英文科の公式的な定義に据え、フロイト自身の理論化の破綻を論じつつ作品読解

  • Ecriture さん

    三浦論文は理論の歴史化を謳うわりに新批評の反共イデオロギーを指摘しないなどいつも通りの議論の粗さと、参考文献を提示しなかったりページを出さなかったり、これで文学を取り戻すだのマニフェストだの言われても乗っかる人は少ないだろう。やることやってから言いなさい。「文学の危機」「文学を取り戻す」系の言説の歴史もたどらないで気安く歴史などと言わないでもらいたい。他論文で気になるのは文化と社会の分断論自体がもたらしている分断と、「言語化=文学化」に失敗しているというときの文学の成功と失敗とは何かの説明が全くないこと。

  • Shun'ichiro AKIKUSA さん

    勉強になりました。

  • ローリングエルボー さん

    難しかった。

  • ra0_0in さん

    寄稿した研究者はいづれも、欧米における文学理論や哲学に関する最新の研究成果や流行のテーマをしっかりと踏まえた上で、独自の視点から興味深い研究を提示している。このような優秀な研究者たちが積極的に互いを意識し、またアカデミズムの将来を危惧し、その価値を積極的に内外に発信していこうという態度には、敬意を評したい。惜しむべきは、最先端の研究を展望する「マニフェスト」でありかつ「入門」も兼ねるという本書の形式の難しさで、どうしても記述が圧縮されていて文学研究に馴染みのない読者には理解が困難であろう箇所が散見される。

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