領域を超えない民主主義 地方政治における競争と民意

砂原庸介

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784130301879
ISBN 10 : 413030187X
フォーマット
出版社
発行年月
2022年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
237p;20

内容詳細

領域を超える課題になぜ対応できないのか。地方政府は広がる都市の問題を解決できるのか。住民投票は地方の究極の民主主義なのか。日本の地方政治が抱える構造的問題を抉り出し、解決の糸口まで示唆する。

目次 : 第1章 政治制度が生み出す分裂した意思決定/ 第2章 都市の中心をめぐる垂直的な競争―県庁所在市の庁舎/ 第3章 都市を縮小させる分裂した意思決定―2つの港湾都市/ 第4章 大都市の一体性と分節―国際比較と日本/ 第5章 民意をどこに求めるか―住民投票と地方議会/ 第6章 領域を再編する民意―平成の大合併/ 第7章 大都市における分裂した意思決定と民意―2010年代の大阪/ 終章 分裂した意思決定の克服に向けて

【著者紹介】
砂原庸介 : 1978年大阪に生まれる。2006年東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得退学。現在、神戸大学大学院法学研究科教授。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • アメヲトコ さん

    2022年11月刊。都市が巨大化する現代社会では、地方政府の領域と都市圏とが合致せず、そこには意思決定の分裂が生じます。その結果どのような問題が発生し、地方の側はその分裂をまとめるためにどのような試みをしたのか。本書では下関や函館の衰退、直接民主主義としての住民投票の意味、平成の大合併、大阪都構想などが具体的に分析されますが、地方政府の枠組みのジレンマが共通する論点として浮かび上がってきます。解決の鍵としての地方選挙制度改革という指摘は、大阪維新の躍進の分析と合わせてなるほどと思わされました。

  • うえぽん さん

    気鋭の行政学者による大都市地域等における民主主義のあり方、とりわけ大阪圏を題材とした論考集。大都市と自治体の単位の問題は、複雑なトレードオフの集合体であるため、一刀両断できる問題ではないが、いくつかの分析は参考になる。合併協議会設置のための住民投票の分析で、直接請求をした地域の方が賛成率が低いという逆転現象があったこと、大阪維新の成立や府市同日選挙での勝利に1人区が多い的な府の選挙区が影響していること、自治体間同士の協力による問題解決を促す方法が必要であることなど、制度改革のためのヒントが隠されている。

  • Ra さん

    地方政府の機関間関係を論じた『地方政府の民主主義』、政党を通じた中央地方関係を論じた『分裂と統合の日本政治』に続く、地方政府間関係を論じる書であり、部分的には『大阪』の後継ともなる書.特に複数の地方政府が分節的に構成する広域の都市圏域を想定し、個々の地方政府が個別的利益を志向する傾向性に加え、その内部においても長は集合的利益を志向し、議員は個別的利益を志向する傾向性が制度的に規定され、これが領域を超える課題への連携を阻む.その解決を選挙制度改革を通じた地域の政党組織化による領域を超えた利益の統合に求める.

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