近世日本の「礼楽」と「修辞」 荻生徂徠以後の「接人」の制度構想

高山大毅

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784130362580
ISBN 10 : 4130362585
フォーマット
出版社
発行年月
2016年02月
日本
追加情報
:
22

内容詳細

第5回東京大学南原繁記念出版賞受賞作。徳川日本の思想家らが構想した、美しく「人に接」わるための制度とその実践を鋭利に分析。思想史、文学史、文化史研究の新たな地平。

目次 : 第1部 「礼楽」(聖人の「大道術」―荻生徂徠の「礼楽制度」論/ 「器」の支配―水足博泉の「太平」構想/ 「礼」の遊芸化―田中江南の投壷復興/ 遅れてきた「古学」者―會澤正志齋の国制論)/ 第2部 「修辞」(「人情」理解と「断章取義」―荻生徂徠の文学論/ 古文辞派の詩情―田中江南『唐後詩絶句解国字解』/ 『滄溟先生尺牘』の時代―古文辞派と漢文書簡/ 説得は有効か―「直言」批判と文彩)

【著者紹介】
高山大毅 : 1981年生れ。2004年3月東京大学教養学部卒業。2007年3月東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。2013年9月東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、駒澤大学文学部講師。専攻、近世日本漢文学、近世日本思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • きさらぎ さん

    とても面白い。宋学の人間の根源的同一性への懐疑から、伊藤仁斎は日々人と接(まじ)わる日常の事を論じた。本書はそこから一歩を踏み出し、人間の多様性をそのままに天下を安寧に導くための装置として「礼楽」や「修辞」に深く思いを巡らせた人々を、徂徠とその周辺から取り上げる。徂徠は人の根源は同一性だから判りあえる、とは考えない。だが、多様な人々が交際していくためには一定の「習俗の共有」が必要であると考えた。それが礼楽であり修辞(文章の型)という事になろうか。共感も反発もあるが、徂徠という人の肉声を聴く思いがする。

  • politics さん

    本書は荻生徂徠ら古文辞学派の統治論「礼楽」と文学論「修辞」を検討し、天下安寧を実現させるため「接人」の制度構想の軌跡を描いた大著。伊藤仁斎・荻生徂徠と同じく宋学への懐疑を持ちながらも方向性の異なる二人の思想を結合させた會澤正志斎という見立ては大変興味深かった。また説得を巡る議論では徂徠から国学者への流れの中、富士谷御杖の思想は大変魅力的に感じた。そして徂徠の説く「接人」構想は著者も解かれるように、SNSが人間関係を作る現代社会に於いても何かしらの意義があるものではなかろうか。

  • ポカホンタス さん

    たまたま本屋で見かけ、気になって購入した。内容は江戸時代の思想史であり非常に専門的な枝葉に溢れているが、若手研究者らしく、荻生徂徠の思想を現代の倫理の問題に大胆にさわやかに結びつけている点が心地よく、枝葉の部分は飛ばし読みして大筋だけ読んだが楽しかった。

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