「世界文学」はつくられる 1827‐2020

秋草俊一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784130801089
ISBN 10 : 4130801082
フォーマット
出版社
発行年月
2020年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
392p;20

内容詳細

出版・翻訳・冷戦・教育といったキーワードを軸に語られる、日本・アメリカ・ソヴィエトの「世界文学」の創造と終焉、そして再生。数千万の読者をほこった「世界文学全集」はなぜ消滅したのか―文学研究という自由への冒険の書。

目次 : 「世界文学」とはなにか―ヴェルトリテラトゥーアの野望 1827‐2019/ 第1部 本邦、「世界文学」事始め(パラダイムを輸入する―モウルトンの「世界文学」論とその影響 1890‐1952/ 「世界文学全集」の時代―『ハーヴァード・クラシックス』と円本版『世界文学全集』 1909‐1932/ 「世界文学全集」の光芒―大衆教養主義の興隆と減退 1945‐2011)/ 第2部 マルクスの亡霊たち(革命と世界のカタログ化―1918‐1925/ 六千万冊の夢―ソヴィエト版「世界文学全集」はいかに鍛えられたか 1967‐1977/ 「世界文学」に翻弄された男―東洋学者ニコライ・コンラド 1922‐1970)/ 第3部 ワールド・リットの普及と変転(「世界文学」の発明―ウィスコンシン、マディソン 1950/ 新しい「世界文学」のヒロイン―1956‐2004/ 全集から部分集合へ、さらなるエディションへと―2004‐2018)/ 結びにかえて 「世界文学」研究―いまからはじまる 2020‐

【著者紹介】
秋草俊一郎 : 1979年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、ウィスコンシン大学マディソン校研究員、ハーヴァード大学研究員、東京大学教養学部専任講師などを経て、日本大学大学院総合社会情報研究科准教授。専門は比較文学、翻訳研究など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • かもめ通信 さん

    “「世界文学」とはなにか”と題される序章からはじまる本書は、比較文学や翻訳研究が専門の著者による学術論文集。「世界文学」という呼び名でいったいなにが名指しされ、なにがどう読まれてきたのか。日本とソヴィエト、アメリカにおける「世界文学」のありかたを、主にその地域で発行された「世界文学全集」や「世界文学アンソロジー」のような叢書やアンソロジーをとりあげて、翻訳、出版、政治、教育などの観点から分析し、その理念やあり方の歴史的意味を探っていく。一見硬そうではあるけれど、中身はこれすこぶる面白かった。

  • 三柴ゆよし さん

    遠読的な世界文学論、あるいは世界文学全集論。主に、日本、ソヴィエト、アメリカにおける世界文学全集の変遷を概観しながら、「世界文学」の文脈で、どのようなテクストが、いかなる意図で編纂され、読まれてきたかを読み解いていく斬新な試み。特にソヴィエト、アメリカの事情には無知だったので、そうだったのか! とおどろかされる箇所が多かった(ソヴィエト版『世界文学叢書』全二百巻! のうち、最も人気がなかったのが現代ソヴィエト文学の巻で、刊行後まもなく古本屋に山積みされていた、というくだりでは思わず噴き出してしまった)。

  • たかしくん。 さん

    古今東西の世界文学全集のカタログみたいなもの?! 確かに、日本文学に漱石の数より樋口一葉が勝っているのは、興味深い。

  • 人生ゴルディアス さん

    面白かった。「世界文学全集」というテーマで本一冊になるんだというのがそもそもの驚き。中産階級の勃興と、田舎=都市の対立でもある教養主義の産物というのもすごくうなずける指摘。またフランス・ロシア系が多く収録され翻訳市場も大体そんな感じだったとか、数量的な話なんかが多くて面白い。後半は「世界文学」を作る難しさ、西洋偏重主義の傲慢さから、昨今の多様性配慮についてのかえって差別助長してるんじゃないか論。非西洋国はマイノリティとしての役割を押し付けられている論等々、実際にデータがあるから論に重みがある。

  • Ecriture さん

    これは凄かった。圧倒的。「世界文学」が、作家・翻訳者・教育者・出版業界・読者・国といった様々な行為者や要素のもとでつくられ、更新されていくさまを記述する。「世界文学」を編むことで、私たちは何を包摂し、何を排除しようとしているのか。

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